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パートナーを大切にする人ほど、事業は伸びる。

前回、感情が爆発する時にはそこに大切なものが隠れているという話を書きましたが、あれから、また別のテーマについて考えることがありました。それが、個人事業と夫婦関係の意外な共通点です。人と人との関係性を丁寧に見ていくと、事業の場面と家庭の場面は、思っている以上に近いところでつながっているのかもしれません。

個人事業を営んでいる方に、離婚が多いという話を、よく耳にします。実際にそう感じている方も多いようですし、周りを見ていても、なんとなく頷ける話だなと感じることがあります。なぜなのか、僕なりに考えてみました。

個人事業は、確かにすべてを一人で担うことになるので、大変なことです。営業も、経理も、商品作りも、すべて自分の判断で進めていかなければなりません。決断の数も、責任の重さも、組織で働く時とは比べものにならないくらい大きくなります。その負荷が、家庭に持ち込まれてしまうことは、想像に難くありません。仕事の疲れやプレッシャーを、そのまま家庭に持ち帰ってしまう。そんな場面を、僕自身も何度も見聞きしてきました。

でも、よく考えてみると、一人で仕事ができるわけではありません。周りには、関係するビジネスパートナーの方々がいます。取引先、外注先、時には同業の仲間。その人たちの中で、自分自身の力を発揮して、仕事につなげていくわけです。どれだけ「個人」を掲げていても、実際にはたくさんの人との関わりの中で、事業は成り立っています。

そこは、ある意味で人間関係力といいますか、一つの組織を作っていくようなイメージが、僕にはあります。取引先やパートナーとの関係も、突き詰めれば、複数の人間が同じ方向を向いて動く「小さな組織」のようなものだと思うのです。

組織力を上げるためには、どうすれば良いか。お互いの違いを知って、得意不得意を知って、できるところを補い合っていく。そうすることで、組織力が上がると考えます。誰か一人がすべてを完璧にこなす必要はなく、それぞれの強みを持ち寄って、足りない部分を埋め合っていく。これは、以前の記事で書いた「できないことがあるからこそ、人は支え合える」という考え方とも、まっすぐつながっています。

でも、この構造って、実は夫婦関係においても、まったく同じだと思うのです。夫婦もまた、二人という最小単位の組織です。お互いの違いを知り、得意不得意を補い合いながら、一つの家庭を運営していく。組織作りの基本と、夫婦関係の基本は、根っこのところで重なっているのだと思います。売上を伸ばすための組織論として語られていることの多くは、実はそのまま、夫婦関係を良くするためのヒントとしても読み替えられるはずです。

夫婦が収まっていれば、ビジネスパートナーとの関係も収まる。つまり、個人事業が、組織化された経営に変わっていく。そんなイメージです。夫婦という一番身近な関係の中で、意見が違う時にどう歩み寄るか、感情がぶつかった時にどう本音を伝え合うか。そうした経験を積み重ねた人は、事業のパートナーとの間でも、同じように向き合う力を自然と持っているのではないかと思います。

個人事業で頑張っている方々は、確かに素晴らしいと思います。一人で何役もこなし、すべての責任を背負いながら前に進んでいく。その覚悟と行動力には、心から敬意を感じます。でも、いずれは事業を設計していく段階、つまり、自分一人でやるところから、組織として広げていく段階が来るであろうと思います。事業が大きくなればなるほど、一人でこなせる仕事の量には限界が来ます。誰かと役割を分担し、誰かに任せることが必要になってくるのです。

その時に必要になるのは、自分だけではなく、同じビジョンに向かって進んでくれる仲間です。売上や数字だけでつながる関係では、いずれどこかで綻びが出てしまいます。そして、その仲間との関係性を築くというのは、実はプライベートなパートナーとの関係を築くことと、同じなのではないかと思うのです。相手の考えを理解しようとすること、感謝を言葉にして伝えること、意見が違う時に感情的にならずに向き合うこと。これらはすべて、夫婦関係でもビジネスパートナーとの関係でも、同じように求められる力です。

だから僕は、パートナーさんを大切にする人ほど、事業が伸びていくのではないかと、勝手に考えております。夫婦関係の中で本音を伝え合う練習を重ねている人は、ビジネスの現場でも、パートナーや仲間と本音で向き合える。逆に、家庭の中で本音を避け続けている人は、ビジネスの人間関係でも、どこかで同じような避け方をしてしまうのではないかと思うのです。

もちろん、これは僕なりの仮説にすぎません。でも、日々いろいろな方のご相談を伺う中で、この仮説は、あながち外れていないんじゃないかと感じています。一番身近な関係とどう向き合っているかは、その人の人間関係全体の在り方に、静かに、でも確実に表れているのだと思います。

#絆深 #夫婦関係 #経営

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