【第19回】なぜTerrariaは「終わり」を2回宣言したのに売れたのか
史上8番目に売れたゲーム
いきなり数字から入ります。
Terrariaは2026年時点で累計7000万本を突破しました。内訳はPC版が3960万本、コンソール版が1070万本、モバイル版が1970万本。
この販売実績によりTerrariaは史上8番目に売れたビデオゲームとなりました。
史上8位です。
1位から7位の顔ぶれを想像してみてください。Minecraft、GTA5、テトリス、Wii Sports……そういう名前が並ぶ場所に、2Dドット絵のインディーゲームが入っています。
価格は980円です。
980円。史上8位。15年間。この組み合わせがどうやって成立したのかを、今日は分解します。
発売初日に5万本、そして「終わり」を2回宣言した
実績の話を続けます。
発売当日だけで推定5万本が出荷され、ピーク時に最大15万8000人がプレイしました。2011年5月16日の話です。
スタートとしては悪くない。でもここから先が、このゲームの本当に面白いところです。
2012年2月、Re-LogicはTerrariaに最後のバグ修正パッチをリリースすることを発表しました。一度「終わり」を宣言した。
しかし開発は2013年に再開されました。翌年には戻ってきた。
そして2020年、バージョン1.4「Journey's End」を"最終アップデート"と称してリリースしました。二度目の「終わり」です。
しかし引き続きそれを超えたアップデートを提供し続ける姿勢のようです。また戻ってきた。
「もう終わりにします」を2回宣言して、2回撤回した。Hollow Knightの開発者が燃え尽きても戻ってきた話と重なりますけど、Terrariaの場合は15年間で2回やっています。プレイヤーがいる限り、作り続けてしまう開発者の話です。
平均プレイ時間が101時間
ここ、このシリーズで一番すごい数字かもしれないです。
15周年記念ブログで公開されたデータによると、PC版のプレイヤー平均プレイ時間は101時間18分でした。
101時間。
Vampire Survivorsの1プレイ30分と比べてみてください。Hollow Knightのクリアまで25〜40時間と比べてみてください。このゲーム、平均で101時間遊ばれています。外れ値のヘビーユーザーが平均を引き上げているというのはあるにせよ、980円で101時間という数字は異常です。
Re-Logicはこれらの数値がカジュアルなプレイヤーだけでなく、熱心なビルダー、スピードランナー、Modユーザーたちの存在によって支えられていると認めています。
ひとつのゲームが、全く違う遊び方をする層を全員受け止めているんですよね。ひたすら掘り進める人、建築に没頭する人、タイムアタックをする人、Modで全く別のゲームにする人。それぞれに101時間以上の理由がある。
「できないことは一切無い」という設計
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なぜあのゲームは売れたのか vol.2
なぜあのゲームは、あれほど売れたのか。 運でも広告でもなく、設計に理由があります。 国内外のインディーヒット作を1本ずつ取り上げて、 価格…
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