初めての完全無線・分割キーボードにCornix-LPを選んだ理由【完成品で始める左右分割デビュー】
1. はじめに:左右分割・完全ワイヤレスに惹かれた理由
自作キーボード界隈に興味を持ち始めた頃から、「いつかは左右分割・完全ワイヤレスのキーボードを使ってみたい」と思っていました。
肩幅に合わせてキーボードを置けることや、ケーブルレスでデスクがすっきりすることに強く惹かれつつも、「自分でキットを組み立てるのはまだ少し怖い」という気持ちも同時にありました。
そんな中で出会ったのが Cornix-LP です。
完全無線・左右分割・ロープロ・アルミ筐体という、自分の「こういうのが欲しい」をほぼ全部満たしてくれるスペックで、しかも完成品で2万円台前半〜中盤という価格帯。
冷静に考えると「キーボードに2万円ちょっと出す」のは一般的には安くはないはずですが、自作界隈や高級キーボードを見続けていると、だんだん金銭感覚がバグってきて「この仕様でこの価格なら、むしろ安いのでは?」と感じてしまうあたりに、沼の気配を覚えます。
「これは、自作キットに手を出す前に試す1台としてちょうどいいのでは?」と感じて、導入を決めました。
2. グループバイに乗り遅れてから、Cornix-LPにたどり着くまで
Cornix-LPの存在を最初に知ったのは、TOKYO KEYBOARD EXPOに参加したあと、遊舎工房さんのサイトやSNSを見ていたときでした。
そのときにはすでにグループバイの受付が締め切られていて、「こんなに条件ピッタリなキーボードなのに、もう間に合わなかったか…」と少しショックを受けたのを覚えています。
その後、Geonix Rev.2をAliExpressで物色していたときに、Cornix-LPが海外ではすでに販売開始されていることに気づきます。
「まさか海外ではもう普通に買えるとは思っていなかった」ので、そこで一気に現実味が増しました。
元々、Corne V4を無線化したようなキーボードも候補にはありましたが、見つかったのは主に2.4GHzドングルタイプのものが中心で、Bluetooth対応のものはなかなか見当たりませんでした。
さらに、自作キットの場合は半田付けなどのスキルも必要になり、自分の経験値だとまだハードルが高いと感じていました。
一方でCornix-LPは、
完成品として購入できる
Bluetooth接続対応の完全無線分割キーボード
ロープロ+アルミ筐体で質感も申し分なし
価格も2万円ちょっとと、「挑戦するにはちょうどいい」ライン
という条件が揃っていました。
最終的な決め手は、「完成品」「価格」「リスクの低さ」の3つです。
moNa2やconductorのような人気機種はすぐには手に入らず、自作キットを一から組む自信もまだなかった自分にとって、「完成品のCornix-LPを買ってみる」という選択は、すごく現実的でちょうどよい落としどころでした。
実際に購入したのは、Geonix Rev.2を注文して到着待ちをしているタイミングで、同じくAliExpress経由。
9月下旬に注文して、10月中旬くらいには到着しました(Geonixから遅れること1週間ほど)。
3. 開封とファーストインプレッション:アルミ筐体とレイヤー刻印の安心感
購入したのはシルバー筐体+LAKキーキャップのモデルです。
今になって思えば、初期モデルにあったレッドやパープルもかなり魅力的だったので、色選びは最後まで悩みどころかもしれません。

開封してまず感じたのは、「思ったよりずっしりしている」ということでした。
アルミ筐体の質感はかなり高く、おそらく削り出しと思われる仕上げで、手に持つと重量感があります。
据え置き用としてはこの重さがむしろ安心感につながりますが、持ち運ぶことを考えると「やや重め」寄りのバランスです。
とはいえ、全く持ち運べない重さではないので、「会社PCでBluetoothが使えたら、もう一台買って職場に置きっぱなしにしてもいいな」と思うくらいの感覚でした。
配列はカラムスタッガードで、これは自分にとって初めてのタイプでしたが、「想像していたより使いづらさを感じない」というのが第一印象でした。
指の長さに合わせて縦方向の列がずれているおかげか、自然に指が伸びていく感覚があります。
さらに、白いキーキャップにはオレンジ色の刻印でレイヤー1などに割り当てられている記号キーが印字されていて、「レイヤー構造に初めて触れる人にはかなり親切な設計だな」と感じました。
実際にはJIS配列で使っているため、刻印と完全一致というわけではないものの、「ここを押せばこの記号が出る」という目安があるだけで、学習コストはかなり下がります。
テンティングは一通り試してみましたが、まだ刻印を見ながら打つことも多いため、現状は0°(フラット)で運用しています。
ただ、12°あたりは手首の角度的にしっくり来る感覚があったので、もう少し配列に慣れてきたら、12°テンティングでの運用も試してみるつもりです。
4. 初めての分割キーボードでキーマップをいじってみた話
キーマップやレイヤー周りは、まずはほぼデフォルトのまま使い始めました。
その中で最初に手を入れたのが、「ー(長音)」の位置です。
初期状態ではレイヤー1側に割り当てられていましたが、寿司打などでも頻出するキーですし、日本語入力では日常的によく使います。

