「JUNK WORLD」残念だった話
とはいっても、基本的には非常に面白い作品だと思います。
まず、唯一無二の世界観だけで値千金であり、制作した意義としてぶっちぎり優勝。
なので、この作品が別の映画より劣ってる、というような単純な比較は意味をなさないでしょう。唯一、比べる意味が有るとすれば、前作くらいかな。
そのため、以下の稿は「全然ダメ!」というよりは、主に前作との比較して「残念やな〜」ぐらいのテンションだと思っていただきたい。
あ、終わりまでネタバレ有りです。
格闘アクションが残念
まず、アクションが非常にスタイリッシュになったな〜、という感想。
序盤の巨大モンスターに対してのスライディング日本刀スラッシュが見せ場の一つなんだろうけど、そこを見た当初は
「おお、こんなかっちょいいアクションも出来るのか!」
という驚きがあったけど、後から思い返すと
「……出来たけど、なに?」
みたいな感想に変化した。
これはひとえに、主要なキャラクターの等身があがり造形のリアルさが増した分、動きのギクシャク感が増したためと思われる。
連想したのは、PS1から2初期くらいのポリゴン人形劇、もっと具体的に言えば「Racing lagoon」である。
(ご存知ない方は以下動画の4:30以降とか見てもらいたい。ゲーム自体はクセありの良作)
とにかく、クレイアニメという表現手法にはああいうスクエア的スタイリッシュアクションは合わないんじゃないかというのが、今の感想かな。
この手法で描くなら、もっと泥臭いドロドロズルズルした(ダジャレ)、よりプリミティブな暴力描写の方が合ってるんじゃないかと思う。「AKIRA」の鉄雄の肉塊ドバーッみたいなヤツね。
前作のパーカー君とか黒い三連星みたいに、低等身でも迫力あるアクションは出来るはずなのに、惜しい。
ゴニョゴニョ語に現代的おもしろワードが混ざってる
このこと自体は楽しいんだけど、ちょっと多用しすぎに感じた。
会話シーンの字幕を見てても、「どこかでまたおもしろワードが入って来るんじゃないか」と耳が探してしまって、字幕の内容が入って来なくなるのは、はっきりマイナスでしょう。
また、そのワードが使われる場面が進行中の話と脈絡がなさすぎて、鑑賞後にどこでどう使われてたか思い出せないのもどうかな〜っていう。今となっては「どっかでシンカイマコトって言ってたな」くらいしか思い出せないぞ。
もっと、必殺技的に「ここぞ!」という場面に「これよ!」というワードをぶっ込んだらもっと印象的で話の盛り上げにも寄与したんじゃないかな〜と思ったりして。
途中の時間逆行が話としてゴチャつきすぎ
「そんなん出来るんだったら何でも出来るじゃん」と思って興味が削がれたし、繰り返しの場面も多く、その辺りでちょっと寝ちた。
時間操作というのはほとんど究極的なデウス・エクス・マキナなので、取り扱いにはもっと慎重であるべきじゃないかと思います。
終わりに
劇場で見てからこの感想を書くまで間が空いてしまったので、特に後半の展開などかなりうろ覚えです(ちょっと寝たし)。事実誤認があったら申し訳ない。
こんな感じで「面白いけど、惜しいな〜。初見のインパクトも考えると前作の方が刺さったな〜」というのが、現在地かな。配信になったら、もう一回見直したいと思うくらいには良かったので、後半の展開なども再評価するかもしれません。
そして、もちろん三部作の最終章「ジャンクエンド」も期待してます。劇場で見るつもり。
(堀貴秀監督のTwitterを見る限り、制作が難航してそうなのが気がかりだが……)

