慶応FIT入試2020年・高等教育の無償化・参考答案
慶応大学FIT入試2020年(A方式)高等教育の無償化(法律学科)
45分*A方式のため、時数制限は今回はなし
14時55分執筆開始
15時25分執筆終了
参考答案
生活保護世帯などの貧困層を対象に高等教育の無償化をすれば、金銭的事情で進学できなかった人が進学できるようになり、学習の機会が拡大するといえ、政策は妥当である。
大学を卒業すると、給料が高く安定した仕事につける等、経済的利益を本人にもたらすのだから、その費用は本人が負担すべきとの批判がある。しかし、この批判は、仮定の批判であるため、現実的ではない。
また、給料が高く安定した仕事につけると批判するが、就職率が高くなったといっても、大学を卒業できたとしても、みんながみんな、給料の高く安定した仕事につけるとは限らない。
さらに、経済的な利益を本人にもたらすから、その費用は本人が負担すべきとも批判するが、仮に経済的利益を本人にもたらすとしても、それは、生活保護世帯などの貧困層に向けたものであり、経済的な負担を軽減するものである。ゆえに、その費用は本人が負担すべきとは目的に反するため言えない。
別の観点からの批判として、都市部に出た若者は卒業後もそのまま都市に住み続けるから、地方の人口減少に拍車をかけるとの批判がある。しかし、地方にも大学はある。都市部の大学に進学した人が返ってくるのにふさわしい地方の魅力があればいい。貧困層のため、都市部には長く住めない可能性もある。無償化により都市部の大学に行く学生が増えたとしても、貧困層のみであるため、対象となる学生は多くはない。そのため、地方の人口減少に拍車をかけるとはいいがたい。
加えて、大学に進学しない若者たちを政府が軽視しているとの批判もある。しかし、無償化はあくまで貧困層で高等教育を受けられない学生の負担軽減であり、大学進学する人を全員支援しているわけではない。また、高等教育を無償化するといっているだけで、大学に進学しない若者たちに対して何らかの援助をしないとも言っていない。
よって、いずれの批判も妥当ではない。
以上より、「高等教育の無償化」政策に賛成する。(804字)
以上
*法律学科の期末試験や司法試験や予備試験などでよく問われる「主張・反論型」をもとに、答案を作成しました。
主張→反論→再反論という流れをひたすら繰り返して、想定される反論はすべて再反論したから、主張が正しいですと論じる感じです。
*法律学科に進学された場合は、こういう思考で考えたりするので、慣れておいてもよいかもしれません。
*と言っても、論理的で正しい日本後でわかりやすく問に答えたら、たぶん悪い点はつかないと思います。無理に「主張・反論型」で書く必要はありません。
*最初に問題提起をして、自説と反対の考えを述べて、その反対説を批判して、自説の根拠を述べて、最後に自説を述べるという書き方でも個人的にはよいと思います。問題提起→反対説紹介→反対説→反対説批判→自説の根拠→自説の結論みたいな流れです。
「~は認められるか。」→「まず、こういう考えが想定される」→「しかし、~といえるから妥当ではない」→「そもそも、この制度の趣旨は~」→「そうだとすれば~と考えるべきである」みたいな流れに押し込んでも大丈夫だと思います。あまり型を準備しすぎるのもよくないと言われそうですが。
*この答案は、私の個人的な見解に基づき作成されたものですので、本番の入試で合格を保証するものではありません。
