「個」が組織を凌駕する時代。シリコンバレーで起きている「1人スタートアップ」の衝撃
興味深い動画を見た。
伊藤穰一氏の動画だ。元MITメディアラボの所長で、例のエプスタイン事件で辞任した方だ。現在は受験者数日本一の千葉工大の学長をしている。
それはそれとして、なかなか興味深い動画だった。
動画は以下の記事をネタに考察されている。
https://www.theinformation.com/articles/forget-vibe-coders-cracked-engineers-rage-tech
かつてシリコンバレーでは、凡人の10倍の生産性を叩き出す「10Xエンジニア」が神のように崇められていたという。
GoogleやMetaといった巨大企業の奥深くで、複雑なコードをバリバリと書き殴る彼らは、間違いなくエリートだった。
だが、その定義が今、音を立てて崩れ去ろうとしているという。
伊藤穰一氏の言葉を借りれば、これからの主役は「クラックエンジニア(Crack Engineers)」と呼ばれる新人類だ。彼らは必ずしもコードを書く技術に長けているわけではない。極端な話、ソフトウェアの書き方など知らなくてもいい。
その代わり、彼らはAIと対話し、AIを操り、まるで魔法使いのように「動くソフトウェア」を一瞬で作り出してしまう。
衝撃的な数字がある。
現在、スタートアップ創業者の約38%が「1人」で始めているというのだ。これまでエンジニア、デザイナー、マネージャーと分業していたチームの仕事を、たった1人で、しかもAIという無数の「スタッフ」を従えて完遂している。これは単なる効率化の話ではない。「組織」という概念の解体と再構築が始まっているのだ。
たった1人でフリーランスとして働く私にとって、これは福音であり、同時に残酷な宣告でもある。なぜなら、これまで私たちが売り物にしてきた「手を動かして何かを作るスキル」――コードを書く、文章をまとめる、デザインを起こす――自体の価値が、AIによって限りなくゼロに近づいているからだ。
では、この激動の時代に生き残る「個」とは、一体どのような能力を持っているのか。そして、私たちが今すぐ捨てるべき「昨日の常識」とは何なのか。
有料部分では、この動画から考えた、フリーランスの生き残り戦略をまとめてみたい。
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