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voice_watanabe
熱帯夜<シロクマ文芸部>
初めまして。風天道人と申します。
シロクマ文芸部の企画に初めて参加させて頂きます。
ショートショートでのチャレンジです。
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「熱帯夜」の呼称にクレームを
「熱帯夜なぞと呼ぶのはけしからぬ。」
「先生、気象庁がそう名付けたのですから。」
「その気象庁の輩がけしからぬと申しておるのだ。
良いか、日本の大部分が「温帯」であり沖縄や鹿児島の一部地域が「亜熱帯」北海道、東北の一部が「亜寒帯」そのように定義されておる。」
「では、どのように表現すればよろしいのでしょうか。」
「暑い夜、若しくは超暑い夜とでも呼べば良かろう。」
「超暑い夜ですか。」
「それでなくては、「ケッペンの気候区分」という世界共通の分類基準に誤解を生じかねないではないか。君はそうは思わんかね。」
「あの、先生。言葉の綾とでも申しましょうか。気象庁は一般の方々に分かり易いように命名されたのだと思われますが。」
「まさか、君は気象庁の回し者ではあるまいな!」
「さようなことは。先生。本日は熱帯夜いえいえ暑い夜でございますので、ビールに焼き鳥なんぞいかがでございましょうか?」
「おう。それもよかろう。暑い夜に「ケッペンの気候区分」について大いに語ろうではないか。」
