だから、家探しは家族会議から始める
家を買おうと思ったとき、
多くの人が最初にするのは、
物件サイトを開くことです。
住みたい地域を入れて、
予算を入れて、
間取りや広さを入れる。
「3LDK」
「駅から徒歩10分以内」
「5,000万円まで」
条件に合う物件が並ぶと、
家探しが始まったように見えます。
もちろん、物件サイトを見ることが
間違いなのではありません。
でも私は、その前に一度、
家族で話してほしいと思っています。
先日、
0から1をつくれる人は、
目の前の建物を見て進むのではなく、
地図を見ている。
という話を聞きました。
現在地はどこなのか。
ゴールはどこなのか。
そこへ行くために、何が必要なのか。
全体の地図が見えているから、
初めてのことでも、一つずつ進められる。
それを聞いて、思いました。
家を買うことも、
家族にとっての
0→1プロジェクトなのではないかと。
家探しを始めたばかりの頃は、
「もう少し広い家に住みたい」
「家賃を払い続けるのが、もったいない」
「子どもが小学校に入る前に買いたい」
そんな、まだ輪郭のぼんやりした思いかもしれません。
そこから、
なぜ、家を買いたいのか。
その家で、誰と、
どんな時間を過ごしたいのか。
家を買ったあとも、
何を諦めずに暮らしたいのか。
何にお金を使い、
何を守っていきたいのか。
一つずつ言葉にしながら、
まだ形のない家族の未来を、
現実の暮らしに変えていきます。
だから、家を買うことは、
すでにある正解を探すことではありません。
自分たちの暮らしに合う答えを、
家族でつくっていくことです。
「3LDK」
「駅徒歩10分」
「5,000万円以内」
これは、物件を探すための条件です。
でも、条件だけでは、
家族がどこへ向かいたいのかは分かりません。
家族の地図に書くのは、
どんな暮らしを育てたいのか。
今の暮らしで、
何に困っているのか。
これから先、
何を大切にしたいのか。
何なら譲れて、
何は諦めたくないのか。
その地図があるから、
駅から少し遠くても、
この家なら家族の時間が増える。
少し狭くても、
この場所なら、やりたいことを続けられる。
住宅ローンはもっと借りられるけれど、
私たちはここまでにしておこう。
そんなふうに、
自分たちの基準で選べるようになります。
物件サイトに並んでいる家は、
もう存在しています。
でも、その家で育てる暮らしは、
まだ存在していません。
だから、物件を見る前に、
まず家族で話してみてください。
「私たちは、家を買って、
どんな暮らしをつくりたいんだろう」
不動産仲介士の仕事は、
物件をたくさん紹介することだけではないと
私は思っています。
まだ言葉になっていない願いを聴き、
家族が向かいたい場所を一緒に見つけ、
そこまでの道のりを、
一つずつ具体的にしていく。
私は、物件を探す前に、
家族の地図を一緒につくれる仲介士でありたい。
家探しは、
物件を見ることからではなく、
家族会議から始まります。
次回は、
「借りられる金額」と
「暮らし続けられる金額」は違う。
家を買ったあとの人生を守る、
暮らし予算のお話をします。
