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看護の現場はトップ次第

10年以上勤務した大学病院を辞め、
自宅近くの個人病院に勤務して2年10か月。
大学病院と個人病院の違いについて考えました。

一番違うのは、
意思決定のスピードです。

何か新しいことを始めたいとき、
何かを変更しようとするとき。

大学病院では、
何かを始めたいスタッフが、
その事案を担当する係リーダーまたは副師長に相談。
副師長が師長に報告。
師長が看護部の副部長に報告。
副部長が部長に報告。
部長が決定または会議で決定。
決定事項を副部長から師長へ伝達。
師長から副師長へ伝達。
副師長がその事案を担当する係へ伝達。
係のリーダーから最初に提案したスタッフへ伝達。
といった感じでした。
とにかく、なかなか決まらないし、
ダメって言われることが多かったです。

個人病院では、
何かを始めたいスタッフが、
主任や師長に相談。
師長が総師長の報告。
総師長が決定。(事案の内容によっては、院長や理事長や事務長に相談)
総師長が師長へ伝達。
師長が最初に提案したスタッフへ伝達。
といった感じです。

例えば、
今の勤務先で、
「爪が割れやすいからマニキュアまたはネイルをしてもいいでしょうか?」とスタッフが師長に相談。
師長が総師長に「ネイルしたいっていうスタッフがいるんですけど、どうしたらいいでしょうか」と報告。
総師長が「ネイルしていいっていう病院があったって最近看護雑誌で読んだよ。うちもそんな風にしてみよう。」と決定。
総師長が師長に、「爪が割れて業務がしずらかったり、爪の割れたところが十分に手洗いできないから感染源になってしまうより、ネイルかマニュキュアしていいよ。ただし、色は控えめなのでね。」と伝達。
師長が最初に相談したスタッフに伝達し、病棟カンファレンスで伝達されるということがありました。
うちの病院ではネイルOKになり、6分の1くらいのスタッフがネイルかマニュキュアをしています。
言い出しっぺは私。

40代後半から、爪がもろくなって、どんなに切り方を工夫しても、寝る前の保湿のケアをしても、爪がすぐに割れるようになりました。
大学病院では、マニキュアしたいなんていいだせる雰囲気ではなかったし、
そもそも服装チェックリストに「マニキュアやネイルは禁止」と明記されてました。

身だしなみに関して言えば、
大学病院ではに私が入職してから10年間くらいは、
髪の毛の色も黒色または派手すぎない茶色と決まっていました。
肩についた髪は、後ろで一つにまとめ、長すぎる場合はネットで包むといったことも決まっていました。
ナースシューズは白、クロックスは禁止で必ず踵が隠れる履物を履くこととも決まってました。
もちろん、ピアスやネックレスは禁止。

でも、身だしなみって、
相手に不快感を与えないような服装や身支度をしなさいってことだから、
髪の毛の色が真っ黒で怖い印象を与えるより、すこし明るい茶色の髪色のほうが柔らかい印象に見えることもありますよね。
肩に髪がついても、ハーフアップにしていれば、採血するときなど下を向いたときに髪が顔にかからないと思います。

ナースシューズが白の理由は不明ですし、
クロックスが禁止って言うけれど、
医師はOKでなぜ看護師がダメなのか、理由は不明でした。(一回質問した時に、患者さんの急変のときなどに走ったりできないからと回答がありました。走るスピードの問題なのか?と腑に落ちなかった経験があります。)
夜勤で足がむくむ時など、サンダル履きたいな~と思ったものです。

ピアスやネックレスだって、思い出の品とかお守り代わりとか、
その人にとって価値は様々だし、
別に華美でなければいいのではないかと思ってました。
というか、結婚指輪を外さないほうが、よほど感染源になるのではないかと、シングルの私は思ったものです(笑)。

もちろん、
今の病院に転職して、
私はピアスしてるし、ネックレスしてるし、踵が包まれていないナースシューズを履いている。髪は白髪染めでやや茶色で、薄いピンクのネイルをしている。
それで、患者さんからクレームがきたことはないし、
むしろ、私の爪を見て、「綺麗ね~、私も若いころはしていたよ~」と話し出す女性の患者さんが多い。
やっぱり女性は年をとってもおしゃれ心ありますよね。
ですから、私は今、福祉ネイルを学ぼうをネイルをしてくれているネイリストさんに交渉中です。

福祉ネイルって今流行っていて、
化粧は一日で終わってしまうし、洗顔とかもあるから難しいという施設でも、ネイルなら患者さんや利用者さんの手を触ってゆっくりとお話しながらできるし、月1回の施術で良いのでボランティアもしやすいという理由らしいです。

私が通っているネイリストさんは、熊本大学の教授と協力して研究されて、
今年から熊本大学病院の一部にネイルができる場所を開設されました。
だから、彼女はとても忙しいみたいで、なかなかネイルを教えてもらう時間がありません。
熊本大学病院って、いつも新しいことを取り入れられる病院です。電子カルテもIBMで使いやすそうだし、酸素流量を開始するときにバーコードで読み込むと電子カルテにデータが飛んで、その患者さんがいつから酸素流し始めたかが記録されるそうです。
業務の効率化にも取り組まれていてすごいな~と思ってます。
だから、みなさん、
大学病院とは言っても、一概にみんな同じとは言えないことはご承知ください。

結局、トップだと思います。
トップがどれだけ新しいこと学んでいるか、
トップがどれだけ現場の働きやすさを考えているか、
トップがどれだけ医師との交渉に長けているか、 
トップがどれだけフットワークが軽いか、などなど。

現場を変えたくても、
スタッフの立場では変えられない。
だからこそ、トップの資質があるトップがいる病院で働きたいと思います。

そういう意味で、
私の転職はよかったです。
理事長や総師長のトップダウンだと言われればそうですが、
こちらがきちんと根拠をもって交渉すれば、
話しが通じて、
OKもらえることがほとんどです。

私もOKもらった以上、
きちんと結果をだせるように、
病棟スタッフのみんなに繰り返し説明し、
実際に自分が行動して、
みんなで統一した対応ができるように工夫しています。
師長になってやっと1週間たちました。
初心を忘れずに、
「まずは自分が動く」師長でありたいと思っています。

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