第5話|特別なスキルなんてないと思っていた私が、会社の外で仕事をもらえた。
2児の母、38歳。会社に依存しない働き方をつくる。
私はこれまで、経理・事務・税理士補助の仕事をしてきました。
気づけば、もう15年くらい。
でも、ずっと思っていたんです。
「これって、そんなに特別なスキルじゃないよな」って。
経理ができる。
事務ができる。
税理士補助ができる。
もちろん仕事として必要なことは分かる。
でも、世の中にはもっとすごいスキルを持っている人がたくさんいる。
資格がいっぱいある人。
ITに詳しい人。
営業が得意な人。
何かを作れる人。
それに比べたら、
「私に何ができるんだろう?」
って、どこかで思っていました。
そんな私が、会社の外で仕事を始めてみた。
最初は本当に小さくて、週に3〜4時間くらい。
業務委託で、経理や事務の仕事をするようになりました。
そこで初めて、
「あれ?これ、普通に仕事になるんだ」
と思ったんです。
「事務員さんがいない会社」だけじゃない
世の中には、経理や事務を必要としている会社がたくさんあります。
でも、
「事務員さんがいない会社」
だけが困っているわけじゃないんですよね。
事務員さんはいる。
でも、給与計算までは任せたくない。
そんな会社もあります。
給与って、社員の個人情報もたくさん扱うし、間違えると大変です。
「うちの事務員さんには、そこまではやってもらいたくない」
という経営者もいる。
かといって、社長自身が毎月給与計算をするのは大変。
税理士さんに全部お願いするほどでもない。
じゃあ、
「給与計算だけ誰かにお願いできないかな」
となる。
ほかにも、
「記帳だけお願いしたい」
「請求書の発行をお願いしたい」
「月末だけちょっと手伝ってほしい」
「経理のことを相談できる人がいたら助かる」
みたいな仕事もあります。
毎日8時間、週5日働く人を一人雇うほどではない。
でも、自分たちでやるには面倒だったり、時間がかかったりする。
できれば誰かに任せたい仕事がある。
私は、そこに自分の経験がハマったんだと思います。
「自分には普通」でも、誰かにとっては「助かる」
たぶん、私が一番伝えたいのはここです。
自分が今までやってきたことって、自分にとっては当たり前なんですよね。
私にとっては、
給与計算をする。
帳簿を見る。
経理の処理をする。
書類を整理する。
税理士補助の仕事をする。
そんなの、今までずっとやってきたこと。
だから、
「こんなことができても、別にたいしたことない」
と思っていました。
でも、会社の外に出てみたら違った。
それを
「やってほしい」
と思っている人がいた。
「助かる」
と言ってくれる人がいた。
そこで初めて、
「あ、自分が普通にできることって、誰かにとっては必要なことなんだ」
と気づきました。
そして、すごく嬉しかったことがあります。
今、業務委託で仕事をしている会社の方が、別の会社を紹介してくれたんです。
その会社で事務員さんが辞めてしまって困っているから、助けてあげてほしい、と。
そして、
「あなたなら信用できるから紹介する」
と言ってくれた。
これ、めちゃくちゃ嬉しかった。
だって、
会社の看板じゃないんですよね。
今の会社の名前でもない。
税理士事務所の名前でもない。
「この人なら大丈夫」
と思ってもらえたということだから。
そのとき、
「あ、私が今までやってきたことって、ちゃんと会社の外でも価値があるんだ」
と思えました。
会社の外に出て、初めて分かったこと
会社員として働いていると、
「私は○○会社の社員です」
という肩書きがあります。
仕事をしていれば、会社の名前もついてくる。
でも、業務委託で仕事をしてみると、
会社の看板がない。
自分の経験と、自分の仕事ぶりだけで判断してもらうことになる。
最初はちょっと怖かったです。
「私なんかにできるのかな」
とも思った。
でも、実際にやってみたら、
「これなら私でも力になれる」
と思えるようになった。
これは、収入が増えたこととは別の意味で、私にとって大きかった。
もちろん、私は何でもできるわけじゃありません。
すごい資格をたくさん持っているわけでもない。
AIにめちゃくちゃ詳しいわけでもない。
プログラミングができるわけでもない。
それでも、仕事をもらえた。
たぶん、今まで15年やってきたから。
毎日やってきたから。
当たり前すぎて、自分では価値に気づいていなかっただけなんだと思います。
「特別なスキルがないから、会社の外では働けない」
と思っていたけど、
そうじゃなかった。
自分にとっての「当たり前」が、誰かにとっての「助かる」になることがある。
そして、会社の外で仕事をしてみたことで、
「私はこの会社でしか働けないわけじゃないんだ」
と思えるようになりました。
これって、私にとってものすごく大きなことでした。
もちろん、お金も大事です。
めっちゃ大事。笑
でも、それだけじゃない。
「ここしかない」
と思って働くのと、
「ここじゃなくても働ける」
と思って働くのでは、気持ちが全然違う。
今の会社を辞めるつもりがなくても、
別の会社で働くこともできる。
業務委託を続けることもできる。
働き方を組み合わせることもできる。
そういう選択肢が、自分の中に少しずつ増えてきた。
私は今も、
「会社に依存しない働き方が完成しました!」
なんて思っていません。
まだまだ途中です。
業務委託の収入だって、今は月12〜13万円くらい。
もっと増やせる可能性もあると思う。
でも、子どもとの時間も大事にしたい。
土日や祝日まで仕事をして、収入を増やしたいわけじゃない。
だから、今の自分にできる範囲で少しずつ。
それでも、
「会社の外でも仕事ができる」
と分かったことは、私にとってものすごく大きな一歩でした。
特別な才能がなくてもいい。
すごいことができなくてもいい。
今まで自分が普通にやってきたことの中に、
誰かの役に立つものがあるかもしれない。
私はそれを、38歳になってようやく実感しました。
だからもし、
「私には特別なスキルなんてない」
と思っている人がいたら。
もしかしたら、そうじゃないかもしれない。
自分では当たり前すぎて気づいていないだけで、
誰かにとっては「それ、やってほしかったんです」と言われるものがあるかもしれない。
私もまだまだ探している途中です。
会社の中だけで完結する働き方じゃなくて、
自分の経験を、自分の力として少しずつ積み上げていく。
それが、私の「会社に依存しない働き方」の一歩目です。
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