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【音響解析編2】最初の2音を聴け――その音響的な違いを、今度は楽譜の中で追跡してみる

皆まだ生存しているだろうか?
僕は、この曲の最初の2音で何度昇天したことだろう

生きているのなら、当然
続きを、聴け!

ここからはリヒターの演奏をメインに描写していく
他の二人はそれに比較する形で描写しよう

1. 11小節目の罠――フェニックス覚醒と三者三様の翼

7小節目から11小節目に全く同じパターンが二度展開する
赤丸のペダルからオレンジ色の四角が二回繰り返される
この曲では、バッハ先生は密かに11小節目に起爆装置を設置されている、生き残った生存者も、99%ここで昇天する

なぜか?
楽譜を見よ

この翼はなんだ?

先生、速すぎる
また、B4来た!

今度は、天使か?
いや、違う、これは。。。
フェニックスだ

可能なら・・・
6畳間の狭い部屋で、デカいスピーカーで、スピーカーから1メートルくらいの距離でボリュームMAXで聴いてみてほしい
近所から苦情が来る・・・
近所から苦情?来いよ
耳から血が出る・・・
耳から血?出せよ
これは冗談じゃない、この曲は普通に聴いてたら一生わからない

覚えておけ
オルガンの音から翼が生える
その時の音がこのB4だ
「ギャオオおおーーーーん!!!」

ここで演奏家によってフェニックスの現れ方が違う
リヒターのフェニックスはパワフルだがいささか騒がしい
リリングのフェニックスは空高く滑らかに飛ぶ
ヴァルヒャでは残念ながらフェニックスのイメージが湧かない、ただしそれは先のURLでの話、これはモノラル時代の録音だ
ステレオ録音ではB4の音は確実に聴こえる、だがフェニックスのイメージではない、そもそもイメージが湧かないのだ、そうかこれが光のない人が見たバッハ先生のイメージなのか、再び勝負あり!

2. フェニックスの雛と、地を這う螺旋の推進力

フェニックスの「ギャオオおおーーーーん!!!」の残響が消えると、今度は天から地上に戻ってくるような、繊細で、少し翳りのある下降音形が続く

青い四角はフェニックスの飛翔

17小節目から29小節目まではペダルの音が消え、可愛らしい響きが続く
23、24、25、26小節目の始まりに小さい♩がある、青丸を付けてある、装飾音の類だ、これは注意していないと聴き逃してしまう、フェニックスにもひなが居るのか、巣の中でピョ…ピョ…とお母さんを呼んでいるようだ

この装飾音は聴き取るのが難しい

30小節目から再びペダルが動き出す
34小節目から独特の3つ、3つ、3つ(2段目の赤丸)で駆け上がるペダル音が曲に推進力を与えている、青の四角は勿論フェニックスの舞だが、実はこれはバッハ先生の得意な、らせん階段構造のイメージだ、4回ほど体がタオルのように絞られる💦

らせん構造を聴き取れ

43小節目で再びペダル音が途切れ、48~49小節目で、巣の中でピョ…ピョ…とお母さんを呼ぶ声がおおきくなる、50小節目に母親鳥がサッと飛び立ち、子供の為にえさを取りに行くイメージがある

フェニックスの親子

3. 神々の乱入――タイタン、イフリート、そしてアマテラス

大きな異変が起こるのは50小節目、ここからのペダルワークによって叩き出される音はリヒターでは「ゴゴゴ…」と唸りよく聞き取れない、リリングヴァルヒャでは辛うじて音階を追える

リヒターの演奏では、ここでは何かしら巨大な存在、そう恐らくそれはタイタンが、大地を動かしているかのよう、その大地がひっくり返るようなエネルギーを受け、56小節目でついにイフリートまで現れる、しかしこのイフリート余程僕の事が好きらしい、この曲を聴くと毎回現れる、敵意は感じない、口から火を吐きながら僕の方をじっと見て、タイタンが砕いた岩の一つをこちらに差し出してくれる、それはきっととても大事なものに違いない、悪いことに、ここでまだフェニックスが頭上を飛んでいる、ひなの為に餌を探しに飛んだと思ったのだが、タイタンにイフリートまで出てきた、完全に意味不明だ

