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シューベルト「ピアノソナタ4番」旋律を優先しても奇麗な曲になるよね:ミケランジェリ

作曲者:シューベルト
曲名 :ピアノソナタ第4番 D537 第1楽章
演奏者:アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ

まだ紹介の記事としては扱ってこなかったミケランジェリの良い演奏があったから紹介してみようと思う。

Schubert: Piano Sonata No. 4 in A minor, D.537: 1. Allegro ma non troppo

ミケランジェリの演奏家としてのタイプは旋律を重視するタイプだ。
旋律つまり歌を歌わせるのがとても上手い。だからピアノもこれはと思う良い音の時がある。
だからと言ってリズムつまり演奏の構造が弱いかというとそんなことはない。旋律を重視して聴こえるのは打鍵での音のキープが長めだからだ。
だけどもリズムを弱くしないギリギリを狙っている。旋律を大事にしてるのが良くわかるのはピアノの音が良いことで直ぐにわかる。

ミケランジェリの演奏の聴きどころはやっぱりこの旋律の作りにある。
この演奏のリズムは安定しているから、旋律の細かい作りを集中して聴けば聴いている方も良い演奏だなと感じれるんじゃないかと思う。

私にとってはミケランジェリとは、旋律を更に重視するようになったリヒテルのような人に思える。ロシア系の人じゃないから深い打鍵じゃなくて音に違いは確かにあるんだけども、構造もちゃんと大事にするその姿勢というか音の置き方にリヒテル的な高いセンスを感じる。
ミケランジェリの人気の秘密とはこの辺じゃないかなと思う。

旋律を優先する演奏も良い音がするわけだから聴いていて悪いものではない。ただ旋律を優先すると演奏している曲の構造が弱くなるトレードオフの関係にある。だからリズムという名の構造と釣り合わない旋律をずっと歌う事も難しいのだ。
ミケランジェリの演奏はその旋律をどれだけ歌わせられるかの見極めが上手い。そこはラドゥ・ルプも同じタイプなのだけどもルプよりも構造がしっかりしている感じがすることからも安心して聴いていられる。

今回の記事から演奏の聴くポイントがどこなのかを明確に書いてみることにした。私は演奏を聴けばどこがどういいってわかると思ってたけど、そうじゃない場合もあると思うからだ。確かに名演になってるポイントをあまり書いてこなかったとは思う。


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