RPGの好きなところ
RPG(ロールプレイングゲーム)をしたことはありますか?
ぼくはもう、ほとんどゲームをしなくなったけど、二十歳くらいまではゲームが大好きで、ゲームばかりしていた時期があった。
特にRPGが好きだった。
ドラゴンクエスト、ファイナルファンタジー、ロマンシング サ・ガ
クロノ・トリガー、ポポロクロイス、MOTHERなど。
好きなRPGの話をしだすと、いくらでも話ができる。
RPGというのは、簡単にいうと主人公たちを操作して世界を冒険しながら、敵と戦い、経験値やお金をためてキャラクターを強くして、物語を進めていくゲーム。
ぼくはせっかちなので、ゲームでも早く先へ進みたくなる。
でもRPGは、レベルを上げずにどんどん先へ進んでしまうと、すぐに敵にやられてしまう。
だから敵と何度も戦ってレベルを上げたり、お金をためて武器や防具を買ったりして、少しずつ強くならないと先へ進めない。
この「レベル上げ」が、めちゃくちゃ時間がかかる。
敵を何匹も何匹も倒して、やっとレベルが1つ上がる。
でも、レベルが1つ上がったところで、ほんのちょっとしか強くならない。レベルが低いうちは、強力な呪文や技も覚えられない。
新しい武器が欲しくても、最初の頃に出てくる敵はお金をほとんど持っていないので、何度も戦ってコツコツお金をためないといけない。
やっとの思いで武器を買っても、
「あれ?思ってたほど強くないな」
となったりする。
ものすご〜く地味。
でも、このものすご〜く面倒くさいレベル上げが、ぼくはかなり好きだった。
コツコツ続けていると、少しずつ倒せる敵が増えていく。
少しずつ強い魔法や技を覚えていく。
行けなかった場所へ行けるようになる。
ただ、先へ進めば敵も同じように強くなっていくので、自分が強くなった実感はあまりない。
「めちゃくちゃ強くなったぞ!」
と思うことは、意外と少ない。
それでもずっと続けていると、ある時ふと気づく。
最初の頃には考えられなかったような、すごい魔法を覚えている。
めちゃくちゃ強力な技が使えるようになっている。
初期の頃は苦戦していた敵を簡単に倒せるようになっている。
「あれ?いつの間にこんなに強くなったんだろう?」
と思う。
これって、現実の世界も同じなんじゃないかな。
毎日何かをやっていても、目に見えて変化することなんて、なかなかない。
絵を1枚描いたからといって、急に絵が上手くなるわけじゃない。
1つ仕事をしたからといって、急にできることが増えるわけでもない。
昨日の自分と今日の自分を比べても、ほとんど変わっていないように見える。
それでもコツコツ続けていると、気がついた時に
「あれ?こんなこともできるようになってる」
と思う瞬間がある。
昔の絵を見返した時。
昔はできなかった仕事ができるようになった時。
ずっとやってみたかったことが、いつの間にかできるようになっていた時。
ちゃんと積み上がっていたんだな。
少しはレベルが上がっていたんだな。
と思う。
もちろん、それを実感して満足するのはほんの一瞬。
すぐにまた、
「まだまだやな」
と思う。
先へ進めば、また強い敵が出てくる。
今までの武器では通用しなくなったり、もっとレベルを上げないと進めない場所が出てきたりする。
でも、その一瞬の
「ちょっと強くなったかも」
があるから、またコツコツ積み上げていけるんだと思う。
RPGならセーブをして、失敗したらやり直すことができる。
でも現実はセーブできない。
失敗しても、ちょっと前のセーブデータからやり直すことはできない。
だからこそ、現実の方がドキドキするし、ワクワクするし、面白いのかもしれない。
ぼくもまだまだレベル上げの途中。
今、自分がレベルいくつなのかも分からないし、この先どんな魔物が現れるのかも分からない。
ものすごく強いボスが待っているかもしれない。
でもまあ、その時はその時で考えればいい。
今できることをやって、
今日も経験値をちょっとだけためる。
そんな感じで、これからもコツコツとレベルを上げていきたい。
