入選業務、なぜ教員がやっているのか?
■ はじめに
入学者選抜は学校にとって最も重要な業務の一つです。
公平性と正確性が何よりも求められます。
だからこそ、多くの人はこう考えます。
「最も信頼できる教員がやるべきだ」
この考え自体は間違っていません。
ただ、現場にいると一つの疑問が残ります。
本当に“ここまで”教員がやる必要があるのか。
■ 現場で起きていること
都立の中高一貫校で適性検査の採点が終わった翌日、学校は通常授業に戻ります。しかし、入試業務はまだ終わっていません。
合格発表に向けた最終工程がまだまだ残っています。
朝の打ち合わせでこう言われます。
「空き時間のある先生は〇〇室で確認作業をお願いします」
職員室で待機していると、声がかかる。
「お手すきの先生方、お願いしまーす」
教務部は全教員の時間割を把握しています。
教科室にいても、内線で呼ばれることもあります。
■ 作業の実態
行っているのは次のような作業です。
入力された得点の確認
各検査の点数チェック
合計点の再計算
複数回の点検
これを複数人で繰り返します。
しかも、この作業は通常授業と並行して進みます。
■ 違和感
ここで冷静に考えてみてください。
この業務は
教員でなければできないものなのか
高度な専門性が必要なのか
少なくとも、授業を止めてまでやるべき仕事なのか。
現場にいると、この問いが何度も頭に浮かびます。
■ 採点期間の現実
適性検査の採点期間中はさらに負担が増えます。
採点
点検
再点検
点数入力
会場復元
授業準備
一連の作業が終わる頃には夜になっています。
「21時に帰れたら早い方」
そう感じる日も少なくありません。
■ 問題の本質
ここで重要なのは、忙しさそのものではありません。
問題は、
ミスが許されない単純作業を、人の数で支えていることです。
本来であれば、
正確性は仕組みで担保する
作業は適切な人材に任せる
こうした発想が必要な領域です。
しかし現場では、
教員が担う前提のまま運用が続いています。
■ 見えてきた構造【ここまで無料】
現場で見ていると、入試業務は二つに分かれます。
一つは、判断が必要な仕事。
もう一つは、作業としての仕事です。
この二つが整理されないまま、すべて教員の役割になっています。
ここから先では、
なぜこの構造が変わらないのか
どこまで業務を切り分けられるのか
実際に外に出した場合、何が変わるのか
現場で見てきた実態をもとに、具体的な設計として整理します。
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