「マイペースで働く」は、逃げではなく“戦略”かもしれない
「もっと頑張らなきゃ」
「周りに遅れている気がする.…」
これからのキャリアについて考えるとき、こんな焦りを感じる人は少なくありません。
一方で、心のどこかでは「自分のペースで働けたらいいのに」と思っている。
でも、この葛藤、むしろ戦略かもしれません。今日はそんなお話です。
ここでちょっと自己紹介
はじめまして、インタビューライター11年目の“もりえつ”こと北森 悦です。
2015年にライターを始めて、これまでに600名以上の方の想いをすくいとり、言葉にしてきました。
また、これまでに200時間以上かけて、キャリア理論や心理学、コーチングのエッセンスを学び、働く女性のキャリア支援にも取り組んでいます。
キャリアは、一直線でなくていい
まず前提として押さえておきたいのが、近年のキャリア理論では「キャリアは直線的に積み上がるものではない」と考えられている点です。
たとえば計画された偶発性理論(プランド・ハップンスタンス理論)では、キャリアの8割は「偶然の出来事」で形づくられると言われています。
計画通りに進むよりも、立ち止まったり、遠回りしたり、その時々で選び直すことが前提なんです。
つまり、「今はペースを落としている」「寄り道している」という感覚そのものが、キャリア上、決してマイナスではないということです。
「マイペース」は自己決定感を守る働き方
心理学の自己決定理論では、人が意欲的に、長く力を発揮するためには
自分で選んでいる感覚(自律性)
できているという感覚(有能感)
人とのつながり(関係性)
この3つが大切だとされています。
周囲のスピードに合わせすぎると、「自分で選んでいる」という感覚が薄れがち。そうすると、気づかないうちに負荷がかかりすぎて、結果的にバーンアウト(燃え尽き)してしまう可能性もあります。
一方、マイペースで働くことは、自律性を保ちやすく、“できている”という感覚も持ちやすい。そのため、短期的な成果は出にくく見えても、長期的には安定したキャリアにつながりやすいのです。
比較がしんどくなるのは、脳のクセでもある
行動経済学では、人は無意識に「他人との比較」で判断をしてしまうとされています(社会的比較)。SNSや評価制度が発達した今、この比較は、もはやどうしても避けられませんよね。
でも、比較によって生まれる焦りは、必ずしも「正しい判断材料」ではありません。
研究でも、外的基準(他人の成功や評価)に強く影響される人ほど、キャリア満足度が下がりやすいことが示されています。
マイペースで働くとは、「比較を完全にやめる」ことではなく、比較に振り回されすぎない姿勢を保つとも言えます。
キャリアは“調整し続けるもの”
最近のキャリア理論では、キャリアを「完成させるもの」ではなく、「状況に応じて調整し続けるプロセス」と捉えます。
ライフキャリア論では、仕事だけでなく、家庭、健康、価値観なども含めてキャリアだと考えるんです。
今の自分の体力、環境、気持ちに合わせてペースを落とす。そして、また余裕が出たらギアを上げる。この調整力こそが、長く働き続けるための重要なスキルなのです。
「マイペースで働く」ということは、むしろ戦略の1つと言えるのではないでしょうか。
でも、、、
もし自分の「マイペース」が分からなくなってしまったら、どうしましょう?そんな時は、
「今は、これ以上はしんどい」
「これは心地いい」
という感覚を大事にすること。一旦、深呼吸して、自分の気持ちを見つめてみましょう。
立ち止まったって、大丈夫。
「遅れる」と思うかもしれませんが、立ち止まって、自分の気持ちを見つめて、マイペースをつかんで、また動き出せば、それこそがキャリアを進める過程なのですから。
そしてそれは、遠回りに見えて、実はとても現実的で、持続可能な選択なのだと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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今日もあなたに幸あれ!
