【読書感想文】井川意高「熔ける」
こんばんは!
脳も金も創られた自分も熔けていく。小栗義樹です。
本日は、読書感想文を書かせて頂きます。最近読んだ本を題材に、自由に感想文を書いていく試みです!
本日の題材はコチラ!
井川意高「熔ける」
です。
大王製紙前会長の井川さんが、バカラに沼っていくまでの経緯を書いた自伝本です。
こんな事を僕が言うのは非常に恐れ多いということは重々承知ですが、井川意高は文章が圧倒的にうまいです。こんなに読みやすい本は本当に久しぶりでした。
この本、今思うと素材がもはや勝ちですよね。大企業の創業家3代目がギャンブルに狂っていく。物語として面白くないわけがないと思います。ただ、この本が成立している大きな要因に文章の上手さがあるのは間違いないと思います。これだけ複雑な仕事や人間関係を、ここまで丁寧に処理するだけの力を持っている人はなかなかいないんだろうなぁと思います。こんなに痺れる人生を、これだけ丁寧かつ鮮烈に垣間見ることが出来るなんて思いませんでした。
本当に、非常に面白かったです。
人生が非常に魅力的なんだと思うんです。家庭紙事業を立て直すまでの物語なんて、選ばれた人間にしか経験出来ないものだと思います。ギャンブル依存症がどうのこうのとかいう以前に、多分この本に載っている井川意高さんの生き方が、半分自由で半分縛られているように見えるからこそ、物語としてエッジが効いているのではないでしょう。
例えば、バカラというゲームにハマってしまい、後にその人生が大きく分岐することになったわけですが、これも当人の自由と社会、もっと言えば、大王製紙という会社の創業家という縛りが作用しているからこそ、惹き付けられる物語として成立しているのではないかなと思う。
僕はこの勝たなきゃいけないという世界で育つことの不自由さみたいなものが、規模は違えど分かるような気がします。自分の人生を運に任せてみたくなるという道が待っていて、そこに自然と身を置いてしまう縁みたいなものも、もしかしたら自分の人生にも起こりうる気がして、それがとても他人事のようには思えませんでした。
なんというか、大きな抗えないものに対する足掻きのようにみえるんですね。だからこそ、お話として非常に有効に機能しているように思えるし、大変なことだったと思うのですが、読んでいるこちら側からすると、ファンタジーのような感覚での面白さがあるのかなと思いました。
なかなか見聞きできるお話じゃないことは確かで、芯にずしんとくる本だなと思いました。
これはぜひ読んでみてほしいです。今回の記事ではあまり内容には触れていません。所見が一番楽しめるタイプの本だと思います。
実際はどうだったのか分からないし、例えとしても成立しているか分かりませんが、緊迫した家庭というものを体験したことがある人ならば、熔けるという本に対して大きく共感することが出来ると思います。
今後の人生を考えるうえで、1つの指針になってくれることでしょう。
もう1度言います。ぜひ探して読んでみてください。素敵な本でした。
ということで、本日はこの辺で失礼いたします。
ここまで読んで下さりありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!
