選択はやりなおせない/『AI:ソムニウムファイル ニルヴァーナイニシアチブ』感想
こんにちは。創作小説と楽しいひとりごと、
架空書店「鹿書房」店主、伍月鹿です
毎日異常なくらい暑いですね。熱中症に怯えているわたくしはおうち時間が捗っております
本日はそんなおうち時間に遊んでいたゲームのお話です
『AI:ソムニウムファイル ニルヴァーナイニシアチブ』クリアしました
『AI:ソムニウムファイル ニルヴァーナイニシアチブ』とは、スパイクチュンソフトから発売されているアドベンチャーゲームです
スチーム、スイッチ、PS4、Xboxなどで遊ぶことができて、わたくしはスイッチ版をプレイしました
ニルヴァーナイニシアチブはシリーズの2作目にあたり、
わたくしは1作目の『AI:ソムニウムファイル』もクリア済
こちらの記事では両方のネタバレをほんのり含みますので、なにも知りたくない方はご注意ください
(↓ ワンクッション用。曲もいいぞ)
『AI:ソムニウムファイル』は、特殊捜査班ABISという警察の秘密組織が舞台
眼球型AI-Ballを装備した捜査官は、Psyncer(シンカー)として相手の脳内に潜り込む「Psync(シンク)」を行うことができます
そのほか、自立制御型のAIを使って様々な調査や情報収集を行うことができ、警察ではひも解くことができない難解な事件に挑みます
◇ キャラクター
1作目の主人公は、特殊捜査官の伊達鍵(だてかなめ)
彼の左目にはアイボゥという名前のAI-Ballが装備され、次々と発見される左目が奪われた死体にまつわる連続殺人事件を解決しました
声優は新垣樽助さんが担当
フルボイスなので、新垣さんしゃべりっぱなしというファンにはたまらない内容になっております
また、クライマックスでは新垣さんの本領発揮ともいえるシーンがてんこもりでした。演技力がすごい
しかし、なにかをひとつでも漏らすとゲームと仕掛けの面白さが半減してしまうという特徴を持つゲームのため
ファンに布教するときは「とにかく樽さんがいいぞ」しか言えないつらさがあります
2作目の主人公は、そんな伊達が養子として引き取っている少女、伊達みずき
1作目ではまだ小学生のみずきも、事件から6年経って立派な女性へ、ABISの捜査官として成長しております
今作では、真っ二つにされた死体が次々と発見される『HB事件』の担当となり、時空を超えて出現した死体の謎をアイボゥと共に読み解いていきます
声優は黒沢ともよさん
幼いころから舞台で活躍し、最近は声優としても大役を務めることが多くなったともよちゃん
わたくしは学生のころにSound Horizonにハマっていたので、そのころからともよちゃんの演技が大好きでした
小学生の生意気盛りな少女と、6年後のやんちゃさは残しつつも大人になったみずき
どちらの演技も自然で躍動感があり、ずっと聞いていても飽きない演技が最高です
また、2作目で鍵となるのは伊達の後輩であるルーキー捜査官・龍木来人(りゅうきくるうと)
彼は幼いころに事故で弟を失い、そのことをずっと心の傷として抱えております
彼はAI-Ballのタマと共に事件解決へ奔走しますが、6年前のあることがきっかけでまともな捜査ができない状況に
ゲームの前半では、みずきと共に交差しながら真実に近づいていく様子をプレイすることができます
声優は田丸篤志さん
声は冷静なのに顔が怖い、というシーンでは田丸さんの落ち着いた声がとても合っていて、龍木の恐ろしさや脆さを爆上げしてくれました
龍木はいろいろな事情もあって、プレイヤーにもその思考を読ませない一面があります。その上彼は時々バグるので、操作していてずっと不安なキャラクターでした
そんな彼を、安心感のあるお声を持つ田丸さんが演じてくださったからこそ愛せたようなところあります
こちらの3名、所属事務所も同じマウス・プロモーションなんですよね
マウスの声優さんは演技派で、ゲームで遊んでいるときにセリフを飛ばそうと思えない自然な演技をされる方が多い印象を勝手に持っております。いい意味で声優っぽくない演技をされる声優さんが多いような
テキスト読み上げにおいて、それってけっこう重要
せっかちでついセリフを送りがちなわたくしでも、じっくりと聞いて楽しめるゲームです
◇ クリア感想
まずクリアした感想としましては、
また騙された、です
ゲームはチャプターごとに区切られており、フローチャートで時系列を確認しながら遊ぶことができます
1作目では分岐をあちこち行き来し、それぞれの世界線で集めた情報を元に大団円まで進んでいく仕組みとなっておりました
2作目も分岐を交えながら「龍木編」と「みずき編」を攻略していきます
