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正しい親でいようとしていた私へ

中学生から高校生の頃。

学校やお巡りさんから、
毎日のように電話がかかってきていた。

「何事…?」

着信を見るたびに、胸がざわついた。

補導の理由は、
夜遅くまで友達と出歩いていたこと。

悪いことをしていたわけじゃない。
でも親としては、気が気じゃない。

息子とは言い合いばかり。

正直、
なんでなん?って思ってた。

自分の子育て、
どこで間違えたんやろ。

息子にイライラしていた。
でも本当は、自分にもイライラしていた。

ちゃんと育ててるはずやのに。
ちゃんと向き合ってるはずやのに。

うまくいかない現実が、悔しかった。

あの頃の私は、
「ちゃんとした親」でいようとしていた。

というより、

“ちゃんと育てられない自分”を
認めたくなかったのかもしれない。

世間からどう見られるかも、
どこかで気にしていた。

「普通の家庭」でいたい。
「ちゃんとした親」に見られたい。

その焦りが、
余計に息子に強く当たる理由になっていた。

取っ組み合いの喧嘩になることもあった。

成長するにつれて、
力ではもう敵わなくなっていった。

病気の時期とも重なり、
正直、家の中はかなり大変だった。

私がいない間に、
家を出ていたこともある。

波乱万丈、なんて言葉では足りないくらい。

それでも――

どれだけぶつかっても、
怒りに飲まれても、
「もう無理」と思った日があっても、

ひとつだけ消えなかった想いがある。

この子の味方でいたい。

一番の理解者でいたい。

味方でいる、というのは
何でも肯定することじゃない。

叱らないことでもない。

何を感じているのか。
何に不安を抱えているのか。

まず知ろうとすること。

「私はあなたの側にいる」

それを、伝え続けること。

すぐに変わったわけじゃない。

でも、少しずつ関係は変わっていった。

今は、夢の話をする。

進路の話も、恋愛の話もする。

あの頃の私には、
想像できなかった関係。

今でも揺れる。

完璧な親になれたわけじゃない。

でも、あの頃の私に言えることがある。

正しさにしがみつかなくても大丈夫。

世間の目に怯えなくても大丈夫。

うまくいかない日があっても、

あなたが味方でい続けたことは、
ちゃんと届いてる。

あの頃の私へ。

間違ってなかったよ。

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