遂にパトリック・ミックスがUFCに参戦!
主戦場を追われた王者がまた一人UFCへとやってくる。
しかも今回UFCに参戦するのは、Bellatorの中でも高く評価されていたバンタム級王者のパトリック・ミックスになる。
ミックスはバンタム級とは思えない大きな体格と、その長身を活かしたグラップリングによるコントロールを武器とするグラップラーだ。
過去に開催されたBellatorのバンタム級GPでは堀口恭司もミックスのバックコントロールに苦しめられている。
一本を奪う「極め」にも長けており、Bellatorでは圧倒的な実力を見せていたことから、UFC王者との勝負論が出るくらいの位置付けがなされていた。
そんなミックスがいよいよUFCにやってくることになる。
続々と名のある強者が集まって来ている現在の状況を踏まえると、今のUFC王座は以前よりも説得力を高めていることになるのかも知れない。
気になるミックスの対戦相手

ミックスのUFCデビュー戦の相手はバンタム級10位のマリオ・バティスタ(15-2)。
現在UFC7連勝中の強豪である。
全体的なバランスが優れている印象があるバティスタは、レベルの高いグラップラーにも対抗できる技術とフィジカルを持っており、加えてパワーのある打撃を打ち込むストライキングの技術もある。
ミックスがグラップリングで上手を取れずにバティスタとストライキング勝負するようなことになれば、そこはバティスタの方が優れていると思うので、苦しい展開になってくるのかも知れない。
パトリシオ・フレイレやマイケル・チャンドラーなど、Bellatorで目覚ましい活躍を見せたファイターもUFCでは壁にぶつかり、UFCトップ層のレベルの高さが再確認されるような状態が続いているが、ミックスはマイケル・ペイジのようにUFCに適応することで活躍を見せていくことが出来るのか。
その為にもこの初戦は非常に重要なものとなってくる。
バティスタVS.ミックスを考える

「バティスタは自分の展開を作ることが出来るのか」
ミックスのリーチの長さは打撃でも組みでも脅威となってくるため、そこを活かしてバティスタからポイントを奪っていくと考えられるが、バティスタが恐れずに中へと入って来たら状況は変わってくるかも知れない。
当然ミックスはそこにタックルを合わせていくことになると思うが、それを切って詰められてしまったらミックスはかなり苦しくなってくるのではないかと思う。
テイクダウンの仕掛けにも反応が良いバティスタがそこまで積極的に仕掛けてくることになれば、打撃のプレッシャーに晒されながら苦しいリズムで試合が進むことになってくると思うので、対処が難しくなる可能性がある。
「スタミナの消耗と相性」
また試合が拮抗した場合、スタミナ面にも違いが出てくることが考えられる。
180cmという体格を持ちながらバンタム級の体重に合わせて試合に臨んでいるミックスの方が消耗しやすいと思われるので、試合が最後までもつれることになれば、重要な後半戦でスピードやキレを落とすことになってしまうかも知れない。
ただ、バティスタも過去に手足の長いサンドヘイゲンに一本を奪われていることがあるので、この手のタイプの相手との相性は良くない可能性がある。
寝かされて良いポジションを奪われるようなことになれば、ポイントの面でも厳しい展開となってくるだろう。
しかしその敗戦も6年前の話になるので、7連勝を記録している今のバティスタにとってはそれも問題ではなくなっている可能性が高い。
「長身ファイターのバックコントロール」
それでもミックスにバックコントロールで主導権を奪う展開を許してしまえば、バティスタは一気に劣勢へと追い込まれることになると思うので、勝ち切るには徹底したディフェンスが必要になってくるのだろうと思う。
元UFCバンタム級チャンピオンのアルジャメイン・スターリングもその戦法で数々の対戦相手を攻略して来たことを考えると、その形を作ることさえ出来てしまえば、かなり安定した試合内容で勝ちに結びつけていくことが出来るようになるのかも知れない。
何にせよ180cmという非常に大きなサイズを持つミックスの体格的なリードは大きい。
その体躯から編み出されるグラップリングは脅威そのものだが、バティスタもリーチは同じだけの長さを持っているので、退がらずに中央で打撃展開を作っていくことが出来れば、ミックスのグラップリングに対応しながら戦っていくことが出来る可能性がある。
一度コントロールを許してしまえばミックスはそのままラウンドを取ることになると思うので、バティスタは先手先手で仕掛けていき、ポイントを確保していく動きを取ることが必須になってくるのかも知れない。
安定と不安定
バティスタはアグレッシブなファイターではあるが、相手を見る慎重なところもあるので、後手に回ってしまうとケージ際でミックスのグラップリングに苦しめられる可能性も考えられる。
また5cmの身長差を考えると、バティスタは膝を合わせられる展開にも気を付ける必要があるだろう。
有利を確保すべきスタンドの展開でバティスタが先に効かされてしまうことになれば、ミックスは一気に極めに来ると思われるので、強力なサブミッションを受けることになってしまう。
そういう意味では凌ぐべき範囲はバティスタの方が広く、ミックスの方が安定した展開を築きやすい状態にあると言えるのかも知れない。
なので、手数だけでなくダメージでもリードしておきたいバティスタがミックスのグラップリングを凌ぎながらどこまで状態を保っていけるのか、その点に注目しながら待望のパトリック・ミックスのUFCデビュー戦を待ちたい。
