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スクリャービン「ワルツ Op.38」揺らぎがここち良いワルツ:ドミトリー・アレクセーエフ

作曲者:スクリャービン
曲名 :ワルツ 変イ長調 Op.38
演奏者:ドミトリー・アレクセーエフ
リズム:★★★★★
旋律 :★★★☆☆
構造 :★★★★☆
満足感:★★★★☆

スクリャービンのワルツで、
気に入った演奏がようやく見つかったので、
紹介してみようと思う。


Valse, Op. 38

この曲はスクリャービンの曲の中でもお気に入りの一つだ。
ワルツではあるんだけども、スクリャービン特有の浮遊感というか揺らぎがあってそれが心地よい。この揺らぎはサティのジムノペディにも通じる心地よさがあるんじゃないだろうか。

この演奏での聴きどころは、この心地よいリズムを中心に聴いてみて欲しい。アレクセーエフの繊細な音の置きかたは勿論大事なんだけども、主役は旋律にはなくて、ほぼ全ての音が曲全体の揺らぎやワルツの流れを作るために置かれている感じだ。

この曲が特殊なのはワルツなのにワルツのリズムを強く前面に出さないところだ。ワルツ特有のズンチャッチャな感じがない。じゃあ旋律を強調してるのかというとリズムがちゃんと優先されていて、全体の太いリズムの流れがちゃんとある感じだ。そして舟歌でも聴いているような心地よい揺らぎを感じる。
他の演奏を聴いてると、音の間に間隔を空けたり音を切る感じで演奏しているのがあるけども、それだとこのゆったりとした揺らぎを感じなくなる。
だから間を開けずに音を繋いでいくのがこの曲の場合は大事なのではないだろうか。

今まで色んなワルツを聴いてきてると、中にはワルツっぽくないのもあるけども、こういう舟歌のような心地よさがあるワルツというのは珍しいんじゃないだろうか。
この曲を聴いていると、まるでルービンシュタインがショパンを演奏した時のような揺らぎを感じる。そしてその揺らぎを、この曲自体が構造として持っているように思う。

そう書いてみると、スクリャービンからショパンの匂いがしてることに気づいた。これってショパンの曲にある揺らせる構造をスクリャービンも使ってたんじゃないだろうか。

スクリャービンの曲を分析してくと、意識してないのにショパンが顔を出すことがある。スクリャービンがショパンを大好きだったのは良くしられてるいるけど、中々驚かされる。


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