見出し画像

【採用サイトのAIO対策入門3】『去年作った採用サイト』がダメな理由〜情報は新鮮さが命〜

「採用サイトは一度作れば終わり」そう思っている人事担当者の方は意外と多いと思います。
確かに、制作にかかった費用や時間を考えると、頻繁に手を加えたくないという気持ちも分かります。
しかし、この「作って終わり」の考え方こそが、現在の採用難を招いている大きな原因の一つかもしれません。
GoogleやAIは、新鮮で最新の情報を優先的に表示します。
去年作ったままの採用サイトは、どんなに内容が充実していても、検索結果の奥底に沈んでしまう可能性が高いのです。
今回は、なぜ継続的な更新が必要なのか、そして忙しい人事担当者でもできる効率的な更新方法について詳しく解説していきます。


あなたの採用サイト、最後に更新したのはいつですか?

まず、率直にお聞きします。
あなたの会社の採用サイト、最後に内容を更新したのはいつでしょうか?

「去年のリニューアル以来、触っていない」
「年度が変わるときに募集要項を変更したくらい」

そんな答えが返ってくるのではないでしょうか。
実際に、多くの企業の採用サイトを調査してみると、驚くべき結果が見えてきます。
中小企業のおよそ60%の採用サイトで、最終更新日が6ヶ月以上前になっています。中には、2年以上更新されていないサイトも珍しくありません。

これは、あなたが普段利用しているWebサイトと比べてみれば、その異常さが分かります。
Amazonは毎日新しい商品が追加され、レビューが更新されています。ニュースサイトは1時間おきに新しい記事が掲載されます。
YouTubeやInstagramは、常に新しいコンテンツで溢れています。

そんな中で、半年前、1年前の情報のままの採用サイトは、インターネットの世界では「古いもの」として認識されてしまうのです。

Googleが「新しい情報」を好む理由

なぜGoogleは新しい情報を優先的に表示するのでしょうか。
それは、検索する人にとって最も価値のある情報を提供するためです。

例えば、「東京 おすすめ レストラン」と検索したとき、5年前の情報と今月の情報、どちらが役に立つでしょうか?
当然、今月の情報です。
お店の営業状況、メニュー、価格など、すべてが変わっている可能性があるからです。

採用情報も同じです。「IT企業 転職 おすすめ」と検索した求職者にとって、2年前の会社情報よりも、最近更新された情報の方が当然価値があります。
現在も積極的に採用活動を行っているか、職場環境は今どうなっているか、最新の事業状況はどうかといった情報が知りたいからです。

Googleのアルゴリズムは、この検索者のニーズを理解しています。
だからこそ、定期的に更新されているサイトを「活発で信頼性の高いサイト」として評価し、同じようなWebサイトと相対的に比較して、検索結果の上位に表示しています。

AIが判断する「活発な会社」と「停滞している会社」

ChatGPTやGoogle Bardなどの生成AIも、同様の判断基準を持っています。
AIが企業を推薦する際、その会社の「活発さ」を重要な指標として考慮すると言われています。

AIの学習データには、インターネット上のあらゆる情報が含まれています。その中で、継続的に新しい情報を発信している会社は、
 「成長している」
 「活発に事業を行っている」
 「従業員が生き生きと働いている」
と判断されやすくなります。

逆に、古い情報しかない会社は、
 「事業が停滞している」
 「採用に積極的でない」
 「もしかすると経営状況が良くないのかも」
と判断される可能性があります。
実際にはそうでなくても、情報更新をしていないだけで、そのような印象を与えてしまうのです。

私の知り合いで人事コンサルタントをされている方にご協力いただき、ChatGPTに「転職におすすめの中小企業を教えて」と質問した際、推薦された企業のほとんどが、過去3ヶ月以内に採用サイトを更新していた企業でした。
つまり、AIによる推薦を受けるためには、継続的な情報更新が必須条件になっているということです。

「忙しくて更新できない」は言い訳にならない時代

「そうは言っても、忙しくて採用サイトを頻繁に更新している時間なんてない」そう思われる人事担当者の方も多いでしょう。
確かに、人事の仕事は採用だけでなく、労務管理、研修、評価制度の運用など多岐にわたります。

しかし、少し考えてみてください。
採用サイトの更新を怠ることで、優秀な人材に出会う機会を逃しているとしたら、それこそ大きな損失ではないでしょうか。
採用に失敗すれば、人材紹介会社に高額な費用を払ったり、求人媒体に広告を何度も出し直したりする必要があります。
そのコストと時間を考えれば、定期的な更新にかける時間は決して無駄ではありません。

実際に私のクライアントさんで、採用サイトの継続的な更新により採用コストを大幅に削減した企業があります。
ある製造業の会社では、月に1〜2回の簡単な更新を続けることで、人材紹介会社への依存度をおよそ50%減らすことができました。年間で約200〜300万円のコスト削減になったそうです。

つまり、「更新する時間がない」のではなく、「更新しないことによる損失の方が大きい」というのが現実なのです。

何を更新すればいいのか?優先順位の付け方

とはいえ、何でもかんでも更新すればよいというわけではありません。
効果的な更新のためには、優先順位を付けることが重要です。

最も効果的なのは「人の動き」に関する情報です。
新入社員の紹介、昇進・昇格の報告、プロジェクトの成功事例、社内イベントの報告など、「会社で働く人々の生の声」を定期的に発信することです。
これらの情報は、求職者にとって「入社後の自分の姿」をイメージしやすく、非常に価値の高い情報になります。

