おひとり様のためのグルメコレクションvol.14
引き続き中央線沿線シリーズということで、今回はJR吉祥寺駅南口より徒歩約3分に位置する『精肉店直営 焼肉定食 やまと 吉祥寺店』をご紹介。
この「おひとり様のためのグルメコレクション」シリーズ内で取り上げるということは、勿論このお店が「一人焼肉」を楽しめるというコンセプトの下に成り立っているということである。
一応2人席などもあるが、基本的にはカウンター席が多く、筆者が訪れた際も半数以上は一人で来店していた。
女性一人客の方も多く、まずここで「一人焼肉」を開始する際の最初のハードル、「一人だけでは焼肉店に入りづらい」という問題がなんなく解消される。
このお店のありがたい面は、そういった「一人焼肉」における懸念要素を悉く打ち消してくれるという点にある。
今回筆者がオーダーしたのは5種類のお肉・ご飯・スープ・キムチを余すところなく堪能出来る「やまと定食(150g)」。


お肉の内訳は、上部写真の左上から時計回りに「牛タン・和牛カルビ・鶏せせり・牛ハラミ・豚トロ」。当方はそこまで肉の部位に詳しくないので間違っていたら申し訳ないが、店員の方からの説明を記憶力の限りを尽くし思い出したので多分そうだと思う。
たまにクイズで肉の写真だけ見せられて、それが何の動物の何処の部位の肉なのかを即座に言い当てられる人がいるが、早くアレになりたい。
今回の写真の左上の肉だって「牛タン」だと言われたから理解出来たものの、何も説明されないままだったら普通に「ロースハム」だと思って食ってたかもしれん。とにかくそれぐらい肉の部位に対しての造詣が浅い。
オーダーしてから間を待たず、すぐに到着。提供のスピードが早いというのも「一人焼肉」における重要な加点ポイントである。
一人でご飯を食べる時って結構予定と予定の間の時間であることが多いから、まあ人によるだろうけど少なくとも自分は早く提供してくれた方がありがたい。
あと外に人が並んでた場合に、その待ってる人が心の中で「あのワッパ、早く食って退店せんかいオルァ!こっちはこの後予定が詰まっとるんじゃい!早いとこランボルギーニかっ飛ばしてサンリオピューロランドに行って、キティのグリーティングイベントに参加して"Japanese kawaii"を補給せにゃワシの心は枯れてしまうんじゃ、ワレェ!」とか思ってたとしたら落ち着かないし。いやそれにしてもコイツ語調と内容が合ってなさすぎるだろっていう。まあそれはどうでもいいんですけど。
とにかく早い、安い、そして美味いの三拍子が揃った理想のお店なのだ、ここは。全席に無煙ロースターが設置されているため、気になる匂いもそこまで強く服にこびりつかない。
精肉店直営とだけあって肉のクオリティも申し分なし。脂は多すぎず、かと言って物足りなさを感じてしまうほど少なくもない。身も柔らかくてジューシー。
岩塩や香味ポン酢、レモン汁、甘口タレや辛口タレなど味付けラインアップも豊富(ちなみに筆者のオヌヌメは岩塩)。
周りの人間のことを気にせずに一人で黙々と肉を焼ける、という「一人焼肉」最大の利点とも言えるアドバンテージを活かし、焼き加減も自分好みの自由自在。つまり最高。
もうメインのお肉を周囲の人間に喰らい尽くされてしまったからって余り物のサンチュにキムチだけを包んで涙目で貪る心配もないし、真っ黒に焦げきってもはや備長炭と見分けがつかなくなってしまったお肉を勿体ないからという理由で無理矢理胃の中に詰め込んだ結果、自らが炭と一体化して七輪の下で半生を過ごさなければいけなくなるかもしれないという奇想天外じみた心配もない(どういう人生送ってきたん?)。
そんな開放的な気分で「一人焼肉」を愉しめるというのは、まさに贅の極みでしかないだろう。嬉しいことに、お肉だけでなくキムチなどのサイドメニューもめちゃくちゃ旨かった。Creepy Nutsがこの店を知ったらそのうち『助演男優賞』の歌詞を「蕎麦屋のかつ丼、牛丼屋のカレー、焼肉定食屋のキムチ、またはバナナワニ園のレッサーパンダ」に改稿すると思う。
写真は撮り忘れたが、別で頼んだ「グリーンサラダ」(¥330)もかなり美味しかったし、生ビール(¥480)とハイボール(¥430)のブーストもあってライスと肉が進む進む。
極めつけは締めの冷麺。

失礼ながらただの冷麺ここまで美味くする必要ある?と思ってしまうぐらい美味かった。例の激旨キムチも入ってるし。麺のコシと弾力感は抜群だし、スープのキリッと冷えた感触が喉にスルスルと入ってきて気持ち良い。
途中で酢という酸味を投入することによって従来の冷麺が持っていた清涼感という潜在能力も最大限に引き出され、焼肉の残り香、というか残り脂を綺麗に洗い流してくれる。
少し似非美食家みたいなことを言うが、今回は全体を通して「美味しかった」というより「気持ち良かった」という感想なんですよね。
もちろん「一人焼肉」というジャンルの中でも最上級に美味しいっていうのは前提としてあって、その上で「一人焼肉」にまつわる全ての欲望をバランス良く満たしてくれたという満足感がある。
周囲を気にせず一人でビールやハイボールを飲みながらお肉と向き合い、ライスやサラダ、キムチやスープ、冷麺などの助けを借りながら自分だけのドーパミン楽園を創造する。まるで気分は一国の建国者である。
その時はほろ酔い気分だったので後からだんだんと意識が克明になっていく途中で気付いたのだが、会計後のPayPayに還元ポイントが122ポイント分も付いていた。
最初は122ポイントも付いていて嬉しいな~と思ったが、よくよく考えたら結構な額を払ったからそれだけのポイントが付いたわけで(馬鹿)、ちゃんと見返したら3540円も払っていた(馬鹿)。
一人ランチにそんなお金注ぎ込むなよ、定食が1780円だからアルコールとサイドメニューだけで定食とほぼ同じ分ぐらいだけのお金使ってんじゃねえか馬鹿、と思ったが、しょうがない。馬鹿が一国を築き上げるのにはそれだけお金もかかるのだ。
ということで、今回勢いに任せて『焼肉ドーパミン王国』を開国させてしまったせいでお店の滞在時間云々について書いてた割には長居してしまったが、ちゃんとサンリオピューロランドの閉園数時間前には退店したので許して欲しいと思う。
つづく
