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サミットインターナショナルという「鏡」

【専門家3人が本気で議論】サミットインターナショナルという「鏡」――老舗MLMから見える、これからの広げ方の正体

「サミットインターナショナルって、結局のところどういうビジネスなんだろう?」 「老舗で実績もあるのに、なぜ多くの人が途中で止まっていくのか?」

このテーマを、立場の違う専門家3人にぶつけてみました。

  • MLM業界アナリスト・神崎涼平氏(業界20年、各社の報酬プランと組織構造を分析)

  • 行動経済学者・三輪沙耶氏(人がビジネスを「やめる/続ける」心理メカニズムが専門)

  • デジタルマーケティング設計士・桐生陽介氏(属人型ビジネスの仕組み化が専門)

サミットインターナショナルという具体例を入り口に、議論は次第に「ネットワークビジネスというモデルそのものの未来」、さらに「これからの時代における"広げる"という行為の本質」へと、抽象度を上げて展開していきます。

最後まで読むと、おそらくあなたの中の「ビジネスの広げ方」という概念が、根本から書き換わると思います。


第1章:サミットインターナショナルは「典型」なのか「特殊」なのか

神崎(アナリスト):まず事実から押さえましょう。株式会社サミットインターナショナルは1985年創業、本社は札幌、代表取締役社長は樋口百合子氏。補正下着「YURIKO」を主力に、化粧品・美容器具・サプリメントを展開しています。海外は台湾・韓国・タイ・シンガポールの4か国。報酬プランはステアステップ方式、つまり代理店ランクごとの仕入れ割引差益で稼ぐ古典的なモデルです。

三輪(行動経済学者):その「古典的」という言葉、私の専門領域から見るとすごく重要に聞こえます。古典的ということは、設計が"人間の身体性"を前提にしているということですよね。試着する、肌に触れる、サロンで相談する。つまり「会わないと進まない」構造。

桐生(設計士):そうなんです。ここがサミットインターナショナルというより、補正下着MLM全般に共通する宿命なんですよ。下着は通販で「とりあえず買ってみる」が成立しづらい。サイズも体型も個別性が高すぎる。だから、対面カウンセリング前提の設計から逃れられない。

神崎:報酬プランもそれに最適化されているんです。ステアステップ方式は単価が高い商品と相性がいい。下着1セット数十万円という価格帯だからこそ、ランク差益で稼げる設計が成立する。逆に言えば、化粧品やサプリメントだけでランク昇格のノルマを達成するのはかなり厳しい。

三輪:つまり、参加者は「下着を売り続ける人生」にコミットすることを暗黙のうちに求められている、と。

桐生:そういうことです。ここに、参加者が抱える"言葉にならないモヤモヤ"の正体があると思います。


第2章:「やばい」という言葉に隠れた、感情の解像度

神崎:ネットで「サミットインターナショナル」と調べると「やばい」「営業停止」というキーワードが出てきます。事実として、2010年3月に北海道経済産業局から6か月の業務停止命令を受けています。これは特定商取引法違反、具体的には虚偽説明による勧誘が認定された。

三輪:ここを丁寧に解像度を上げたいんです。「やばい」と検索する人の心理は、実は一枚岩じゃない。私の研究では、少なくとも4層あります。

ひとつ目は警戒層――「騙されたくない」という防衛感情。 ふたつ目は罪悪感層――すでに参加している自分が「自分のやっていることはやばいのか?」と問い直している。 3つ目は疲労層――活動が続かない自分への言い訳を探している。 4つ目は期待層――「やばい」の裏に「本当はチャンスかも」を読み取ろうとしている。

桐生:おもしろい分解ですね。同じ検索ワードでも、内側で起きていることが全然違う。

三輪:そうなんです。そして、サミットインターナショナルに参加して途中で苦しくなる人の多くは、この「罪悪感層」と「疲労層」を行き来している。彼らは会社を疑っているわけじゃない。自分自身を疑い始めているんです。

神崎:「会社が悪いのか、商品が悪いのか、それとも自分なのか」と。

三輪:そう。そして大抵の場合、答えは"そのどれでもない"。広げ方の設計が時代に合っていないだけなんです。でも、本人にはそれが見えない。だから自分を責める。これがMLM参加者の精神疲労の正体です。

桐生:「自分が悪い」と思い込むと、人は努力の方向を間違える。もっと熱意を込めよう、もっと回数を増やそう、もっと自分を磨こう――でも、燃料を注いでいるのが穴の空いたバケツだったら、注げば注ぐほど消耗するだけです。

三輪:この「穴の空いたバケツに燃料を注ぎ続ける状態」――ここに気づけるかどうかで、その人のビジネス人生は分岐します。


第3章:「広げる」という行為を、抽象度を上げて再定義する

桐生:ここで議論の抽象度を一段上げたいんです。私たちは「ネットワークビジネスをどう広げるか」という話をしてきた。でも本当の問いはこうじゃないでしょうか――そもそも"広げる"とは何をすることなのか?

