ハイドン「ピアノソナタ第55番」洗練された構造ってこういうもの:マルカンドレ・アムラン
作曲者:ハイドン
曲名 :ピアノソナタ第55番 Hob. XVI:41 第1楽章
演奏者:マルカンドレ・アムラン
アムランのハイドンのいい演奏があったから、
なぜこの演奏の曲の構造がいいのかを含めて紹介してみようと思う。
Haydn: Piano Sonata in B-Flat Major, Hob. XVI:41: I. Allegro
このアムランの演奏での聴きどころは、曲の構造の美しさだろう。
他の演奏者ではここまで洗練された構造美はなかなかない。だから旋律がどうなっているかを聴くことよりも、どういう音の構造をしているのかを中心に聴いてみて欲しい。
ハイドンからはベートーヴェンの匂いがする。普通はベートーヴェンの方が影響を受けてるのだから逆なんだけども、そう感じるのはハイドンの曲の構造のほうがベートーヴェンよりも洗練されていると感じることがあることが原因なのではないかと思う。
そして更にこの演奏しているのがアムランだということもある。
アムランは演奏で曲を奇麗にまとめるのが上手い。そこはポリーニに近いものをとても感じるし、それをアムランは更に強化してるんじゃないかと思えるとこもある。
アムランのハイドンというのはちょっと他の演奏者では聴けない完成度があると思う。それはハイドンの曲の構造と、アムランの演奏での構造が両方ともに洗練されているから、ここまでの演奏になるのだと思うのだ。
アムランは曲を軽く演奏してるように聴こえる。
アムランは楽譜に忠実なタイプだと言われている。
それだと楽譜を優先するために浅い打鍵と必要以上に伸ばさない旋律で、
楽譜を優先しているのがアムランの特徴なのではないかと思う。
だからこういうノイズの少ない演奏が出来るのではないだろうか。
私の中ではアムランの演奏は特殊だ。
私の好きな深い打鍵でもなければ、構造が奇麗にまとまりすぎていると思うことがあるからだ。だけどもこのポリーニ的な洗練された曲の解釈って今となっては主流を行くものだと思う。
だから私に必要なのはなぜこの解釈がいいのかを考えることだと思う。
曲の解釈はアップデートされて進化していくのだから。
