フォーレ「ヴァルス=カプリス:第1番」踊り続けられない変わったワルツ:パスカル・ロジェ
作曲者:フォーレ
曲名 :ヴァルス=カプリス第1番 イ長調 Op.30:Valse-caprice
演奏者:パスカル・ロジェ
リズム:★★★★☆
旋律 :★★★☆☆
構造 :★★★★☆
満足感:★★★★☆
この曲はワルツなんだけども、
普通のワルツではない作りになっているので、
どの辺が変わっている曲なのかを紹介してみようと思う。
Fauré: Valse-caprice No. 1 in A Major, Op. 30
この曲はワルツを踊っては立ち止まり、何かを考えて、また踊りだす。
それを何度も繰り返すような曲になっている。
ワルツなのに踊り続けられないという珍しい曲になっている。
ロジェの演奏では、出だしからまるで夢の中に居るかのような装飾が使われている。そして常にその装飾が何度も繰り返し出てくる。
このことからこの曲は夢の中あるいは思考の中で全てが表現されている曲のように感じる。
実際にワルツを踊っているというよりも、夢の中でワルツの踊りを想像している人の思考を表現している曲なのではないだろうか。
頭の中で踊りを想像しては立ち止まって何かを考え、また踊りを思い描く。そしてまた踊りだすという繰り返しをしている曲なのではないか。
思うにこのワルツは、ワルツとノクターンを混ぜたような曲の作りなんじゃないだろうか。ワルツは確かに踊れそうな作りになっているんだけど、実態はノクターン的な意識の持続として考えると、この曲が急に理解できるようになる気がするのだ。
ノクターンが得意だったフォーレが作る思考のワルツと考えると、
とても良く出来た曲だなと思えてくる。
ワルツという曲が踊るものから聴くものへと変化していた時期にこういう曲を作るというのは中々凄いことなんじゃないだろうか。
