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打たれっぱなし

せっかく馴染みのない土地に来たのだからと、二度とは通らぬようなか細い路ばかりを歩き、何処に通じているかも頼りない角を曲がると、ぽんと広小路に出る。
すっかり日も落ち、住宅街の路地の暗さの反動か、蛾や羽虫の様に、遠くに見える煌々とした場所へ導かれるように進むと、そこは打ちっぱなしだった。
出会したのはちょうど施設の真裏からで、視界一面の網目越しに、三層構造の建屋にびっしりと並ぶ人々が一望できるさまはなんとも壮麗だった。蜂の巣の如く効率良く密集させられている対面から次々と球が放たれてくる。その多くは手前で失速して勢いを失い、危険は感じない。しかし時折、芯を食ったものが直接こちらに打ち抜かれる勢いで飛び込んできて、分かっているのに思わず身が強張る。
暫くそこから眺めるうち、向こう何十人から一斉に目の敵にされているように思えてくる。批判に晒される有名人などはまさにこんな印象だろうか。

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