開発者がAI時代をリードするための3つのシフトDreamforce 2025「Developer Keynote」
🧭 概要
セッション名: Developer Keynote | Dreamforce 2025
登壇者: Kristoff Kunrad(SVP, Trailblazer Relations, Salesforce)ほか
テーマ: 「Agentic AI × 開発者体験の未来」
キーワード: Agent Force Vibes, MCP Servers, Conversational UX, Agent Script
🕐 時系列ハイライト
【冒頭:開発者コミュニティへの感謝と3つのシフト】

0:00〜2:00
Kristoff Kunrad氏が登壇。
世界90カ国・140のDeveloper Groupを称賛しつつ、次の3つの変化を宣言:
「開発の世界はいま、大きく3つの変化を迎えています」
1️⃣ Agentic Development(意図駆動開発)
2️⃣ Predictable Agents(予測可能なエージェント)
3️⃣ Conversational UX(会話型ユーザー体験)
【第1のシフト:Agentic Development – コードを書かない開発】

2:00〜7:00
“Vibe Coding”という新しい開発体験が紹介。
開発者は「結果を自然言語で説明するだけ」でAIがコードを生成。
しかし課題も:AIのコードは信頼性やセキュリティに欠ける。
そこで登場したのが、
💡 Agent Force Vibes — 企業向けVibe Codingプラットフォーム。
企業のメタデータに基づき、安全かつ再利用可能なコードを生成。
生成AIを単なる試作ツールから「本番利用可能な開発エンジン」へ進化させる。
【第2のシフト:Predictable Agents – 予測可能なAIエージェント】

7:00〜9:00
AIエージェントはタスクを自律的に実行できるが、「非決定的(予測不可能)」という課題がある。
そこでSalesforceは:
💡 Agent Force 360 を発表。

データとメタデータに基づき、エージェントを「現実世界にグラウンディング」
Hybrid Reasoning(論理と生成のハイブリッド)により、
AIの創造性を保ちながら「制御可能性」を付与。
【第3のシフト:Conversational UX – 会話が新しいUIへ】

9:00〜11:00
「未来のUXは、会話が中心になる」
従来の「画面の片隅のチャットボックス」は時代遅れ。
これからは「UI全体が会話ベース」に。
メタデータを基盤に、UIコンポーネントがリアルタイムに生成される。
Slackがその代表的プラットフォーム。
💡 Slack × Agent Force により、
「人とAIが同じチャンネル上で協働する」未来が始まる。
⚙️ デモ①:Agent Force Vibes(Stefan Chandler-Garcia)
8:00〜17:00
登壇者:Stefan Chandler-Garcia(Senior Director, Technical Content Engineering)
実演テーマ:「Pronto」アプリ開発





フードデリバリー会社を想定したサンプルアプリ。
LWCコンポーネント「Menu Browser」をVibe Codingで自動生成。
開発者独自のコーディング規約(LWC設計ルール)を反映可能。
Figmaファイルを入力し、デザイン通りにUIを再生成。
完成したコンポーネントをワンクリックで本番Orgにデプロイ。
さらに、Agent Force Vibesは React / Next.js対応 を発表。
→ Salesforce上で任意のフレームワークアプリをビルド可能に。
⚙️ デモ②:MCPサーバーとUnified Catalog(Jay Hurst & Karishma Lewani)
17:00〜31:00
🔹 MCP(Model Context Protocol)とは


AIエージェントに「どのツールを使えるか」を教えるユニバーサルトランスレーター。
Salesforce DX、API、SObjectなどをAIに即座に利用可能に。
ローカルMCPサーバーに加え、プラットフォームホスティング型MCPも発表。
開発者は独自MCPサーバーをSalesforce内でホスト可能。
🔹 Unified Catalog
Org内の全メタデータをData360と統合管理。
検索・自然言語クエリ・AIによる説明生成を実装。
🔹 Scale Center & Apex Guruの一般開放
これまでUnlimited Edition限定 → 全エディションで利用可能に。
Scale Center + Agent連携で、CPUタイムアウト・DBロック等を自動検知。
Apex Guruが実行時の最適化案を自動提案・修正。
💡 Agent Force Vibes × Apex Guru連携により、
「AIがパフォーマンス問題を検出→修正→再デプロイ」まで自動化。
⚙️ デモ③:Agent Force Builder(Avantika Romesh)
31:00〜39:00
新しいAgent Force Builderの特徴

「ルール+推論」を融合したハイブリッドエンジン。
Agent Script(独自スクリプト言語)で内部制御。


変数・条件分岐・アクションチェーンを自然言語で定義。

AIアシスタントがリアルタイムでビルドを補助。
例:
高額注文のときはSMSワンタイムコードで本人確認
→ 条件を自然言語で記述 → Builderが自動生成。
Prompt Builderとも統合され、
If/Else条件分岐ロジックをプロンプト内で実行可能に。
⚙️ デモ④:Conversational UX × Slack(Janani Narayan)
39:00〜49:00
デモ内容:Salesforce社内の「Paid Search Agent」
Slack上で「Dreamforce向け広告キャンペーン」をAIに最適化依頼。
AgentがGoogle Ads、LinkedIn、Search Console、Data360を横断分析。
数秒で「入札キーワード、クリック率、広告グループ」を提示。
技術構成
Agent Force BuilderにSlackネイティブアクションを実装。
Tableau Net Dashboardと共通セマンティックデータモデルで接続。
Semantic Query APIをApexやNode.jsなど任意環境で実行可能。
💡 Semantic Layerの統合により、
アプリ・エージェント・ダッシュボードが共通データで動作。

🎤 フィナーレ:コミュニティ代表 Mahame Hassan
49:00〜52:00
登壇者:Maham Hassan(ConX Digital, Salesforce MVP)
中東地域での開発者コミュニティの成長を紹介。
「顧客との対話からエージェント設計まで一貫したアプローチを。」
「会話計画→設計→テスト→KPI検証」の流れを推奨。
コミュニティイベント「Agent Blazer Legends」を11月開催予定。
Kristoff氏から「Golden Hoodie」が贈呈され、会場は大喝采。
🧩 まとめ:Developer Keynoteの3つのメッセージ
項目 内容 キーワード 🧠 1. Agentic Development 自然言語で開発する時代へ。AIが開発パートナーに。 Agent Force Vibes, MCP 🔒 2. Predictable Agents ルール+推論で制御可能なAI。 Agent Force Builder, Agent Script 💬 3. Conversational UX UIは「会話」が中心に。Slackが新たな開発キャンバス。 Slack, Semantic Query, Data360
🚀 結論
「開発者の役割は、アプリを作ることから“知能を設計する”ことへ。」
Dreamforce 2025のDeveloper Keynoteは、
「Agentic Platform上で人とAIが共同開発する時代」の幕開けを示した。
Salesforceは、開発者がAI・データ・UXの交点で
“信頼できる知能(Trusted Intelligence)”を構築できる環境を提供している。
