やっちゃんの涙。今日の小説タイム☕(134)│2026.8.31更新
がんばるあなたに、ちょっとひと息✨
今日の小説タイム、スタート☕
■連載小説 「僕の彼女」

高校2年生の浅野タケシは、クラスで浮いた存在。彼がひそかに思いを寄せるのは、クラスの誰もが憧れる「キョウちゃん」こと、坂本京香だ。
ところが・・・
ある日、タケシは、同じくクラスで浮いた存在の内田靖子、通称「やっちゃん」と読書の話題で意気投合。
運命の人、やっちゃんとの出会いは、タケシの日常を大きく変えていく。
■前回まで
やっちゃんは、
「うちはね、母子家庭だったの。お父さんは、私が小学校5年生の時に、病気で死んじゃったんだ」
と、教えてくれた。
彼女が一人っ子だというのは知っていたけれど、家庭の事情までは知らなかった。
僕は、相槌を打つことしかできなかった。
「私ね、どうしても大学に行きたいんだ」
やっちゃんは、そう続けた。
「大学に行って、東京の出版社に勤めるの」
「そして、ゆくゆくは、自分で小説を書くの」
やっちゃんの顔は、真剣そのものだった。
■第8話: 「やっちゃんの秘密」 (2)
僕は、
「叶うといいね」
と、心を込めて言った。
やっちゃんはうれしそうに頷いたあと、
「それでね、お母さんは私を大学に行かせるために、孝彦兄さんのお父さんと再婚することにしたの」
と、少し悲しそうな顔を見せた。
そして、
「お母さんは、お父さんのことが今でも大好きなのにね...」
とつぶやくと、やっちゃんは涙ぐんでしまった。
僕は、
「相手のことが好きじゃなかったら、結婚なんてしないよ」
と、やっちゃんを慰めるように言った。
★エンディングテーマ★
僕の運命の人
作詞:山中サトシ
作曲:Musicful AI
どうして泣いてるの
描いてた夢は、すぐそこにある
こんなに晴れ渡る空の下
夢に向かい、ただ歩き出せばいい
教室の隅、語り合ったあの日々
季節(とき)が二人を隔てても
僕は忘れない
君がいたあの夏のことを
君は、僕の運命の人

