文学フリマ東京42初出店レポ🐒宝石みたいな言葉「アートですね」
皆さん、こんにちは!
文学フリマに行かれた皆様は、お疲れ様でした!
今日は、文学フリマ東京42に出店した当日のレポをお届けします。
以前、知り合いのブースで売り子をしたことはあったのですが、今回は出店者側。
見本誌の準備やお釣りの用意、ブースの飾り付けまで、全部ひとりでやることに……ううう。
小説が、コラムが書きたいのに。笑
頭の中で騒ぐキャラたちをなんとか抑えつけながら、
「テーブルクロス何色がいいんだろう?」
と、AIに相談していました。
180センチのテーブルの、半分を使わせてもらうから90センチ。
ぴったりすぎると少し味気ないかな、とか考えながら、布の相場や質感をあれこれ調べていきます。
(……入稿で結構使ったのにな。クロスもディスプレイも買うのかぁ……泣)
そんなことを考えながら、ネットショップを巡回していました。
というのも、この物価高……汗
家計を管理する旦那から、先月、
「作家活動はいいけど、家計とは分けてね」
と言われたばかりで……。
ネイルや美容室も予約していて、なかなかに強気な予算を組んでしまっていたせいで、そろそろ自分の許容値が心もとなくなってきていたのでした笑
(……いや、でも。先行投資、だよな)
と自分に言い聞かせつつ、ポスタースタンドにA1ポスター、ブックスタンドなどを揃えて、5月4日を迎えました。
当日は出店者開場の10分前に到着。
ぞろぞろと出店者さん達の群れに紛れて入場し、それぞれのブースへ散っていきます。
私のブースはシンプルだったこともあり、設営は1時間ほどで完了。

(30分前にできた!)
と、会場前の時間で知り合いの他ブースへ走りました。
が、開始までに全部を回るまでの、時間が足りず……!泣
回れたのは二つだけ。
開場5分前に自分のブースへ戻り、慌ててご近所さん達に名刺を配っていたら、そのままお客さんの開場時間を迎えました。
開場早々、周りのブースの本がどんどん売れていく。
人気の方々なのかな……? と、お客さんの波が引けたタイミングで、手に取らせてもらったのですが、何が何やら。
難しくて、目が滑る。笑
今思えば、単純に緊張していて、人の本の内容を把握する余裕がなかったんだと思います。
(そう言えばここ、評論の島だった……)
そもそも評論が何なのかもよく分からないまま、消去法で選んだこの島。
「自分の本だけ、簡単すぎて浮いてるのでは……?」
と、じわじわ涙目になりかけていたその時、ある方がブースに来てくださいました。
ユキ丸(田 幸樹枝)さん……!
小説や短歌、写真などで賞をいくつも取られている多才な方で、なのに佇まいはドラマ版の三蔵法師のように穏やかで低姿勢。
本当に本当にありがたくて、奈落に落ちかけていたテンションを、一気に引き上げていただきました。
とはいえ、13時頃から、ちらほらと私のブースに立ち止まる方が増えてきました。
見本を手に取ってもらえたら、とりあえず声をかけてみます。
「人間社会を猿山に例えた本です」
「子どもは下位なので、先にご飯を食べたがらないんです」
「1日に例えると、ムラ社会が始まったのは14秒前くらいです」
本の掴みになりそうなフレーズをぽんぽん投げていくと、体感で半分くらいの方がそのまま買ってくださる。
(初見さんにも……! お買い上げしてもらえた!)
という喜びで、椅子の上でふわふわしながらの店番。
リアルタイムで伝わるって、なんでこんなに嬉しいのか?
たぶん漫画だったら、花が出てたと思います。
今思うと、最初に「コラムです」と一言、添えればよかったなと思っています。
がっつり学術的な本だと思って手に取ってくださった方には、少し肩透かしになってしまったかもしれなくて、
「時間をムダにさせてしまったかな……」
と反省。
まあ、今後に活かせればいいか、と切り替えていきます。
そんな中で一つ面白かったのが、お客さんに内容を説明していたときのこと。
「文化人類学的なやつですね?」
と言って、そのままお買い上げいただいた方がいて。
猿山理論のために、生物社会学やジェンダー論の本はそれなりに読んできたのですが、文化人類学についてはほとんど知らず。
とりあえず曖昧に頷いてしまいました。
あとから調べてみると――
おー、おー、おー、おー、めっちゃ近い!
文化人類学とは、家族や婚姻などの社会組織、言語や宗教といった文化要素、衣食住や技術といった物質文化などを通して人間を理解していくのだそうです。
たしかに。
「なんでそれが常識なんだ?」ってところを考えていくので、コラムとしてだけじゃなく、文化人類学の棚にも置いてもらえる気がしてきました。
こうやって、外側の人からしっくりくるラベルをもらうと、不思議と嬉しくなりますね。
そして、15時頃からでしょうか。
会場全体に、じわじわと疲れが見え始めてきました。
お客さんもあまり立ち止まらなくなってきて、うーん。
このまま座りっぱなしも暇だし……でも席を立って売り逃しは避けたいし、というジレンマ。
そんな折、浮世之助さんが!
猿山理論のかなり初期から読んでくださっている方で、毎回スキをくださる、本当にありがたい存在✨✨
ずっと勝手に「文化系男子」をイメージしていたのですが、実際にお会いしてみると、想像よりずっとチャラ……ごほんッ!
スケコマシさんでした。
「スケコマシ」と書かれたTシャツをご着用の上、ご本人のSNSのQRコードシールが貼り付けてあり……。
情報量が多いw
無事に本をお渡しすることができて、ここまで猿山理論を続けてきてよかったな、と、じんわり報われたような気持ちになりました。
売上的にも目標の部数に届いていたので、
「そろそろトイレくらい行こうかな」
とスマホを覗いていたら――。
大大大好きな作家さんの「文フリなう」投稿がッ!
作家を志す前から、価値観を何度も刷新してくれたていて、志してからも、読むたびに技術や言葉選びに刺激をもらっていた作家さんです。
とりあえず、
「10分後に戻ります」
と名刺に書いて店頭に置き、自分の本とお金とスマホだけ持って走りました。
その作家さんには、思ったよりもスムーズに話しかけることができ。
本を渡して、活動の話をすると、
「アートですね」
と言っていただけました。
一人出店が珍しかっただけなのか、猿山理論が奇抜すぎて言葉を選んでくださったのかは分かりません。
でも私には、褒め言葉として響いて。
今でも、思い出すたびに、宝石みたいに光るんです。
着想の裏側まで見せるところや、失敗をあまり恐れないスタイルも含めて、「アート」と呼んでくださった気がしていて。
あのお言葉で、もう一度、報われたような気がしました。
文フリに出店してよかったな、とか。
出店料の振り込みがギリギリで間に合ってよかったな、とか。
準備のあれこれを思い返してみても、結局、出てくるのは「よかった」しかなくて。
⋯⋯語彙力が飛んでおりますw
11月の文学フリマにも出るか、他のイベントに参加するか、いい加減、公募や持ち込みに力を入れるべきか⋯⋯?
色々と悩んでますが、今回色んな刺激をもらえて、作品に生まれ変わる予感がしています。
皆様にもいつかお見せできますように⋯⋯!

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