リリングの演奏では、タイタンもイフリートも現れない、代わりに明るく金色に輝く世界が描写され続ける、そしてフェニックスの代わりになんと天照大御神様が降臨される、「この浮世を守る、万代の民を照らす」、あのアマテラス様である、ありがたいことではあるが、なぜ西洋の音楽を聴いて天照大御神様が現れるのかは、全く不明だ、恐らくそれは僕が日本人だからだろうか

ヴァルヒャの演奏では、タイタンもイフリートもフェニックスも何も現れない、そこに描写されるのは人間、それも愚直なまでに努力を怠らない人間だ
目の見えない方が演奏するとこうなるのか、ヴァルヒャの人間性が音に出たからか、余計なものを一切含まない、楽譜に記されている通りの音が聴こえるような気がする、ただしそれは初めに紹介したURLでの場合であって(このURLの録音はモノラル)その後のステレオ録音では、比較的リリングに近い表現になる、その録音で降臨されるのは、イエスキリストの姿だ、少なくとも僕にはそう聴こえる
参考までにヴァルヒャのステレオ録音のURLを紹介しておこう

4. 衝撃の音響仮説――「裏切りのA4」と【BACH暗号】の起動

タイタン+イフリート+フェニックスの意味不明のイメージに戻る
擦り切れるほど楽譜を見つめ、彼らの「音の指紋」を浴び倒した今、僕は鳥肌の立つような一つの仮説に辿り着いてしまった

おい、この11小節目で爆音とともに羽ばたくフェニックスって……
アンナママ(最愛の妻アンナ・マグダレーナ)本人じゃねえのか???

愛してるx7

そう気づいた瞬間、この曲の後半――楽譜のピンクの四角(69小節目〜)に散りばめられた、あの狂おしい音型の連続、金色の☆の数々がすべて一本の線に繋がった
あれは、音楽史の教科書がひた隠しにする、ママから先生への息もつかせぬ「愛してる」の7回連続攻撃だ

それに対する先生の回答が、あのラストに響き渡る赤丸の音
かっけーなー、たった一音の答えだぜ
青春だな、これ!
僕は最初、それを冒頭と同じ「B4(シ)」だと思い込んでいた
B4ではじまり、B4で終わる、完璧な大恋愛の円環ハッピーエンドだと

だが……僕の目が悪かった
よく見たら、最後の音はB4じゃなくて「A4(ラ)」だったんだ

まずいぜ、これは
大誤算だ
先生は最後の最後でママの愛を裏切って、照れて逃げちまったのか?

……いや、違う
バッハ先生がそんなヤワな回答で終わらせるわけがない
ドイツ音名で、冒頭の「B(H)」から始まり、愛のラブレターの決着として「A」が叩きつけられた

【 B 】、そして【 A 】

音楽に命を吹き込んできたあの先生が、この二つの音を並べた意味
勘のいい生存者なら、もう全身の血が沸騰しているはずだ

そう、このプレリュードのラストから、あの怒濤の「フーガ(Fuga)」の境界線にかけて、音符の密林の中に先生は確実に、残りの二つのピース――【 C(ツェー) 】と【 H(ハー) 】を忍ばせている

「君の愛への答えは、僕のすべて(BACH)だ」と
自らの名という不可逆の刻印を音楽そのものに永遠に閉じ込めることで、最愛の妻に応答したんだ
カッコ良すぎて震えるべさ

さあ、ここからが本当の真剣勝負だ
先生が仕込んだ【 C 】と【 H 】はどこにあるのか?

――知るかよ
ここから先は、読んだお前らが自分で楽譜を血眼になって剥ぎ取って、自分で探せ

先生の愛の署名を見つけ出し、自力でフーガの闇の向こうへ昇天しろ
歯( ̄∇ ̄;)ハッハッハ

(次回、【人間ドラマ編・フーガの密林】へ続く(気分次第)……生き残れたら、また会おう)

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