普通のキーボードと遜色ない程度には打てるようになりました
そこで、レイヤー0側のEnterキーの隣のキーに配置を変更し、「元々のフルキーボードで長音があるあたりの近く」に持ってくるようにしました。
この変更をしてからは、長音の打ち間違いがかなり減り、「これがよく言われる“キーマップを自分用に変えると楽になる”という感覚か…」と実感できました。
また、Macの英数・かな切り替えは親指部分に割り当てています。
なるべく純正キーボードに近い位置関係を意識して配置したことで、入力モードの切り替えもかなりスムーズになりました。
レイヤー1の中で特にありがたく感じているのは、先ほど触れた「オレンジ色の記号刻印」です。
レイヤー構造に初めて触れる場合、「このキーを押したときに何が出るのか」が視覚的に分かるだけで安心感が違います。
一方で迷走中なのが、「」や()といった括弧類の配置です。
他の方のキーマップを見ると、同時押しで括弧を入力したり、マクロを組んで「」を打ったあとに自動でカーソルを中に戻すような設定をしている例もあり、自分の使い方に合った配置を試行錯誤しているところです。
設定ツールとしてはWeb版Vialを初めて使いましたが、見た目が直感的で、ドラッグ&ドロップ感覚でキーを入れ替えられるため、思っていたよりも扱いやすかったです。
細かい部分は生成AIにも相談しつつ、「先人のキーマップを参考にしながら、自分用に少しずつ寄せていく」という運用をしています。
5. 打鍵感・姿勢・入力速度の変化
打鍵感については、標準のスイッチでも「ポコポコ」とした軽快な感触があり、打っていて気持ちいいタイプです。
しっかり「打鍵している感」が欲しい人にはかなり合うと思いますが、もう少し静音性が欲しいと感じる方もいるかもしれません。
姿勢の面では、左右分割キーボードならではのメリットを強く感じています。
従来の一体型キーボードだと、どうしても手が内側に寄り、肩も内向きになりがちですが、Cornix-LPの場合は肩幅の位置にそれぞれを配置できるので、自然なポジションで打鍵できます。
自分の場合は、Cornix-LPを肩幅くらいに置き、その右側にトラックボールを配置して使っています。
入力スピードに関しては、使い始めの頃は当然ながら落ちましたが、数日〜1週間ほど継続して練習していくうちに、かなり改善してきました。
寿司打では、ローマ字入力だけを見れば、通常のキーボードとほぼ変わらないスコアが出るくらいまで到達しています。
本格的な練習には、寿司打より「タイピング練習」(5分間の長文を打つ方式)のほうが向いていると感じていて、こちらでは5分間で1000文字超え、正解入力率90〜95%程度が安定して出せるようになってきました。
まだ記号キー周りは課題ですが、「文章メインの作業であれば、実用上は十分なスピードと精度になってきた」という手応えがあります。

6. Cornix-LP・Keychron・Geonixの棲み分け

理想を言えば「Cornix-LPをメインでバリバリ使っています!」と言いたいところですが、現状はまだ記号キー(レイヤー1以降)への不安が少し残っています。
そのため、お仕事中の実務用途ではKeychron K3 Maxを使うことが多く、Cornix-LPは余裕があるタイミングや、文章作成がメインのときに切り替えて使う運用にしています。
一方で、今回この文章を作成しているのはCornix-LPで、少なくとも「キーの位置が分からなくて思考が止まる」ということはほとんどありません。
記号キーをあまり使わないテキスト中心の作業であれば、Cornix-LPでもストレスなく作業できる状態になってきました。
接続はBluetoothを使い、最大3台まで登録できるので、これまではMac mini、MacBook Air、iPad miniを接続先として設定していました。
最近iPad Proを購入したので、この中からどれか1台をスライドさせようか検討中です(おそらくMac miniかMacBook Airのどちらか)。
会社支給PCがセキュリティ制限の関係でBluetoothを使えないため、純正ポーチを購入したものの、現時点では持ち運び運用には至っていません。
Geonix Rev.2は、コンパクトで40%オーソリニアという特徴を活かしつつ、「サブキーボードとして」「記号入力が少ない作業に」使うことが多いです。
Cornix-LPは、「左右分割」「完全無線」「姿勢の楽さ」を優先したいときの選択肢として、少しずつメインに近いポジションに上がりつつある、というイメージです。
7. 見た目と周辺環境:シルバー筐体+LAKキーキャップ+0GULUSリストレスト
見た目の面では、シルバー筐体とLAKキーキャップの組み合わせがかなり気に入っています。
筐体の金属感と、ロープロファイルのキーキャップが合わさることで、「ガジェット感」と「道具感」のバランスがちょうどよく感じられます。
最近導入したのが、左右分割タイプの0GULUS マウスレストです。
一見すると波打った変わった形をしているのですが、エルゴノミクス設計になっていて、手のひらにかなりフィットします。
たまたま遊舎工房さんの別の展示機に同じリストレストが使われていて、試したら想像以上にしっくり来たので、そのまま購入しました。
左右別々で買う必要があるのが少しだけ惜しいところで、「セット売りもあればいいのにな」と思いつつも、Cornix-LPとの相性はとても良いと感じています。
今後は、まだ届いていないnape proとの組み合わせも試してみたいと考えていますが、どの位置に配置するかは、実物が届いてから悩むことになりそうです。
8. これからCornix-LPを使い始める人へ
第三期出荷を待っている方や、第二期出荷分が届いて「さあこれから使い始めるぞ」というタイミングの方にとって、Cornix-LPは「自作キットに飛び込む前に、左右分割・完全ワイヤレスの世界を体験する」のにちょうどいい1台だと思います。
完成品なので、半田付けなどのスキルは不要
完全無線・左右分割・ロープロ・アルミ筐体という、今どきほしい要素が揃っている
レイヤー刻印付きで、初めてのレイヤー運用にも優しい設計
もちろん、最初のうちは入力速度が落ちたり、記号キーの配置に悩んだりします。
ただ、その「自分のためにキーマップを整えていくプロセス」も含めて楽しめる人にとって、Cornix-LPはとても良い入口になってくれるはずです。
