なぜシャンプーが髪にとって一番大切なのか?
美容師をしていると、「トリートメントは何を使っていますか?」という質問はよくいただきますが、「シャンプーは何を使っていますか?」と聞かれることは意外と少ないものです。けれど実際にサロンで多くの髪を見てきて感じるのは、髪の状態を一番大きく左右しているのはトリートメントではなくシャンプーだということです。今日はその理由をお話ししたいと思います。
シャンプーが特別な理由は、ホームケアの中で唯一「毎日、髪と頭皮のすべてに触れる工程」だからです。トリートメントは髪に有効な成分を配合していますが、主に髪の表面をコーティングしたり質感を整える事がメインのものです。シャンプーは頭皮の環境を整えながら、洗浄という行為そのものを通じて髪の内部のコンディションにまで関わってきます。つまりケアの土台であり、起点になっているのがシャンプーなのです。
どんなに良いトリートメントを使っていても、その土台となるシャンプーが髪や頭皮に合っていなければ意味が薄れてしまいます。洗浄力が強すぎるシャンプーを毎日使い続けると、汚れや皮脂だけでなく、本来髪に必要なタンパク質や潤いまで奪われてしまい、少しずつダメージが蓄積していきます。逆に、髪と頭皮への負担が少ない洗浄成分を選ぶことができれば、それだけで髪の手触りや扱いやすさは大きく変わってきます。
特に年齢を重ねるにつれて、髪は乾燥しやすくなったり、うねりやパサつきが気になり始めたりします。こうした変化に対して、後から重いトリートメントを足すという対処療法だけでなく、まず毎日使うシャンプー自体を見直すことが、実は一番効果的で、一番続けやすい対策だと感じています。
次回の記事では、このシャンプーの時間そのものを「ただ洗う」だけで終わらせず、補修のタイミングとして活用する方法についてお話したいと思います。
