三十六計|第24話 仮道伐虢 ~道を借りて、本命を取る~
人は目的達成には、
正面突破から挑戦する。
しかし、相手がこちらを警戒して場合
実は正面突破ほど消耗しやすい。
本当に見るべきは、正面の門ではなく、
使える別ルートだ。
【三十六計 第二十四計の意味】
仮道伐虢(かどうばっかく)
他者の道、信用、通路を借りて、
本来の標的を取る戦略。
重要なのは、
真正面からぶつからないことだ。
・既存の流通を使う
・他者の信用を借りる
・警戒されない経路を使う
こうすることで、
目的地へ到達させる。
これが仮道伐虢である。
【現代語訳】
弱い立場ほど、
正面勝負は不利になる。
・知名度がない
・資金がない
・販路がない
多くの人は、
それでも自力突破を目指してしまう。
しかし本質は違う。
・すでにある販路を使う
・既存の信用を借りる
・他者の顧客基盤に乗る
すると、一気に到達速度が上がる。
自力で道を作るのではない。
使える道を借りれば良いのだ。
【歴史の事例】
春秋時代、晋献公は
虞(ぐ)の国に通行を求め、
その道を借りて虢(かく)を攻めた。
虢を正面から攻めれば、警戒される。
そこで、
・虞と友好関係を築く
・通行許可を得る
・別ルートから侵攻する
こうすることで、
虢を奇襲した。
結果として、
正面消耗を避けて目的を達成した。
これが、
仮道伐虢の語源である。
【経営事例】
ある新興企業が、
大手企業が支配する市場への参入を試みた。
当然覇者は強かった。
・圧倒的広告費
・強いブランド力
・広い販売網
正面から参入しては刃が立たない。
ところが、この企業は市場参入とシェア獲得に成功した。
なぜ成功できたのか?
この企業は、
正面販売を選ばなかった。
代わりに、
・大手量販店と提携
・既存ブランドのOEMになる
・人気サービスの一機能として参入
・他社販路を活用する
すると、
・顧客接点が一気に増える
・警戒されにくい
・試されやすい
環境が生まれた。
その後、
・利用者を増やし
・認知を広げ
・自社ブランドとして独立
結果として、
・参入障壁を突破
・市場シェアを獲得
・本命市場を獲得
この企業は、正面突破していない。
道を借りて、本命を取ったのである。
【解説】
この企業経営者はこう考えた。
①「正面突破は不利」
・広告競争
・販路競争
・認知競争
は大手有利だ。
②「使える道を探す」
既にある流れを活用できないか?
③「まず借りることから始める」
・販路
・信用
・顧客接点
を借りればいい。
④「最後に独立する」
借りた道に依存せず、
最後は自社基盤を作ろう。
これがまさしく、
仮道伐虢である。
【経営応用事例】
① 営業
既存パートナー経由で顧客開拓する
② キャリア
現職を活かして次分野へ移る
③ 起業
既存プラットフォームを活用する
共通するのは、
自力だけにこだわらないこと
である。
【核心メッセージ】
正面突破するな。
使える道を借りろ。
【まとめ】
仮道伐虢とは、
力で突破する戦略ではない。
・別ルートを使う
・他者の信用を借りる
・最後に本命を取る
ための戦略である。
本当に強い者は、
遠回りに見える最短ルートを知っている。
門を叩き続ける者ではなく、
別の道を使った者が、
最後に目的地へ辿り着く。
次回予告
三十六計|第25話
假痴不癲 ~なぜ組織は、突然別物になるのか~
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