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命より大切な娘の未来へ。いつもCEOに勝てないPMが「仕組み化」という極秘プロジェクトに込める優しさ

「い」から始まる素敵なバトン、蛍さんからしっかりと受け取りました。


蛍さん、私のことを「戦略家パパ」なんて、もったいないくらいカッコよく紹介してくださり、本当にありがとうございます。

でも読者の皆様、どうか誤解なさらないでください。我が家のヒエラルキーにおいて、私はぶっちぎりの最下層です。普段は現場のPM(プロジェクトマネージャー)としてロジカルな顔をしてドヤっているのですが、家庭ではCEO(妻)に論破されてばかりの、ただの「ポンコツPM」に過ぎません。


そんな私のポンコツっぷりが先日も炸裂しました。小学4年生の娘(我が家の優秀な若手スタッフ)への「忘れ物対策」でのことです。


ある夜、私は娘に「明日の時間割を見て、最後にもう一度『ちゃんと確認』するんだよ」と、偉そうに指導しました。しかし翌朝、娘はリコーダーと体操服を忘れて登校しそうになります。私が注意すると、娘は「パパの『ちゃんと』なんて分かんない!」と完全にヘソを曲げてしまいました。

仕事の現場において「見て盗め」「臨機応変にやれ」という曖昧な言葉は、現場を混乱させるだけです。私はまさに、家庭という現場でその罠にハマっていました。


そこに通りかかったCEO(妻)は、私の三流の指導を見るなり深いため息をつき、100円ショップの「ホワイトボード」と「マグネット」を取り出しました。

「パパの『ちゃんと確認』は伝わらないよね。このボードのマグネットを『未完了』から『完了』に動かして。全部移動したら準備終了だよ」


娘がその通りにやると、ゲーム感覚で忘れ物は激減しました。個人の注意力に頼る私の精神論を廃止し、誰がやっても同じ結果が出る『物理的なチェックシステム』を、CEOは一瞬で構築してのけたのです。

「『ちゃんと』なんて曖昧な言葉で丸投げしないで」

CEOの冷たい視線に、私はただ平伏すしかありませんでした。


私が偉そうにロジックを語っても、いつもCEOのシステム構築力の前にはかないません。それでも、なぜ私は懲りずに、家庭内で「仕組み化」や「システム」を語り続けるのか。


それは、あの日初めて娘の重みを感じた時に決めた、私なりの「極秘プロジェクト」だからです。


あの日のことを、今でもはっきりと覚えています。

産婦人科で、生まれたばかりの娘を初めて抱っこしたときのこと。ゆっくりと手渡された我が子は、思った以上に小さくて、思った以上に重かった。そして「愛おしい」という感覚を、人生で初めて知りました。

人様に自慢できることなんて何ひとつない人生でしたが、これからの人生は、この子のために生きよう。そう静かに、けれど強く心に誓ったのです。


それから私は、「20年後の世の中を生き抜くために、娘には何が必要か」をずっと考えるようになりました。


少し大きくなった娘が将来通うであろう小学校の運動会を見に行った時のことです。朝9時に始まり、お昼前には余裕で終わる光景に、私はあ然としました。次に訪れた幼稚園の運動会も同じでした。手伝いを頼まれ、園長先生とお話しした時、先生は少し真剣な顔をしてこうおっしゃいました。


「子どもが、本当に少ないですよね。そこに気がつくお父さんは少ないのです。お父さんたちが現場で抱えている人手不足の解決策は、現場にはありません。だって、答えは20年前の『ココ(幼稚園)』にあるんですから」


人が消えていく未来。毎日流れてくる、理不尽なニュース。

いずれ親が「不要」になった後、子どもたちは安全に守られた家を出て、予測のつかない風や理不尽な雷が容赦なく降り注ぐ「社会という大草原」に立たなければなりません。


その時、社会の理不尽に対してSNSで誰かに怒りをぶちまけても、現実は変わりません。これからを生きる子どもたちを守るために本当に必要なのは、怒りや諦めではなく、「じゃあ、どうすればもっと良くなるかな?」と一緒に考えられる『代替案(システム)』を見つける視点だと思うのです。


だからこそ、私は家庭という小さなチームで「仕組み化」を語り続けます。


私の提案するロジックはいつも三流で、CEOに呆れられながら修正されてばかりです。でも、そうやって夫婦であーだこーだと言い合いながら、エラーを乗り越えてより良い仕組みを作っていく背中を見せること。そして、社会の理不尽という雷をエネルギーに変えていく方法を、家族で笑い合いながら議論すること。


それこそが、不器用なPMなりの最大の愛情表現であり、娘に手渡せる一番の「お守り」だと信じています。


奪い合うのではなく、シェアするミライへ。

怒りではなく、システムで解決するミライへ。

孤独な個ではなく、顔の見える温かいミライへ。


蛍さんからのバトンが繋いでくれたこの温かい繋がりも、きっとそんなミライの形の一つなのだと感じています。素敵な機会をいただき、本当にありがとうございました。


ということで、私の「仕組み化」という極秘プロジェクトはこれからもひっそりと続いていきますが、このエッセイリレーのバトンは、「さ」の文字と共に、頼れる蛍さんに逆バトンとしてお戻しします!


​【避雷針パパのその他のプロジェクト】

最後まで読んでいただきありがとうございます。

普段は、仕事でのPMの視点や、家庭での仕組み化、日々の思考などを以下のマガジンにまとめています。

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避雷針パパ|娘の未来を「築く」防波堤 無力さを知ったあの日から、もっと強く守ると決めた。 頂いたチップは、娘の笑顔を最大化する「仕組み」への投資と、娘への贈り物のために大切に運用します。戦略家パパ、娘のために全力で走ります。