ショパン「バラード第1番」リズムで満足感を出す演奏って難しいね:ユンディ・リ
作曲者:ショパン
曲名 :バラード第1番 ト短調 Op.23
演奏者:ユンディ・リ、エフゲニー・キーシン
リズム:★★★★★
旋律 :★★★★☆
構造 :★★★★☆
満足感:★★★★★
演奏をユンディとキーシンの2つを出したのは、
どちらの演奏にするか迷ったからだ。
何に迷ったのかも含めて紹介してみようと思う。
ユンディ・リ:Chopin: Ballade No. 1 in G Minor, Op. 23
キーシン:Ballade No. 1, Op. 23 in G Minor / g-moll / sol mineur
この二人のバラード1番の演奏はとてもいい演奏なんだけども、特徴が違っていてどちらにするかで悩んだので、二人とも出してみようと思った。
まずこの二人の演奏の特徴の違いは、
ユンディ:旋律は余り歌わないけどリズムや構造で納得する演奏。
キーシン:旋律で言い聞かせて納得させる王道的な演奏。
ユンディの演奏は、リズム重視で旋律は余り長く歌わない。だけど土台のしっかりしたリズムと旋律が合わさるととても美しい。ここが他の演奏と比べて大きく違う所だ。強い推進力もあるけども、前過ぎる貪欲な感じではない。リズムを重視してしっかりした構造を作って、それで聴いてる者に納得感を出していく感じだ。
キーシンの演奏はユンディにくらべて、もっと地面に根が生えるくらいにどっしりと落ち着いていて、一音一音を言い聞かせていく感じで旋律がとても美しい。これはこれでとても良い演奏だし、本来は旋律で聴かせるキーシンの演奏がこの曲では王道だなとは思った。
旋律で納得させるキーシンとリズムで納得させるユンディの対比と言ったところだけども、どちらの演奏も聴いた後の満足度が高い。だけど普通は旋律を美しく仕上げて満足度を出す演奏が多いと思うので、リズム重視でこの満足度を出すユンディはかなりのものだなとは感じた。
どちらの演奏が良いかは好みに分かれるとは思うんだけども、どちらも採用したかったと思うほどにレベルが高い演奏だった。
これは名演名盤として数十年残る演奏なんじゃないかなと思う。
