学びの"モヤモヤ"は良いこと?悪いこと?
Engagement Run!の講師をしている森山(@moriyaman0)です。今日は学習する中で、皆さんが感じる「モヤモヤ」について書きたいと思います。
モヤモヤすること=ネガティブというバイアス
まず一番多いのが、モヤモヤするんですよね〜という相談がややネガティブな表現で語られることです。何を隠そう僕が講師を始めた頃も、「できる限り参加いただく皆さんがモヤモヤせず、学びになった!」と言ってもらえるようなクラスを実施しようと心掛けておりました。モヤモヤすることはネガティブなことだというバイアスがあったようです。
しかし講師経験を積むにつれて、皆さんの反応やその後の発展を見ていると「モヤモヤしないクラスよりも、モヤモヤを提供するクラスの方が良いクラスかも?!」と自分の中での認識が変わっていきました。
なぜモヤモヤするのだろうか?
代表的な3つのモヤモヤに登場してもらいましょう。

モヤモヤ3兄弟かわいい・・・。という話はさておき、1つずつ説明していきます。
まずは、そうは言われてもできないモヤモヤ
実際に誰かの話や本を読んでいると、「いやいや、そんなこと言っても無理でしょー!」と感じてモヤモヤすることありますよね。これは認知的不協和といい、自分の認知と行動がズレるときに起きるものです。
※詳しくはこちらを参考に
例えば、自分は一生懸命読んだ本を、3分で解説してくれる動画があったとしましょう。友人から「この動画を見れば3分でわかるよ!」と紹介を受けたとき、多くの方は「3分ではこの本の良さはわからない」「本当の学びは本からしか得られない」という反応をすると思います。これは、自分の行動と認知がズレることによる不協和を、動画を否定することで解消しているのです。
この場合、自分がモヤモヤするな〜と思ったことは、自分が今まで頑張ってきたことや自分が当たり前と思っていたこととずれているケースがあります。普通であれば、そういった情報は流してしまい、目にも止まらない可能性が高いのですが、私達が実施しているEngagement Run!のクラスでは強制的に向き合う必要があります。
自分以外の人は、「良いよね〜」と言っているので否定できない。でも自分がやってきた行動や考えとは異なる。この不協和がモヤモヤとして現れるのです。
さて、どのように乗り越えましょう。先程のように「動画は意味がない」と認知を否定することも可能ですし、「確かに次から動画で見るのはありだな〜」と新しい認知を手に入れることも可能です。はたまた一旦動画を見て「これからは先に動画を見て本を読もう」という行動の変容もありですね。

つまり、このモヤモヤは皆さんが進化するチャンスなのです。モヤモヤは、自分が新しく何かを手に入れる兆しということですね〜。こう考えると、モヤモヤはダイヤの原石みたいじゃないですか?

やろうとすると中々辛いモヤモヤ
実際に行動を起こしてみた!…だけど中々辛い。エネルギーも使うし、わかってるんだけど一歩踏み出しづらくなってきた…。
こんなモヤモヤもありますよね。僕も食事や飲酒制限をするときに、最初に陥る壁です。それ以外にも、手をあげて社内で何を始めてみたものの、最初は良かったけど中々続かない…そんな経験もたくさんしてきました。
その都度自分の意思のなさを嘆いたり、持続力にがっかります。「クソ〜やりたいんだけどできない。わかってても続かない。モヤモヤする…」
実はこのモヤモヤは、進化しようと既存の自分に抗っている証拠と捉えることができます。我々が学習し、新たな習慣や行動を手に入れるには5段階あると言われています。

レベル1のときは、一切モヤモヤすることはありません。なぜなら素のままだから。ここにクラスや本などで得た新しい知識を通して「確かにやったほうが良いな〜」と思う行動や習慣が芽生えます。
しかし、知っていても中々できません。なんとか踏み出しても、上手くできない。めちゃくちゃ体力やエネルギーがいる。気を抜くとすぐできなくなる。疲れる、大変だ。
書いていると、ZARDさんの負けないでを歌いたくなりますね。
先程の5段階に当てはめると、この状況は「意識的無能」または「意識的有能」なのです。つまり、既に一歩踏み出し、新たな習慣や行動を手に入れようともがいている証拠。
人間はそんな簡単に、習慣や行動が変わりません。自分は今「意識的有能」の段階だから、これを続ければきっと習慣になる!と自分を信じて行動してみてください。
チームの変革を担う人は、このモヤモヤにチームで向き合う必要があります。下記の本はそんな人に大変参考になる内容です。
参考:チームが自然に生まれ変わる 「らしさ」を極めるリーダーシップ

最後は、上手く咀嚼できないモヤモヤ
腹落ちしない、違和感ある。そんな上手く咀嚼できないモヤモヤも、新しい情報や知識に触れたときに発生すると思います。
以前noteで書いた腹落ちの記事とも重なりますが、腹落ちは積み重ねないと解消ができません。つまり、「おおー!そういうことか〜!」と思う情報は、ご自身の中で以前から感じていたことや経験したことの積み重ねの上に存在する情報です。
難しい本を読んだり、自分とはまるで違う人の立場の方の話を聞いても「ふ〜ん」という程度でモヤモヤすらしませんよね?そもそも何を書いてたのか、何の話をしていたのか覚えてないということも多々あります。
そもそも、人間の脳はきちんとキャパシティオーバーにならないように設計されており、1000個情報があっても、1つくらいしか受け取らないと言われてます。残り999個は、自身の価値観や情報、バイアスをかけて処理をしたり不要な情報として処理されます。
つまり、モヤモヤするな〜という情報は、1/1000の中で選ばれたもの(自分が大事な情報だと認知している)ではあるものの、現在の自分の経験や持っている知識では、上手く意味を解釈できないものとなります。
そして人間は、上手く自身の中で意味を解釈できないと、行動に繋げづらく、足踏みをすることになります。(目標が腹落ちしないから行動しない!って経験ありませんか?)
ここまで来ると、またまたチャンスターイムという声が聞こえてきそうですね!つまり、このモヤモヤを解消したとき、皆さんは新たな経験や知識を得て解決されていることでしょう。
ぜひそのモヤモヤを感じたら、
関連する本を読んでみる
似た境遇の人と話をしてみる
一旦騙されたと思って試してみる
など新たな知識や経験を得る行動を取ってみてください。きっと新たな角度や考え方、意味付けを手に入れられるでしょう。

モヤモヤを自身の進化の兆しに
このnoteを読んで、なんだモヤモヤすることは悪くないのか!と思っていただければ幸いです。心理学や脳科学の知識を借りれば、モヤモヤのポジティブな面も見えてきたと思います。
冒頭で「モヤモヤしないクラスよりも、モヤモヤを提供するクラスの方が良いクラスかも?!」と書いたのは、モヤモヤが生まれた=その方にとって進化するきっかけが生まれたという解釈をしているからです。(もちろんモヤモヤだけだと辛いので、バランスが重要ですが、、、汗)
最後に有名なネイティブ・アメリカンの諺を紹介します。
問いを持った部族は生き残ったが、答えを持った部族は滅びた
私達は、ついつい答えを求めてしまいます。インターネット社会になり、ググるという特技を身に着けたこともあり、答えがわからないことに耐える力が弱くなっているかもしれません。
考えるのも、悩むのも辛いものです。しかし歴史を見れば、答えを持つことではなく、問いを持つことの方が大事だと言われています。
モヤモヤをすぐに解消せず、自分の中の問いとして向き合ってみると、新しい自分に気づくきっかけになるかもしれませんね。
