7月23日世界市況・情勢
世界主要株式市場一覧(7/23終値)
日経225(日本) 66,422.60 ▼ 0.18% 小幅安
KOSPI(韓国) 8,047.51前後 ▲ 3.00% サムスン・SKハイニックスが急騰
ハンセン(香港) 24,892.66 ▼ 0.95% 小幅安
上海総合(中国) 3,867.03 ▲ 0.07% ほぼ横ばい
ASX200(豪州) 8,823.00 ▲ 0.34% 続伸
Sensex(インド) 76,515.10 ▼ 0.31% 小幅安
Nifty50(インド) 23,904.80 ▼ 0.38% 小幅安
独DAX 24,763.12 ▼ 1.56% 中東緊張・原油高が重荷
仏CAC40 8,299.09 ▼ 1.64% 同上
英FTSE100 10,639.17 ▼ 0.73% 同上
欧州Stoxx50 6,210.17 ▼ 1.69% 同上
ブレント原油 92.57ドル前後 ▼ 一時100ドル突破後に反落
WTI原油 89.94ドル ▲ 3.58% 高止まり継続
為替市場
米ドル指数(DXY) 101.10前後 中東緊張・利回り上昇でドル底堅い
ドル円 162.45円 日銀の緩和的な政策姿勢が円安を継続させる
ユーロドル 1.1414ドル前後 ECBの慎重姿勢とドル高が重荷
ユーロ円 185.45円前後 ユーロもドルに対しては弱いが対円では底堅い
豪ドル米ドル 方向感に乏しい推移 商品高と世界的リスクオフが綱引き
今日の世界市場は韓国が3%高という力強い反発を見せる一方、欧州が中東緊張と原油高を受けて全面安となるという明確な「地域間の分断」が起きました。
韓国 KOSPIが3%高・サムスン電子とSKハイニックスがアルファベットのAI支出拡大を好感
韓国KOSPIは約3%の大幅高となりました。サムスン電子とSKハイニックスが、前日発表されたアルファベットのAI設備投資拡大方針を好感して大きく買われました。アルファベットが設備投資を2,050億ドルに引き上げたというニュースは、米国では「支出過剰への懸念」として株安につながりましたが、半導体メーカーにとっては「需要の裏付け」として真逆の受け止め方をされた形です。
欧州 DAX・CAC・FTSEが軒並み1%超安・原油高とイエメン情勢が直撃
欧州市場は全面安となりました。DAXが1.56%安の24,763.12、CAC40が1.64%安の8,299.09、FTSE100が0.73%安の10,639.17、Stoxx50が1.69%安の6,210.17で引けました。
エスカレートする米・イランの攻撃と、イエメンのフーシ派によるサウジアラビアのタンカーへの攻撃が原油高を招き、インフレリスクの高まりが欧州株全体の重荷となりました。ドイツ国債利回りも上昇圧力を受けています。
インド Sensex・Nifty50ともに小幅安・世界的リスクオフの影響
インドのSensexは0.31%安の76,515.10、Nifty50は0.38%安の23,904.80とともに小幅下落しました。原油輸入大国であるインドにとって、原油価格の急騰は直接的な経済への逆風です。
為替市場 ドル高・円安・ユーロ軟調という「安全資産としてのドル」構図
今日の為替市場最大のテーマは「地政学リスク下でのドル選好」です。
ドル円は162.45円前後で推移しました。日本の非常に緩和的な金融政策の枠組みが円を1ドル162円台に押しとどめており、輸入インフレと為替介入のリスクを高めています。原油高と米国の高い利回りが重なる中で、日本のように緩和的な政策を続ける国の通貨は特に売られやすい構造です。
ユーロドルは1.1414ドル前後で推移し、対ドルではやや軟調でした。エネルギー価格の高騰と地政学リスクへの直接的なエクスポージャーが高い欧州経済にとって、ユーロは重荷を負いやすい状況です。ユーロ円は185.45円前後で推移しており、ユーロが対ドルで弱くても対円では底堅さを維持しています。
豪ドル米ドルは方向感に乏しい展開でした。豪ドルは資源国通貨として原油高や商品高からは本来恩恵を受けやすい面がありますが、世界的なリスクオフ・株安ムードがその効果を相殺し、明確なトレンドが出ませんでした。
世界情勢 高いエネルギー価格・高い米国利回り・強いドルが世界の金融環境を引き締める
今日発表されたグローバル経済ブリーフィングによると、エネルギー価格の上昇・米国利回りの上昇・根強いドル高という3つの要因が組み合わさり、世界の金融環境が引き締まりつつあります。株式・信用市場のリスクプレミアムへの波及も懸念されています。
欧州と英国は、成長の弱さとエネルギー面での脆弱性がより深刻であるため、特にこのリスクにさらされやすい状況です。日本については、非常に緩和的な政策の枠組みが円を1ドル162円台に押しとどめており、インポート・インフレと為替介入のリスクを高めています。
新興国市場では、この結果生じるボラティリティが国ごとの体力の違いをあぶり出しています。信頼できる政策枠組みと厚みのある国内市場を持つ国はショックを吸収できる一方、そうでない国はスプレッドと通貨により大きな変動に直面しています。
IMFは2026年の世界成長率を3.0%と、2024〜25年の3.5%から下方修正しました。中東での戦争による混乱がAI主導のテック需要による下支えで一部相殺されているとの分析です。世界のインフレ率は2026年に4.7%まで上昇した後、2027年に鈍化すると予想されています。
大局 「AI需要の裏付け」と「マクロの重荷」が綱引きする複雑な一日
今日の世界市場を総括すると「半導体という個別のミクロ材料」と「原油高・ドル高というマクロの逆風」が綱引きする構図が鮮明になりました。
韓国はアルファベットの設備投資拡大を「AI半導体需要の裏付け」として好感し急騰した一方、欧州は同じニュースサイクルの中でも原油高・イエメン情勢という地政学リスクに圧迫され続落しました。
為替市場では地政学リスクの高まりを受けて「安全資産としてのドル」という構図が強まっています。日本円のように緩和的な政策を維持する通貨や、欧州のようにエネルギー面で脆弱な地域の通貨が売られやすい環境が続いています。
明日(7/24)はマイクロソフト・アップル・アマゾンという残るマグニフィセント7大手3社の決算が発表されます。「AI設備投資への評価」が再びテック株の方向性を左右する最大の材料です。
今後の重要なイベント
7/24(金)引け後 マイクロソフト・アップル・アマゾン決算
7/29〜30 FOMC会合

