日経平均・半導体株が急落。これは買い場なのか
※本記事は、あくまで個人的な考察であり、特定の銘柄や金融商品の購入を推奨するものではありません。最終的な投資判断は自己責任で行い、生活資金や近いうちに使う予定のお金ではなく、無理のない範囲で慎重に行ってください。
最近の日本株はかなり荒れた。
特に目立ったのが、日経平均と半導体関連株の急落。
東京エレクトロン、アドバンテスト、ソフトバンクグループ、イビデン、村田製作所、キオクシアなど、これまで相場を引っ張ってきたAI・半導体関連株が大きく売られた。
これを見て、
「半導体バブルは終わったのか」
「AI関連株はもう危ないのか」
「今は買い時なのか」
「それとも逃げるべきなのか」
と不安になった人も多いと思う。
ただ、個人的には今回の下落を見て、
半導体の成長ストーリーが終わった
とは思っていない。
むしろ今回の下落は、
上がりすぎたAI・半導体株のスピード調整
という見方をしている。
もちろん、短期的にはまだ下がる可能性はある。
でも、長期で見るなら、AI・半導体関連株はまだかなり強いテーマだと思っている。
日経平均は、もはや半導体指数に近い
まず前提として、今の日経平均は日本経済全体をそのまま表している指数ではないと思っている。
もちろん日本株を代表する指数ではある。
でも、最近の日経平均はかなり一部の大型株、特に半導体・AI関連株に引っ張られている。
アドバンテスト。
東京エレクトロン。
ソフトバンクグループ。
こういった値がさ株の影響がかなり大きい。
だから、これらの株が上がれば日経平均は一気に上がる。
逆に、これらの株が売られれば日経平均も一気に下がる。
つまり今回の日経平均急落は、
日本経済全体が崩れた
というより、
これまで上がりすぎていたAI・半導体関連株が売られた
という側面がかなり大きいと思う。
ここを分けて考えた方がいい。
日経平均が急落したからといって、日本株全体が全部終わったわけではない。
ただ、日経平均を大きく動かしてきた主役が半導体だったからこそ、その主役が売られると下げ幅も大きく見える。
なぜ半導体株は売られたのか
理由はシンプルで、これまで上がりすぎていたからだと思う。
AIブームによって、半導体関連株にはかなり強い期待が集まっていた。
生成AI。
データセンター。
GPU。
メモリ。
半導体製造装置。
検査装置。
シリコンウェハ。
洗浄装置。
こういった分野は、AI時代のインフラそのものになっている。
だから市場が期待するのは当然だと思う。
ただ、株価は未来を先取りする。
将来伸びそうな企業は、実際に利益が出る前から買われる。
そして期待が高くなりすぎると、少しの不安材料でも大きく売られる。
今回も、
AI需要が消えた
というより、
期待が高くなりすぎた銘柄に利益確定売りが出た
という感じに近いと思っている。
特に半導体株は、もともと値動きが大きい。
上がる時は一気に上がる。
でも、下がる時もかなり速い。
だから急落を見てすぐに、
「半導体は終わった」
と判断するのは早いと思う。
AIバブルは崩壊するのか
ここが一番気になるところだと思う。
今のAI相場は、かつてのインターネットバブルと比較されることが多い。
たしかに、AI関連株には過熱感がある。
データセンター建設もかなり大規模。
GPUや半導体への投資も巨額。
企業によっては、利益よりも先に計算能力を確保することを優先しているようにも見える。
だから、
「これはバブルではないか」
という意見が出るのは自然だと思う。
ただ、個人的には、かつてのインターネットバブルのような壊滅的な崩壊とは少し違うと思っている。
理由は、今のAI投資の中心には、すでに巨大な利益を持っている企業がいるから。
Google。
Amazon。
Microsoft。
Meta。
Apple。
NVIDIA。
こういった企業は、すでに本業で莫大な利益を出している。
その利益をAIインフラに再投資している。
もちろん、すべてのAI企業が成功するわけではない。
