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双極性感情障害の母/私が思ったこと/日常/122 お気に入りの自分になるまで


最近、Threadsでよく見かける投稿について、

元美容師として、少し思うことを書いてみようと思う。


私は昔から、

「髪は女の命」だと思っている。


だからこそ、思っていたスタイルと違う仕上がりになったときの残念な気持ちも、

それなりのお金を払っていれば、少しイライラしてしまう気持ちも、よくわかる。


実際、いろいろな投稿を見ていると、

「これはベースのカットから全然違うな」と思うものもあって、

それは本当に気の毒だと思う。


ただ、ふと気になるのが、

「写真と仕上がりが全然違う。どう思いますか?」

という投稿に添えられている写真に、パーマスタイルが多いこと。


美容業界では、私が美容師をしていた頃から比べても、

薬剤や機材はずいぶん進化して、いろいろな名前のパーマが増えた。


でも、昔からある薬剤でかけたパーマそのものと、

美容師がSNSに載せている写真は、

実は少し違うものだと思っている。


SNSに載っている髪は、

プロがアイロンやコテを使って髪を整え、

スタイリング剤を適切な量、適切な場所につけて、

一番きれいに見える瞬間を切り取ったもの。


それは、

「パーマをかけた髪そのもの」ではなく、

「パーマをかけた髪を、プロが仕上げた一枚」なんだと思う。


だからといって、

「自分ではあんなふうにはできない」

ということでもない。


実際には、セットの仕方を覚えるだけで、

写真にかなり近い仕上がりになる人も多い。


美容師が仕上げながら、

髪をどの方向に乾かすのか、

どこにスタイリング剤をつけるのか、

どのくらいの量を使うのか。


そういうことを少しずつ覚えて、

自分の髪の扱い方がわかってくると、

朝の鏡の前で「こんなはずじゃなかった」と思っていた髪が、

ちゃんと「好きな髪」に変わっていくこともある。


でも、その方法を知らなければ、

どんなにきれいにパーマがかかっていても、

写真とは違うものに見えてしまう。


もちろん、美容師としては、

自宅でもできるだけ簡単に再現できるように、

セットしやすいように考えてパーマをかけることもある。


でも、髪は本当に正直で、

乾かし方ひとつ、

スタイリング剤の量ひとつ、

つける場所ひとつで、

同じ髪でも表情が変わる。


美容師から「このくらい使ってください」と説明されると、

「そんなにたくさんつけるんですか?」

と驚くお客様も、少なくなかった。


それくらい、

美容師にとっての「適量」と、

普段自分で使っている「適量」には、

思っている以上に差があることもある。


だから私は、

SNSの写真を見て「この髪にしたい」と思ったときこそ、

その写真だけを美容師さんに預けるのではなく、


自分の髪質なら、どこまで近づけられるのか。

毎朝どのくらいセットに時間をかけられるのか。

アイロンは使えるのか。

スタイリング剤は使えるのか。


そんなことまで、少しゆっくり話してみてほしいと思う。


「この写真と同じにしてください」ではなく、

「私はこうなりたい。でも、朝はこれくらいしか時間がない」


そんなふうに伝えてみる。


そして、美容師さんに仕上げてもらったときは、

「かわいい」で終わらせず、

できればその髪がどうやってできたのかも、

少し聞いてみてほしい。


髪型は、

写真一枚だけでは完成しないから。


髪質も、生活も、手をかけられる時間も、

全部ひっくるめて、その人の髪型になっていく。


そして美容師さんも、

髪型を大きく変えるときは、

きっと少なからず緊張している。


その人がどんな気持ちで鏡の前に座っているのか、

どんなふうになりたいと思っているのか。


できるだけ応えたいと、

本気で向き合っている美容師さんもたくさんいる。


だからこそ、

「思っていたのと違った」と感じたとき、

すぐにSNSで答えを探す前に、

もう一度、美容師さんと話してみてもいいんじゃないかなと思う。


髪は、切って、巻いて、染めて、

その場で終わるものじゃない。


次の日の朝、

自分の手で触れて、鏡を見る。


その瞬間までを含めて、

きっと髪型なんだと思う。


だから、

なりたい髪を一緒につくっていく時間も、

もう少し丁寧にあっていい。


髪を任せる人と、

任される人。


その間にある小さな会話や、

ほんの少しの「髪の扱い方」を知ることで、


いつもの自分が、

少しだけお気に入りの自分になっていく。


鏡を見るのが、

ほんの少し楽しみになる朝まで。




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