流れとしてははじめに龍木編をクリアし、そちらの情報がある程度出揃った時点でみずき編に戻り、その上で龍木や龍木編でもかかわったキャラクターと交流しながら事件解決まで進んでいきます
途中で、そんな流れごと変化する瞬間が訪れます
その瞬間の、なにもかも納得はいくけどなにもかもに騙されていた感覚ったらなかったですね
シナリオへの違和感や展開に戸惑うシーンもあったのですが、そうなるとは思わんて……
トリック自体は1作目にも同様のものがあったので、気づけなかった自分がとても悔しいです
声優さんってすごい
(↑精一杯のあかせる情報です)
◇ ストーリー
ストーリーの全体に触れた感想としては、
いくつもの選択肢や分岐がある中で、キャラクターによっては悲しい結末を迎えることもありました
けれど、それらを乗り越えて笑顔で喜び合えたクライマックスが一番よかったと思えます
1作目では分岐ルートが印象的すぎて、大団円を迎えても一部のキャラクターにわだかまりが残る、ということも個人的にはありました。そういう意味ではすごく気持ちよく終わることができました
アイボゥが「選択したものはやり直せない」と熱く語るのが、現実のプレイヤーにも呼び掛けるようで印象深かったです
◇ システム
操作性でいうと、1作目から微妙にシステムが変更され、対象者の夢に潜り込む「ソムニウムパート」はよりわかりやすくなった印象です
ソムニウム中に差し込まれるミニゲームやQTEも増え、どのソムニウムも楽しく遊べました
中にはもう二度とやりたくない……、というものや、絶対に初見じゃ無理、というものもありましたが
やり直しながらあれこれ要素を開放していくのもやりがいがありました
普段の調査パートでもデザインがよくなってましたね
キャラクターの表情や動作も追加され、ちょっとした瞬間の動きなんかもかなり自然になっていました
1作目と比べると2作目は画面もすっきりして、読み込みもサクサクになっていました
ストレスなく遊べる変更点も増えていて、より進化していたように感じます
ソムニウム内でキャラクターごとに用意されている音楽もいいんですよね
わたくしはライアンの曲がすごく好きです
◇ AI:ソムニウムファイルシリーズについて
ニルヴァーナイニシアチブは2022年に発売された作品ですが、
主人公がわたくしの大好きな新垣さん演じる伊達さんではないということで、遊ぶかどうかは躊躇っておりました
ゲームは基本的に動かして、選択して、たまにアクションをして、といった簡単な操作でできますが、
なにせ膨大なシナリオと複雑な展開の作品
たっぷり時間をかけて楽しんだ分、同じことがまたできるだろうか、という不安が拭いきれませんでした
しかし、スイッチ2の発売と同時に新作『伊達鍵は眠らない』の発売が発表され、それにもニルヴァーナイニシアチブのキャラクターが登場すると聞きました
これは、新作をめいっぱい楽しむために前作も遊ばなくてはならない! と一念発起
ちょうど無職になると決まった時期だったので、腰を据えてしっかり遊べてよかったです
◇ 伊達さんがかっこいい
そして、遊んでみて判明しましたが、伊達さんはけっこう出てきました
それどころか、脇役でありながらもかなり重要なポジションを担っていて、シリーズの主人公は伊達であると再確認できたように感じます
伊達は思考が読める状態だとどうしようもない変態おじさんなのですが(笑)
見た目は二枚目、捜査官としては優秀、先輩としても頼りになる存在のため、
おいしいところをいっぱい持っていってくれました
伊達が龍木を慰めるシーンがどれも最高です

ちなみに1作目を遊んだ方は、伊達がこの姿をしていることにまず違和感あると思うのですが
1作目のできごとがなかったことになっているとかではないので安心してください。わりとしょーもない理由です。そういうとこすごく好き
1作目では詳しく語られなかった伊達の過去も知れるので、わたくしのように躊躇っている方もぜひ遊んでいただきたいです
◇ 新作
新作『伊達鍵は眠らない』の記事などでは、ネットミームてんこもりでネタの嵐、というようなレビューをいくつか見ました
こちらの作品は本編シリーズのスピンオフということで、よりおふざけが増えているのかなと期待しております
2作目も脱出ゲームの要素がちらほらあったので、それがより本格的になっていくのでしょう
作品の複雑さもそうですが、この本気で遊べる挑戦的な内容はうれしくなりますね
わかりやすく直観的な操作ができるのも大事ですが、時々こうして、脳みそが沸騰しそうなほど悩んで苦労して必死に読み解くのも楽しい
『伊達鍵は眠らない』も楽しみです
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