見出し画像

じおふろ編集室 #1 三陸海岸を理解するまで

動画を公開しました。

【空撮】三陸海岸をじっくり眺める|八戸から牡鹿半島へ

はじめての「じおふろ編集室」です。
「じおふろ編集室」では、動画作成での裏話を書き連ねていくつもりです。

わたしの動画制作で欠かせない存在になっているのがChatGPTです。
ひとつの動画をつくるのに、何十回、もしかしたら何百回?ここまでは行ってないのかな?数えたことはないですが、気づいたことや疑問に思ったことを前後の話の流れとかかはお構いなくどんどん放り込んでいく。そして出力された返答をみながら、動画で表現したい方向性を固めていく。
この方法でやってきました。

そのやり取りをそのまま載せても長すぎるので、今回は印象的だった言葉を抜粋しながら振り返ってみます。

眺めて理解を深める

次の動画、三陸海岸のリアス式海岸を見ていく動画に挑戦してみようかなって考えてる。奄美と同じで線を引くっていうとどう引いたらいいんだろうって考えこみそうな感じ。

思いのほか伸びた動画たちに囲まれた、奄美群島の動画。
奄美群島の動画が「伸びなかった」という感覚ではないんですよ。
ただこのところ、思いのほか伸びた動画があるなかで、通常通りの動きだったのがこの動画。
「線を引く」というのは、チャンネル名のGeoFlowの名の通り、流れで理解を深めるものを作りたいと考えている自分の基準みたいなもの。奄美のときも、奄美という場所を理解してもらうための線を引き、その線をカメラが追っていくものを作ったし、これまでずっとそうしてきたんです。

ズームして気づいたよ、八戸まで、でかくないけどギザギザだった。調べたら鮫角からが三陸海岸だって知った。

まずここをよく知りたい理解したいと、三陸海岸一帯をグーグルアースで追いながら、作成する動画のイメージをふくらませている段階です。
わたしはこれまで、「三陸海岸=リアス式海岸」というぼんやりとしたイメージというか知識しかもっていなかった。いくつか説はあるけれど、明確にここからここまでという「線」があることに気づいた瞬間です。
「三陸」という名前が、陸前・陸中・陸奥、この三つの地名をあわせた場所をあらわす。このことを知ったのもこのすぐ後になります。

思い出したけど、奄美大島も名瀬をはじめ深い入り江に張り付くように街が広がってた

八戸がめっちゃ大都会なのもよく知らなかったし、東北新幹線は盛岡から一気に海岸沿いの八戸まで来た後に青森へ回り込んでるんだね。へえーそうなんだって思った

徐々に三陸への理解を高めていくあたりです。
地形から見えてくる街のつくり。さらには、引いて東北全体を俯瞰して見えてくる仕組みというか構造というか。ぼんやりしていたものが少しずつ見えてくる感覚。ばらばらになって途方に暮れていたピースが、ゆっくりと一つにまとまっていきます。
八戸って本当に大都会ですね。
「駅はどこだ?」「この滑走路はなに?あ、自衛隊の基地なんだな」街の様子を結構夢中に眺めます。
「わあー、このレストラン行ってみたい」私の住んでいる場所からははるか遠くの場所のレストランを、グーグルマップにお気に入り登録してしまいました。こんな寄り道も楽しいですね。

歴史が視点に深みを与える

陸に住んでいて海は行き止まりって、思い込みなんだなって思った

気になる人物が出てきた、大槌の前川善兵衛

机浜番屋群。きらびやかな部分だけじゃなくて支えている普通の暮らしなんだろうものも見えてきたよ。

そこにある歴史と暮らしが見えると、一気に解像度が上がるなって思います。
まあ当たり前と言えば当たり前。今あるものは、いきなりそこにポンと現れたわけではなく、それぞれに理由があってそこにあるんですよね。
先ほどのたとえに倣って表現すれば、組み立てているパズルは平面ではなく立体ったんだなって気づかされる瞬間。
鎖国時代の江戸時代に、大陸との交易の重要な場所だった話、これもこの動画制作で初めて知ったお話です。「俵物三品」という言葉もこの時に知りました。
視点を変えると見え方が変わるっていうのは、まあ当然ではあるんですが、それでも目からうろこみたいなことって数多くありますよね。
深い入り江に寄り添うように点在する港町。
一見、不便だろうなって思ってしまうのですが、すぐ目の前に大きく広がる海を、船が通る道っていう認識をすると、この先自由にどこへでも行ける場所だなっていう見え方に一気に変わるんですよね。

ふくらむイメージ

男鹿半島は三陸海岸の締めみたいな感じでかっこいい形してる。最後は画面上に石巻の平地をチラ見せしつつ半島の先まで行って、平地をドンと広がる感じで見せたらいい感じのラストにできそう。

