モーツァルト「4手のためのピアノソナタ」「ピアノソナタ4番」:呼吸するようなリズムのイングリット・ヘブラー
作曲者:モーツアルト
曲名 :四手のためのピアノソナタ ハ長調 K.19d
ピアノソナタ第4番 変ホ長調 k.282
演奏者:イングリット・ヘブラー
ヘブラーはモーツァルトのピアノ演奏の専門家だ。
モーツァルトは、どの演奏が良いものかの判断が割と難しい。
私が重視したのはリズムの揺れだ。リズムを揺らさないモーツァルトの演奏は確かに整っていて素晴らしいものもあるが、何度も聴きたくなるような中毒性が弱いように思う。それでいて必要以上にリズムを揺らす演奏もやりすぎな気もする。
Mozart: Sonata for Piano 4 Hands in D Major, K. 381: I. Allegro
Mozart: Piano Sonata No. 4 in E-Flat Major, K. 282: III. Allegro
そんな中でのヘブラーのこの演奏はモーツァルトとして非常に良いバランスの演奏だと感じた。程よくリズムを揺らしながらちゃんと表現も伝わってくる。良くあるモーツァルトの速弾きをするタイプではなく、人の自然な呼吸にあわせた演奏をしているように聴こえるのが特徴なのではないだろうか。
書いていて改めて感じるのは、
モーツァルトの演奏は本当に難しいということだ。
ヘブラーの演奏は、今の主流とは少し違うかもしれない。
しかし私の感覚だとこれくらいじゃないと満足感が弱い。
この演奏は何度聴いても飽きない。
だからこそ安心して人にも勧められるモーツァルトだと思う。
