火災への備え|防災アクションガイド
FUKKO DESIGNの木村です。
災害の中でも、火事は日々ニュースなどで見聞きすることが多いと思います。
しかし、自然の脅威によって誰もが被災者になり得る自然災害とは異なり、火事には「加害性」が伴うこともあり、なかなか当事者が声を出しづらいという側面があります。また自然災害は大規模にエリア全体へ広がるため被災者が多数発生しますが、火事の場合は局地的な規模であることが多く、対策が発信される機会が多くありませんでした。
そんな背景もあり、これまで火事における体系的なまとめは多くありませんでした。これまで自然災害を中心にガイドを制作してきましたが、「ないなら作れば良い」という思いから、今回、火事をテーマに防災アクションガイドをつくることになりました。
制作にあたっては、強力な助っ人として元札幌市消防局の川内佑紀さんに参加いただきました。消防の現場で活動していた立場から、火事への事前の備えや、火事の初期対応、火事が起きた後にすべきことなどについて具体的かつ専門的な情報提供をいただきました。
また、表立って被害を発信しづらい火事ですが、実際に被害に遭った当事者として、FUKKO DESIGN代表の河瀬にも入ってもらいました。火事の被害に遭った際、声を上げにくい状況の中でも、SNSの力などを活かすことで、これまで以上に生活の再建をうまく進められる可能性があります。河瀬自身が火事に遭った際、まさにそのような形で多くの人の支援を得て再建を進めました。今回のガイドでは、そうした新しいメッセージも含めてまとめました。
これまであまり火事のリスクを意識していなかった方も多いと思いますが、こちらを機会に改めてチェックしていただければ幸いです。
1. 火事を防ぐためにできること

まずは、火事を起こさないための日常の対策です。 火事の原因として多いのは、「たばこ」「電気機器」「ストーブ」の3つです。これらは台所のコンロが原因の火災と比べて、気づくのに時間がかかるため被害が大きくなりがちです。死者の約8割が高齢者であるため、家族や知人に高齢者がいる場合は、喫煙やストーブの扱いなどに注意するよう声掛けをすることが大切です。
日頃からできることとして、以下の点に注意しましょう。
たばこは確実に消火: 水につけて確実に消火し、危険な寝たばこは避けましょう。
コンセント周りの清掃: こまめに掃除し、ほこりが入らないようにするグッズも効果的です。
ストーブの扱いに注意: 洗濯物を上に干さないようにし、周囲でも落下して高温にならないか注意してください。
消火器の点検と更新: 古い消火器は破裂の危険があるため、1年に1回は点検し、5年経ったら更新しましょう。
2. 出火時の対応と避難を確認しよう

万が一火事が起きてしまった場合、初期消火か即避難かを瞬時に判断する必要があります。火は瞬く間に広がるため、危ないと感じたらすぐに避難してください。
「天井ルール」で避難を判断: 炎が天井に届いたら初期消火は不可能と判断し、即座に避難してください。
高齢者や子どもは早めに避難: 消火活動に時間がかかることがあるため、天井ルールにとらわれず早めに避難を開始しましょう。
油・電気からの火に水はNG: 天ぷら油や電子レンジの火災に水をかけると爆発的に炎が広がる危険があるため、消火器や濡れタオルで空気を遮断する「窒息消火」を行ってください。
避難時には、一酸化炭素中毒を防ぐために這うような低い姿勢で移動して煙を吸わないようにし、バックドラフト(爆発的な燃焼)を防ぐために窓を開けないこと、そして延焼を防ぐためにドアを閉めて逃げることが大切です。
3. 被災後にすることを確認しよう

被災後は、生活再建に向けて様々な手続きを進めなければなりません。特に仮住まいに入るまでの最初の2週間程度が非常に重要になります。
被災直後にまず行うこと: 消防や警察の事情聴取を受けた後、市区町村の担当部局に今後の手続きを確認します。また、給付やゴミ処理費用の減免に必須となる「罹災証明」の発行を消防署へ依頼し、ホテルや公営住宅などの仮の住まいを確保します。本人確認書類が消失した場合は、まず住民票を発行してから再発行を進めましょう。
最初の2週間で行うこと: 保険会社への連絡(火災保険金の請求)、郵便局への転送届、カード類や銀行への連絡、ライフライン(電気・ガス・水道・通信)の停止連絡などを進めていきます。
4. 被災後のコミュニケーション

火事の被災後、個人だけで生活を再建するのは金銭的にも精神的にも大きな負担になります。ここで重要になるのが、周りに支援を求めることです。
支援をしてもらうことは決して恥ずかしいことではありません。被害状況や困り事を「声に出して伝える」ことが生活再建に繋がります。
SNSやウィッシュリストの活用: SNSなどで物資の支援をお願いしたり、必要なものをAmazon等のウィッシュリストで共有することで、協力者からの支援をスムーズに受け取れます。
身近な仲間と一緒に発信: 自分では直接お願いしづらいことも多いため、支援の窓口や調整を代行してくれる仲間がいると支援の声が広がりやすいです。
また、再建には時間がかかるためメンタルケアも重要です。必需品だけでなく、趣味の物など心が落ち着くアイテムを持つようにしましょう。
以上になります。
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こちらのデータは多くの方に利用していただきたいと思っていますが、情報の正確を期するため、出典を表記してください。
出典:防災アクションガイド
※一部、行政機関の情報などを転用しているため、データの改変などはご遠慮ください。
FUKKO DESIGN 木村充慶
