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星に願いを──流れ星事業部のお仕事|毎週ショートショートnote《流れ星空港》

会社のメールボックスに、「願い」が届いた。
弊社は、地球人の元に宇宙から流れ星を射出する業務のベンチャー企業。願いを光に変換する、それなりに有意義な事業だ。

なになに「猫ちゃんが帰ってきますように」──星に丸投げする前に、探偵に頼みな。
なになに「たつやと結ばれますように」──同、たつやに頼みな。

などと文句を言いつつ、祈りを詰めたカプセルに燃料を充填し、空港(宙港そらみなと)に予約を入れる。
最近は依頼が多すぎて、滑走路の順番待ちがひどい。
願いとは、景気に左右されずに無責任に増えるものらしい。
ようやく許可が下りたので、発射スイッチを押す。

カプセルは、大気を切り裂く轟音を残し大気圏に突入する。
燃え尽きるときの仄蒼い光が、流れ星というわけだ。

……さて、あなたにだけ打ち明けよう。
中身は、星屑──否、放射性廃棄物だ。濃度が高いほど、蒼く光る。
それを見上げる猫の飼い主クライアントは、光の正体を知る由もない。
なお、願いが叶うも叶わぬも、弊社は一切の保証をしない。
弊社は本業の廃棄物処理業が順調であれば、それでいい。
あしからず。

(448文字)

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▼「星に願いを」シリーズ


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