次に効果的なのは「事業の動き」に関する情報です。
新しいサービスの開始、売上目標の達成、新しい取引先との契約など、会社の成長を感じられる情報です。
これらは「安定して働ける会社か」「将来性があるか」を判断する材料として重視されます。

「制度の変更」も重要な更新ポイントです。リモートワーク制度の導入、福利厚生の拡充、研修制度の新設など、働きやすさに関わる変更は、求職者の関心が高い情報です。
一方で、更新の優先度が低いのは「代表挨拶」や「会社概要」などの基本情報です。これらは頻繁に変わるものではないので、年に1回程度の確認で十分です。

月1回、15分でできる採用サイト更新術

「そうは言っても、やっぱり時間がない」という方のために、最小限の時間で最大限の効果を得られる更新方法をご紹介します。

月に1回、15分だけ時間を作ってください。
その15分で、以下のどれか一つを実行するだけで十分です。

まず「今月の社員紹介」です。
毎月一人ずつ、社員にインタビューをして紹介記事を作成します。

  • 「なぜこの会社に入ったか」

  • 「どんな仕事をしているか」

  • 「やりがいを感じる瞬間は?」

といった3つの質問だけで構いません。
写真を1枚添えれば、立派な更新コンテンツになります。

次に「今月のトピックス」です。
その月にあった出来事を簡単に報告します。

  • 「新しいプロジェクトが始まりました」

  • 「○○さんがリーダーになりました」

  • 「新しい研修制度を導入しました」

といった一文と、可能であれば写真を1枚。これだけで十分です。

季節の取り組み」も効果的です。

「暑い夏を乗り切るために、オフィスに新しいウォーターサーバーを設置しました」「年末に向けて、チーム一丸となって頑張っています」といった季節感のある情報は、「今現在も活動している会社」という印象を与えます。

重要なのは、完璧を求めないことです。
文章は短くても構いませんし、写真はスマートフォンで撮ったもので十分です。
継続することの方が、完璧な内容よりもはるかに重要なのです。

「ネタがない」問題の解決法

多くの人事担当者が直面するのが「更新したいけど、ネタがない」という問題です。しかし、これは見方を変えれば簡単に解決できます。

まず、社内を見回してみてください。あなたにとっては当たり前のことでも、外部の人にとっては興味深い情報がたくさんあるはずです。
例えば、「今日の昼食は○○さんの手作り弁当が話題になりました」「新しいコーヒーマシンを導入したところ、みんなの休憩時間が楽しくなりました」といった日常的な出来事も、求職者にとっては「職場の雰囲気」を知る貴重な情報になります。

「今週は残業が少なく、みんな定時で帰れました」「新入社員の○○さんが、初めてお客様から感謝の言葉をいただきました」といった情報も効果的です。
これらは「働きやすさ」や「成長できる環境」をアピールする材料になります。

季節のイベントも活用できます。
歓送迎会、忘年会、夏祭り、避難訓練、健康診断など、年間を通じて様々な行事があるはずです。
これらの様子を写真付きで報告するだけで、会社の文化や雰囲気が伝わります。

更新頻度よりも継続性が重要

ここで注意したいのは、更新頻度よりも継続性の方が重要だということです。毎日更新する必要はありません。週に1回でも、月に1回でも構いません。大切なのは、決めた頻度を守って継続することです。

GoogleやAIは、更新頻度よりも「定期的に更新されているか」を重視します。
毎日更新していても、急に1ヶ月更新が止まってしまえば「更新が止まったサイト」として認識されます。
逆に、月に1回でも確実に更新を続けていれば「継続的に活動しているサイト」として評価されます。

あるクライアントさんでは、「毎月第一金曜日は採用サイト更新日」として決めて、担当者のスケジュールに組み込みました。
たった15分の作業ですが、1年続けることで検索順位が大幅に改善し、応募数も前年比160%ほど増加したそうです。

更新の効果を実感するために

更新の効果を実感するために、簡単な測定方法をご紹介します。
GoogleアナリティクスGoogle Search Consoleといった有名な無料ツールを使えば、採用サイトのアクセス数や検索順位を確認できます。

更新前と更新後で、どのくらいアクセス数が変わったか、どんなキーワードで検索されるようになったかを確認してみてください。
きっと、継続的な更新の効果を実感できるはずです。

また、応募者に「どうやって弊社を知りましたか?」と質問してみることも効果的です。「Googleで検索して見つけました」「AIに相談したら推薦されました」といった回答が増えれば、更新の効果が出ている証拠です。

次回予告:採用サイトを「読み物」に変える魔法

継続的な更新の重要性を理解していただけたでしょうか。
しかし、ただ更新するだけでは十分ではありません。
求職者が「読みたくなる」「もっと知りたくなる」コンテンツを作ることが重要です。

次回は、採用サイトを「会社案内」から「読み物」に変える方法について詳しく解説します。
社員インタビューや日常の様子を活用して、求職者が知りたい「リアルな情報」をどのように伝えるか、具体的な事例とともにお伝えします。

「メディア化」された採用サイトは、人にもAIにも愛される採用サイトになります。
あなたの会社の採用サイトも、きっと劇的に変わることでしょう。

次回もどうぞお楽しみに!

いいなと思ったら応援しよう!