シューベルト「ピアノソナタ第20番」:感情の動きの表現が素晴らしい。アルフレート・ブレンデル
作曲者:シューベルト
曲名 :ピアノソナタ第20番 D959 第2楽章
演奏者:アルフレート・ブレンデル
この第2楽章は有名だけども表現が難しいから演奏によっては聴いていて飽きてくる事が多いが、ブレンデルは曲の構造とテンポによって飽きさせずに感情の移り変わりを上手く表現していると思う。
Schubert: Piano Sonata No. 20 in A, D.959: 2. Andantino
Schubert: Piano Sonata No. 20 in A, D.959: 3. Scherzo
この第2楽章は演奏によってかなり好みが分かれるかもしれない。
演奏によってはかなり繊細な気持ちの揺れ動きを表現したりする演奏が多いけど、ブレンデルの演奏は感情を深く落ち込ませるのではなく、淡々と状況を表現している感じがとても私には良いものに感じる。
第2楽章もいいが私がお勧めしたいのは第3楽章だ。
このブレンデルの演奏は上手い。
この第3楽章は一転して流れるようなリズムになるが、ブレンデルはここでリズムをわざと揺らすことで雑然とした心の動きを表現しているのではないか。感情がコミカルに揺れ動くさまを表現していると考えると、この演奏が素晴らしいものに思えてくる。それを理解して聴かないと何だこれはになるかもしれない。ブレンデルは浅い打鍵の積み重ねでこの揺れ動くリズムを上手く表現しているのが特徴的なように思う。
ブレンデルのこのシューベルトは完成度がかなり高いと思う。他にも上手い人は居るけども、ここまで圧倒的な第2と第3楽章と続くものは余りないのではないだろうか。
シューベルトのピアノソナタを13番はヘブラーにして20番はブレンデルにする理由も何となくわかってもらえただろうか。
