シューマン「森の情景:別れ」歌曲として聴くと急に分かる曲がある:ヴィルヘルム・ケンプ
作曲者:シューマン
曲名 :森の情景 Op.82 第9曲「別れ」
演奏者:ヴィルヘルム・ケンプ
リズム:★★★★☆
旋律 :★★★★☆
構造 :★★★★☆
満足感:★★★★☆
ケンプの演奏する「森の情景」は
どの曲もとてもいいんだけども、
そんな中から「別れの曲」を紹介しながら
シューマンの曲の特徴などを書いてみようと思う。
Schumann: Waldszenen, Op. 82: IX. Abschied
シューマンの曲は覚えるというか聴き慣れるまでは、
良い曲に聴こえないものもあるかもしれないけども、
また聴きたくなるという中毒性は言葉では上手く表現できないほど
高いものがあると思う。
シューマンのピアノ曲って全ての曲がそうじゃないけども、
これは歌曲だなと思うと理解できる曲がある。
そう考えると急に旋律が美しく感じてくる曲がある。
理解できなかった曲の構造が歌ならこういうのもあり得るなと思えてくる。
特にケンプのピアノは、旋律を歌わせると決めた曲は
とても上手いなと思える歌わせ方をするから気に入っている。
ただ旋律に感情を込め過ぎないのがケンプらしいなとも思う。
この曲の聴きどころは、
別れの歌だけど「悲しい別れではない」
ってことを旋律で上手くケンプが表現してるところだと思う。
何度聴いても、この曲はとても良く出来てる別れの歌じゃないかと感じる。
思うに多分私はシューマンの何が好きかって言われると、
こういった歌曲的な構造の曲が好きなんだと思う。
しかもそれをピアノの音でやるのが
肉声よりもいい感じに私には聴こえるのだ。
考えてみると、もともとリストが編曲した「献呈」が大好きで、
名前を聞いただけで今でもテンションが上がる。
歌曲の原曲もいいんだけども、
ピアノでやる献呈がどうしようもなく好きなのだ。
だからシューマンの歌わせ方が私にはとても良いものに思えるんだと思う。
