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バッハ「インヴェンション第2番」なぜ多声である必要があるのか:グレン・グールド

作曲者:バッハ
曲名 :インヴェンション第2番 BWV773
演奏者:グレン・グールド
リズム:★★★★☆
旋律 :★★★★☆
構造 :★★★★☆
満足感:★★★★★

グールドの演奏を通してバッハはなぜ多声を使って
曲を作ったのかを中心に考えてみようと思う。


Invention No. 2 in C Minor, BWV 773 (Remastered)

グールドのバッハの演奏を聴くと気づくことがある。

それは旋律での歌が美しいと言うだけじゃなく人間味があるということだ。
グールドの演奏は機械的と言われることもあるけども、
旋律の作りを良く見ると感情のこもった人間が美しく歌っているように感じられる。最初のうちはなんで声部ごとの旋律の感情がこんなにごちゃごちゃしてるんだろうと思っていた。
だけども、他の演奏で旋律が美しいバッハを聴くうちにグールドのこの人間味あふれる感情的な旋律が気になって仕方なくなったのだ。

そこで思うのはバッハがやりたかったことは何かということだ。
美しい歌を歌わせたいというのは勿論あっただろう。
だけどそれは、明確な旋律と伴奏の組み合わせの曲で表現できる。
多声的な構造にしてまで、美しい歌だけをやりたかったのだろうか。バッハが多声的にやりたかったのは、美しい旋律の先にある1つの旋律では描き切れない多層的で人間臭い感情のやり取りや対話だったのではないだろうか。

そう考えるとグールドの演奏は、よほど考えられたもののように思う。
確かに好き嫌いは分かれる演奏だし、全ての演奏が良いわけではないんだけども、やっていることに無駄が無いと言うか良く出来ているなと感心してしまうのだ。

この演奏では2声ではあるものの旋律での2声つまり2人による掛け合いが良くわかる曲になっているので、そこを中心に聴いてみて欲しい。感情がこもっているやりとりに聴こえたら幸いだ。それとシンプルな曲に聴こえるかもしれないが、旋律とリズムの関係を聴くと、とても旋律が美しく感じられるようになると思うからそこも聴いてみて欲しい。

なかなかバッハは難しい。まだバッハの持つ1面だけを捉えただけだとは思うけども、グールドなどの演奏を教科書や物差しとして、少しずつ理解が深まればなと思う。



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