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チャイコフスキー「眠れる森の美女より:パ・ド・ドゥ アダージョ」美しい編曲ってあるよね:ミハイル・プレトニョフ

作曲者:チャイコフスキー=プレトニョフ
曲名 :眠れる森の美女Op.66 より「パ・ド・ドゥ アダージョ」
演奏者:ミハイル・プレトニョフ
リズム:★★★★☆
旋律 :★★★★★
構造 :★★★★☆
満足感:★★★★★

プレニョトフの編曲で有名なこの曲を、
どういう編曲と演奏になってるかを中心に、
紹介してみようと思う。

The Sleeping Beauty, Op. 66, Act III "The Wedding": No. 28c, Pas de deux. Adagio (Arr. Pletnev for Piano Solo) · Mikhail Pletnev

The Sleeping Beauty, Op. 66, Act I "The Spell": No. 8b, Pas d'action. Dances of the Maids of Honour and Pages (Arr. Pletnev for Piano Solo) ·

プレトニョフの編曲は色々と聴いてきたけども、やっぱりこの編曲の演奏は、心にぐっとくるものがある。そしてなによりも美しい。

プレニョトフの演奏は旋律を必要以上には歌わせていなんだけども、
情感たっぷりで必要な音と音量がちゃんと鳴っている感じがする。
旋律の音は短くキープされて最小限しか鳴っていないのに、そのプレニョトフが作る独特な間の置き方が心にぐっとくる感じがするように感じる。

そこはプレニョトフだから、かなり計算された演奏だとは思う。
濁りのない澄んだ演奏がとても説得力があって引き込まれるように感じる。

プレニョトフの演奏は時として、味気ない感じがするくらい感情を感じさせない演奏もあるけども、この演奏ではそれを感じさせない情感たっぷりな演奏になっている。

編曲ものはオーケストラの重厚さを詰め込み過ぎて伴奏が濁ったり、旋律が伴奏に埋もれたりすることが良くあるけど、驚いたことにこの編曲ではそれがない。必要なところではオーケストラを思わせる重厚な感じはするものの、実際には4つくらいの音に制限しているから、旋律が埋もれてしまったりせずに逆に旋律が強調されている感じがする。

伴奏と旋律が一体になっている感じはするのに、各パートは独立していて旋律がはっきりと聴こえてくる。
旋律だけじゃなく伴奏も装飾も必要な音が必要な分だけ鳴っている。
そんな感じの演奏だし編曲になっているように思う。

この演奏の旋律と伴奏の音が、独立して混ざらずに鳴っている感じがするのは、元がオーケストラの曲だったこともあって、バッハのイタリア協奏曲のように各パートや声部を楽器として使い分ける演奏がされているのではないかと思う。

この演奏の聴きどころは、美しい旋律の歌声が厚みのある強い旋律に変化した時に、どう美しさが維持されながらオーケストラ的な響きも表現しているかを聴いてみて欲しい。そこはオーケストラと同じとは言えないけども、ピアノの限界じゃないかってくらいに表現が上手いなと感じさせる。


この編曲と演奏は作りも上手いし演奏も素晴らしいのだけども、もっと評価されていい編曲だし演奏に感じる。ただこの編曲での演奏はプレニョトフ本人だからこそやれたことのようにも思う。なぜなら曲の作りが物凄く繊細なものに感じるからだ。この曲を演奏するのは簡単な事ではないだろうなと感じる。


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