神崎:というと?

桐生:従来のMLMにおける「広げる」は、3つの動詞に分解されます。「会う」「説明する」「クロージングする」。すべて人間の身体性と時間を消費する行為です。

三輪:行動経済学的に言えば、これは「希少資源を投下して説得する」モデルですね。資源=時間と感情労働。

桐生:そう。でも、これって"広げる"という行為の一形態に過ぎないんですよ。広げるという行為の本質は、もっと抽象的なところにある。私はこう定義しています――

広げるとは、「ある価値観に共鳴する人を、発見可能な状態にすること」

神崎:……これは面白い定義ですね。「説得する」じゃなくて「発見可能にする」。

桐生:そうです。説得は"押す"行為だけれど、発見可能にするは"置く"行為なんです。価値観を、見つけられる場所に置いておく。共鳴する人が、自分のタイミングで近づいてくる。

三輪:ここで人間心理が反転するんですよ。押されると人は引く。でも、自分で見つけたものには所有感を持つ。同じ商品でも、勧誘されて買うのと、自分で調べて辿り着いて買うのとでは、満足度と継続率が全然違う。

神崎:MLMが嫌われる構造的理由が、ここで一気に説明できますね。「押す」行為だから、心理的反発を生む。商品が悪いんじゃなくて、伝達の経路が反発を生む設計になっている


第4章:抽象度をもう一段上げる――「労働」と「設計」の境界線

三輪:もう一段、抽象度を上げてもいいですか?

桐生:ぜひ。

三輪:私たちは今、「広げる」という動詞の意味を再定義しました。次に問いたいのは――そもそも、ビジネスにおける"自分の役割"とは何か?

サミットインターナショナルで活動する人の99%は、自分を「プレイヤー」だと認識しています。商品を伝え、人に会い、契約を取る人。これは労働者の自己認識です。

でも、ビジネスというものを少し引いて見ると、もうひとつの役職があるんです。それが**「設計者」**。

神崎:プレイヤーと設計者。

三輪:はい。プレイヤーは"動く"。設計者は"動かす仕組みを置く"。プレイヤーは時間と引き換えに成果を取る。設計者は仕組みと引き換えに成果が流れてくる。

桐生:この差はものすごく大きい。プレイヤーの収益は線形に伸びる。1時間働けば1時間分の成果。10倍働けば10倍。でもこれは「24時間という上限」にいつか必ずぶつかる。一方、設計者の収益は非線形に伸びうる。仕組みが回り始めると、自分が寝ていても進む。

神崎:MLMが「権利収入」と呼ばれる本来の理由は、ここにあるはずなんですよね。プレイヤーとしての労働ではなく、設計者としての構造で稼ぐ。だから一度作れば回り続ける、というのが本来の謳い文句だった。

三輪:でも現実には、ほとんどの参加者は「プレイヤーとしてMLMをやっている」だけなんです。設計者になっていない。だから、いつまで経っても自分が動かないと止まる。これは権利収入じゃない。形を変えた労働です

桐生:ここに気づけるかどうかが、本質的な分岐点なんですよ。「自分は今、プレイヤーをやっているのか、設計者をやっているのか」。サミットインターナショナルがどうこうじゃない。自分の役割をどう設定しているかの問題。


第5章:感情の解像度――参加者が"本当に"感じていること

三輪:もう少し感情の話を深掘りさせてください。MLM参加者と何百人と対話してきて、彼らが言葉にしない感情には共通パターンがあるんです。

桐生:聞きたいです。

三輪:表面の言葉は「忙しい」「人に会えない」「断られた」。でも、その下に流れている本当の感情はこうです――

「自分の人生の時間を、本当にこの動かし方で使っていていいのか、という静かな疑い」

これは焦りでも怒りでもない。もっと深い、存在論的な問いなんです。30代後半から40代の参加者にとくに多い。自分の残り時間を意識し始めて、「このやり方を10年続けたら、自分は何を手にしているんだろう」と考えてしまう瞬間がある。

