ショパン「ノクターン第20番」弱音に頼らないでも成立する演奏。アダム・ハラシェヴィチ
作曲者:ショパン
曲名 :ノクターン第20番 嬰ハ短調 KK. IVa-16
演奏者:アダム・ハラシェヴィチ
いい機会だから色んな人のノクターン20番を聴いてみた。
細かい装飾が奇麗なのとかいろいろあったけども、
私が気に入ったのはこれだった。
Chopin: Nocturne No. 20 in C-Sharp Minor, KK IVa/16
この演奏は驚くほど素直で真っすぐな演奏だ。
あぁポーランドのショパン弾きは、
やっぱり演奏がちょっと違うなと思わせた。
ノクターンの20番って心の儚さみたいなものを弱音を使って
細かい装飾で表現したりする演奏が多い。
そこがなんかすっきりしないし不満が残ったりする。
だけどこの演奏にはそういうものが無い。
この演奏の打鍵は深くしっかりしている。
音からして違う。音が丸くてなんか暖かい。
1音1音を大事に置いていく。だからこんなにも説得力がある。
そして右手の旋律ではなく左手のリズムを揺らして心の揺れ動きを表現している。そこがこの演奏と他の演奏とでは大きく違う。
だから装飾などを凝らなくても心にこんなにもストレートに響く。
クン=ウー・パイクの20番も上手いし近いものを感じるけども、
弱音の使い方がやっぱり違う。
この演奏には過度な心の儚さや弱さがない。
これは好みもあるだろうけども、
私には芯が通った心の強さを感じてそれが気持ちいい。
残念なのはルービンシュタインがこの20番の音源を残して居ないから比較ができないことだ。ルービンシュタインだったらどんな解釈でこの曲を演奏したんだろうと思うと勿体なく感じる。