動画作成のカメラワークまで、意識しながら地形を見るようになってきている段階ですね。
これ、鋭い方はお気づきですよね。
三陸海岸の南の端は、男鹿半島ではなく牡鹿半島です。わたくし、恥ずかしながら、どっちがどっちかよく知らないままここまで生きてきたんです。
男鹿半島と牡鹿半島は違うというのはもちろん当たり前であり常識なんですが、わたしの中ではこれは「発見」なんですよ。
川を河口からさかのぼる動画もいくつか作りましたが、「街を流れる川は山からやってくる」これも当たり前なのですが、実際に河口から景色を追って行って最後に山にたどり着いたときにも「発見した」って感じてしまうこと、とても面白いなって思います。

寄り道はとまらない

男鹿半島と牡鹿半島の関連性も気になったのでちょっと調べたけど、名前の由来が違うんだね。たまたま東北に似た名前の半島があっただけ。どちらもアイヌ語が由来だという説があるっていうのがおもしろい

こういった、動画の本編に反映されそうにないトリビア的なお話は、わたしの大好物です。
アイヌ語っていうと北海道をすぐに連想するけど、こういう話を見つけることで、東北と北海道のすぐ近くっていう位置関係がクリアに見えてくるんですよね。
興味を持ったことにより、この先、男鹿半島と牡鹿半島をどっちだっけ?って迷うことは絶対になくなりましたよ。
ちなみに、グーグルアースは動きがちょっと重い感じなので、これらの動画作成の下見に当たる作業をするときは、グーグルマップを写真表示にして、SHIFTキーを押しながらマウスをぐるぐるやりながら地形を見ていき、カメラワークのイメージを膨らませています。

有名な山、東北は日本海側にあるイメージ。三陸の近くにないかなって探したら早池峰山を見つけた。1900m超えるんだね。

近場の低山歩きがメインではありますが、わたしは登山を楽しむ人間です。
鳥海山、月山、など、東北の名山は日本海側にたくさんあるっていう自分の中での勝手なイメージがありました。
あらためて、東北にある日本百名山の一覧を見ても、そんなことはまったくないんですよね。
岩木山から早池峰山へ続く東北北部から東部へ続く名山たちが、わたしの知識に定着した瞬間です。
こういう発見も本当に面白い。

八戸みたいに〇戸みたいな地名多いけど、これも気になるね一から全部あるのかな

寄り道はまだ続く(笑)
地図を追って、一から順に全部を見つけようとした人、わたしだけじゃないはずです。
これと同時くらいに、岩手県の独特な住所表示である「地割」という言葉にも興味を惹かれました。
話は飛んでいきますが、こういった発見がさらに、京都の地名で見かける「上ル」「下ル」の表記への興味のきっかけにもなってくるんです。

八戸からの序盤、どこまでも続く東尋坊って感じ。なんでこんなに知られていないんだろう。住んでるところが遠すぎて、これまで知識がはいってきていなかっただけなのかな

この辺り、グーグルアースでの作業が始まった頃ですね。
断崖絶壁で知られる福井県の東尋坊。
ここは、それに負けない迫力の断崖絶壁がたくさん。
「ギザギザの半島が並ぶリアス式海岸が続く場所」、三陸に対してこれまで持っていたぼんやりとしたイメージから、「バリエーション豊かに種類の違う海岸線が、連続して変化していく海岸」だという知識の上書きが進んでいってる段階です。



いかがでしょう、動画作成の様子が伝わっていればうれしいのですが。
さらにガンガンにChatGPTとの壁打ちを繰り返しながら、動画作成は続きます。

このように、動画タイトルの場所への理解を深めながら、わたしの動画は作られています。
そして、最終的に公開する作品は、ご覧いただいております通りなのですが、ナレーションなし、テロップは最小限。ゆったりした音楽が流れ、景色が流れていくあの動画です。
わたしなりの方法で理解を深めていき、最終的に削れるだけ削ったものを公開しております。
三陸海岸と暮らしで深くかかわる方、思い出の場所である方、行ったことはないけれど興味をひかれている場所。
ご視聴いただいた皆さんそれぞれが、三陸海岸への思いをお持ちのことでしょう。
そんな皆さんが、私の動画をきっかけに感じたこと、これといい感じに交わっていきたいなっていうのが私の願いです。
もうホント、なんでも結構です。「ここに行ったらあのお店おすすめだよ!」そんなコメントをいただけたら、飛び上がるほどうれしいです。

最後までご覧いただきありがとうございます。
今回の記事はここまでとさせていただきます。
動画作成の中の人はこんな人。これを少しずつ表現していく場にしていきたいと思っています。


いいなと思ったら応援しよう!