神崎:そして、答えが見えない。

三輪:そう。だから疲弊する。アポが取れないことより、人に断られることより、自分の時間の使い方に確信が持てないことが一番苦しい。これがMLM参加者のリアルな感情の核です。

桐生:私が出会う相談者も、ほぼ全員これですね。「稼げない」と言いながら、本当に欲しいのはお金じゃない。自分の動き方に対する確信なんですよ。

神崎:ここはMLM業界全体への重要なメッセージだと思います。「もっと頑張れ」「もっと熱意を持て」というアプローチは、この層には何ひとつ刺さらない。むしろ追い詰める。彼らに必要なのは熱量の追加じゃなく、動き方の再設計です。

三輪:熱量で解決しようとするのは、20世紀的なアプローチ。21世紀のビジネスは、熱量を下げても回る構造を作る方向に進んでいます。


第6章:では、何を変えるのか――構造を変える3つの転換

桐生:ここまでの議論を整理すると、サミットインターナショナルで(あるいはどのMLMでも)結果を出せていない人がやるべきことは、努力の量を増やすことじゃない。3つの転換だと思うんです。

ひとつ目は、「会う」から「集まる」への転換。 ふたつ目は、「説得」から「発見可能にする」への転換。 3つ目は、「プレイヤー」から「設計者」への転換

神崎:これ、抽象的に言うとそうなんですが、具体的にはどう動けばいいんでしょう?

桐生:具体的なツールは色々ありますが、本質は**"自分が動かなくても、自分の価値観に共鳴する人が情報に辿り着ける経路"を持つこと**です。インターネット上に置けるコンテンツ、自動配信される情報、興味を持った人が自分のタイミングで読み進められる導線。これらを組み合わせると、対面アポの回数を増やさなくても、組織は静かに育っていく。

三輪:これは行動経済学的にも理にかなっていて、人は「自分で発見した」と思っているものほど、深くコミットするんです。だから自動化された経路で集まってきたメンバーは、勧誘で連れてこられたメンバーより、定着率が圧倒的に高い。

神崎:MLM業界の長期的な課題だった「ダウンの離脱率」が、ここで構造的に解決されますね。

桐生:そうなんです。ここまで来ると、もはやサミットインターナショナルがどうこうという話を超えて、ネットワークビジネスそのものを再発明するレベルの転換になります。


第7章:最後の問い――あなたはどちら側に立つのか

三輪:議論をまとめさせてください。サミットインターナショナルは、老舗のMLM企業として確かな実績を持つ会社です。商品の品質も評価され、社会貢献活動も継続している。やばい会社ではありません。

ただし、ここで活動する参加者の多くが、古い広げ方のままで消耗しているのも事実。そしてそれは、サミットインターナショナルだけの問題じゃなく、**ネットワークビジネス業界全体が直面している"時代との不整合"**です。

神崎:ここで参加者の前には2つの道があります。

道その1――今までと同じやり方を続け、熱量で勝負し、人脈の擦り切れと共に静かにフェードアウトしていく道。 道その2――広げ方そのものを再設計し、プレイヤーから設計者へと自分の役割をシフトさせていく道。

桐生:どちらが正しいということではないんです。ただ、確実に言えるのは、この2つの道を歩む人の3年後・5年後は、まったく違う景色を見ているということ。

三輪:そして、これを読んでいるあなたが今感じている「なんとなく分かる」「自分のことを言われている気がする」という感覚――それは偶然じゃない。あなたの中の何かが、もう次の段階に進む準備をしているサインかもしれません。

桐生:気づいた瞬間が、転換のタイミングです。


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ネットワークビジネスは本来かなり魅力的なモデルなのに、なぜ多くの人が途中で消えていくのか――。ネットワークビジネスそのものが悪いわけではありません。悪いのは、人力前提、属人前提、熱量前提の広げ方です。ここが変わらない限り、本来魅力のあるモデルも、ただの消耗戦になります。

逆に言えば、ここを変えたらどうなるのか。私は最近、そこに対してかなり面白い話を聞きました。「ああ、そっちに進んでいる人がいるのか」と、正直ちょっとニヤッとしました。古いやり方のまま消えていく人と、構造そのものを変えにいく人。両者の差は確実に広がっています。

ネットワークビジネスは権利収入になると聞いて始めたものの、対面で勧誘する時間が取れない。副業したいのに本業で時間がない。こんな悩みはありませんか?私自身も会社員で時間がない中、口だけで無理くり自分のビジネスを紹介していた時期がありました。

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