クラウドワークスに300件応募して、案件がほぼ取れなかった...
前回、美容室のWebサイトを制作した話を書きました。今回はその前後の話です。
去年、クラウドワークスで案件を取ろうとして、300件以上応募しました。
結果、受注できたのは2件。単価2000円の案件と、300円のテスト案件でした。
目標は月2〜3万円だったので、まったく届いていません。
何がダメだったのか、ずっと分からなかった
最初は自分の実績が足りないんだと思っていました。だから小さい案件でも受けて、少しずつ実績を積みました。
それでも変わりませんでした。
提案文も書き直しました。数を打てばいいと思って応募数も増やしました。それでも通らない。
次に考えたのは、「そもそもこの仕事に需要がないのでは」ということでした。
「AIで誰でも作れる」なら、この仕事に価値はあるのか
狙っていたのはAIを使ったWeb制作やシステム開発の案件でした。今いちばん流行っている領域です。
でも実際に見てみると、競争率が異常に高い。1つの案件に何十人も応募している。そして単価が安い。
そこで思いました。誰でもできる仕事は、安い単価にしかならない。
AIを使えば誰でもコードが書ける時代に、AIを使った制作を売ろうとするのは、そもそも成立しないんじゃないか。
半年くらい、そう思っていました。
でも、間違っていたのは需要じゃなかった
最近になって、考えが変わりました。
問題は「需要がない」ことではなく、戦う場所を間違えていたことでした。
クラウドワークスは「比較して選ばれる場所」
クラウドソーシングの仕組みを考えると、当たり前のことに気づきます。
1つの案件に対して、何十人もが応募する。発注者はその提案を横に並べて比較して、1人を選ぶ。
このとき発注者が見るのは、主に実績数と価格です。
つまり、実績500件の人と、実績3件の学生が並んだら、勝負にならない。提案文をどれだけ工夫しても、比較表の中では埋もれます。
新規参入者は構造的に不利なんです。自分の努力が足りなかったというより、そういう仕組みの場所だった。
もう一つ気づいたことがあります。
クラウドソーシングに案件を出す発注者は、そもそも安く済ませたい人たちです。予算がある会社は制作会社に頼みます。だからあの場所では、どれだけ実績を積んでも単価は上がりにくい。
300件応募して2000円と300円だったのは、自分の能力の問題である以前に、そういう場所を選んでいたからでした。
AIが奪ったのは「作る」だけだった
もう一つ、考えが変わったことがあります。
前回の記事で、美容室のサイトを作ったときの話を書きました。
「ポップすぎる」と言われて背景を作り直したこと。カット・パーマ・ブリーチで施術時間が違うから予約枠を分けてほしいと言われたこと。
あれ、AIには絶対に出せない情報でした。検索しても出てこないし、店によって違う。発注した本人に聞くしか、知る方法がなかった。
つまり、AIが代替したのは「言われた通りに作る」部分です。そこは確かに誰でもできるようになった。
でも、
何を作るべきか決める
相手の頭の中にある要望を引き出す
出来上がったものの良し悪しを判断する
このあたりは、まだ誰も代替できていない。むしろ作れる人が増えたぶん、こっちができる人のほうが少なくなっている気がします。
「AIで誰でもできるから価値がない」ではなく、「誰でもできる部分」だけを売ろうとしていたのが問題だったんだと思います。
これから試すこと
まだ結果は出ていないので、うまくいくかは分かりません。今考えているのはこの2つです。
比較されない場所で受注する
紹介、直接営業、知人経由。1人だけに向けて提案する形なら、実績数で並べられることがない。
ITを使えていない層に提案する
クラウドワークスに案件を出す人は、少なくともクラウドワークスを知っている人です。そこにすら来ていない人たちがいます。
サイトがない個人店、予約が電話だけの店、SNSだけで回している店。この層は「Webサイトを外注する」という発想自体がないので、そもそも競合が発生しない。
300件の応募は無駄だったか
正直、時間としては相当なロスでした。
ただ、あそこで取れなかったからこそ、「なぜ取れないのか」を構造として考えることになりました。最初の10件で運よく取れていたら、たぶん何も考えずに単価の低い案件を受け続けていたと思います。
同じように応募し続けて取れていない人がいたら、提案文を直す前に、場所そのものを疑ってみてもいいかもしれません。
自分もこれから試すところなので、結果はまた書きます。
