ショパン「ノクターン9番Op.32-1」どこか落ち着きがないのがこの曲だよね。クン=ウー・パイク
作曲者:ショパン
曲名 :ノクターン9番 ロ長調 Op.32-1
演奏者:クン=ウー・パイク
ノクターンに限らないけどショパンの演奏をする時には、
ルービンシュタインがお手本というか一つの大きな壁になっていると思う。
リズムをきっちり揺らすあの演奏は簡単にはできないだろう。
Chopin: Nocturne No. 9 in B, Op. 32 No. 1
私がこの演奏にルービンシュタインではなくクン=ウー・パイクを選んだのは、単純に落ち着いた演奏だからだ。
ルービンシュタインは確かに上手い。
だけどこの曲は落ち着いた感じに見せかけて、
どこかへ飛び出したくてウズウズしてる感じを持つ曲だと思う。
ルービンシュタインの演奏でもそうで、
躍動感があるせいか落ち着かない感じが出ている。
それに対してパイクはその躍動感をできるだけ抑えて、この曲を落ち着きのある演奏にしようとコントロールしている。
特に出来る限りゆったりと音を置きにいく感じが特徴的だ。
他の人の演奏も聴いたけども、
この曲の急ぐ心を縦軸で表現している演奏が多いように思う。
そこをどれだけ横軸で音を長く置くかで心の余裕のようなものを感じるようになる。音をキープするのってパイクが上手いから、この演奏に良くマッチしたんじゃないかと思う。
ルービンシュタインの演奏は大好きだけども、その演奏と対比することで新しい視点に気づくことがある。そしてその気づきと共に演奏を聴くと満足感が高くなる。クラシックってこれがあるから楽しいんだよね。
