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三十六計|第23話 遠交近攻 ~近くを抑え、遠くと組む~

人は、近い相手ほど気になる。
毎日見えるからこそ、
意識を奪われやすい。

しかし多くの場合、そこで消耗する。
本当に見るべきは、
目の前の敵ではなく、遠くの味方である。


【三十六計 第二十三計の意味】


 遠交近攻(えんこうきんこう)
 遠くの勢力と協力し、
 近くの敵を孤立させる戦略。

重要なのは、
近くの敵と感情的に争わないことだ。

・近い脅威を管理する
・遠い支援を増やす
・自分の行動余地を広げる

これらで優位を作る。
これが遠交近攻である。


【現代語訳】

近い敵は、時間を奪う。

・価格競争
・社内対立
・小さな張り合い

多くの人は、
目の前の相手に反応する。
しかし本質は違う。

・新しい提携先を作る
・別市場の力を借りる
・外部資源を取り込む

すると、
近くの敵は孤立する。
敵を倒すのではなく、

自分の味方を増やして勝つ

のである。


【歴史の事例】

中国・秦始皇帝の時代、
秦は周辺国を一気に攻めなかった。
近隣国と戦う前に、

・遠方国と同盟を結び
・外交関係を整え
・包囲されるリスクを減らす

ことで、近くの敵を孤立させた。
その結果、

複数国との同時消耗を避け、
各個撃破を進めることができた。

正面で囲まれなかったからこそ、
勝ち続けられたのである。


【経営事例】

ある地域で、
二社が激しく争っていた。

・価格競争
・広告競争
・人材の引き抜き合戦

互いに消耗していた。
それにもかかわらず、
後発企業は市場シェアを奪うことに成功した。

なぜ勝てたのか?


この企業は、
正面参戦しなかった。

代わりに、

・地方の有力企業と提携
・物流会社と連携
・遠方メーカーと独占契約
・別地域の成功モデルを導入

その結果、

・仕入れ優位
・配送優位
・情報優位
・資金優位

を先に作った。

そして、
消耗した競合市場へ参入した。
結果として、

・競合は疲弊
・自社は低コストで拡大
・市場シェアを獲得

この企業は、
近くと殴り合っていない。

遠くと組み、
近くを制したのである。


【解説】

この企業経営者はこう考えた。

①「近しい相手との消耗戦は不利」

・価格競争
・広告競争
・感情的対立

は消耗が大きい。

②「外部資源を探す」

自社にない力を、
外から取り込むべきだ。

③「味方を増やす」

・提携先
・供給網
・情報網

を先に作らねばならない。

④「孤立した敵を攻める」

近くの敵ではなく、
自社を取り巻く環境・構造を変えよう。

これがまさしく、
遠交近攻である。


【経営応用事例】

① 営業

競合より先に提携先を増やす

② 社内

他部署との協力関係を作る

③ 個人

外部ネットワークを広げる

共通するのは、

誰と戦うかより、
誰と組むかを先に考えること

である。


【核心メッセージ】

近くと争うな。
遠くの味方を増やせ。


【まとめ】

遠交近攻とは、
近くの敵を正面から倒す戦略ではない。

・近い敵を管理する
・遠い味方を増やす
・孤立した敵を攻める

ための戦略である。

本当に強い者は、
目の前の争いに飲まれない。

遠くで力を蓄えた者が、
最後に主導権を握るのだ。


次回予告


三十六計|第24話
仮道伐虢 ~道を借りて、本命を取る~


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