むしろ、AIスタートアップの中には消えていく企業もかなり出ると思う。
でも、AIそのものが世界から消えるとは思えない。
検索、広告、クラウド、医療、製造業、金融、教育、ロボット、自動運転。
AIが入り込む分野はかなり広い。
だから今のAI相場は、短期的にはバブルっぽい部分があっても、長期的には実需があるテーマだと思っている。
半導体はAI時代のインフラ
AIを動かすには、計算能力が必要になる。
その計算能力を支えるのが半導体。
つまり、半導体はAI時代のインフラだと思う。
しかも半導体は、完成品だけではない。
設計。
製造装置。
素材。
シリコンウェハ。
洗浄。
検査。
後工程。
パッケージング。
このサプライチェーン全体が重要になる。
そして日本企業は、この半導体サプライチェーンの中でかなり重要な役割を持っている。
東京エレクトロン。
ディスコ。
レーザーテック。
SCREEN。
信越化学。
SUMCO。
イビデン。
村田製作所。
もちろん、すべての企業が同じように伸びるわけではない。
でも、AIデータセンター投資が続くなら、その周辺にいる日本企業にも長期的な追い風はあると思っている。
だから、今回の急落だけを見て、
半導体はもう終わり
と見るのはかなり短絡的だと思う。
AIと半導体は、もはや国家戦略になっている
もう一つ大事なのは、AIと半導体が単なる民間ビジネスではなくなっていること。
AIは今、国家間の覇権争いになっている。
特にアメリカと中国。
AIで負けることは、軍事、産業、金融、情報、サイバー安全保障で負けることにつながる。
だから各国は、AIと半導体に本気で投資している。
これはただの流行ではなく、国家戦略に近い。
もしAI関連株が大きく崩れて、アメリカの巨大テック企業の成長が止まるような状況になれば、政府や中央銀行が何らかの形で支える可能性もあると思う。
もちろん、これは確定ではない。
でも、AI・半導体はそれくらい重要な産業になっている。
だから短期的な株価調整はあっても、長期的な資金流入が完全に止まるとは考えにくい。
では今は買い時なのか
ここが一番大事。
僕の結論は、
長期なら買い場になり得る
と思っている。
ただし、
全力一括買いする場面ではない
とも思っている。
半導体株はかなり値動きが荒い。
今日大きく下がったからといって、明日すぐ反発するとは限らない。
むしろ、人気銘柄ほど一度売られ始めると、しばらく調整が続くこともある。
だから僕なら、
「下がったから今すぐ全力で買う」
ではなく、
何回かに分けて買う
という考え方をする。
例えば、今の下落で少し買う。
さらに下がったらまた買う。
決算や米国株の動きを見ながら、もう一度買う。
こういう感じで、時間を分散する。
短期で底を当てようとするとかなり難しい。
でも、10年単位でAI・半導体の成長に乗るつもりなら、急落した時に少しずつ拾うのは合理的だと思っている。
個別株が難しいなら指数でいい
半導体関連株は魅力的だけど、個別株はかなり難しい。
AI需要が伸びるとしても、どの企業が一番利益を取れるかは別問題。
NVIDIAなのか。
半導体製造装置なのか。
メモリなのか。
素材なのか。
検査装置なのか。
後工程なのか。
正直、完璧に当てるのはかなり難しい。
しかも個別株は、決算一つで大きく下がることもある。
だから、個別株が怖い人は、日経半導体指数に連動する投信やETFを使うのも一つの方法だと思う。
個別企業を当てにいくのではなく、半導体セクター全体に乗る。
これはかなり現実的。
特に手数料の高いアクティブファンドより、低コストの指数連動型の方が長期では効率的だと思っている。
もちろん、半導体指数も大きく下がる時はある。
だから安全資産ではない。
でも、個別株より分散されている分、初心者には扱いやすいと思う。
コアはインデックス、サテライトでAI・半導体
個人的には、資産形成の中心はやはり全世界株やS&P500のような広く分散されたインデックスでいいと思っている。
いきなり資産の大半を半導体株に突っ込むのはかなりリスクが高い。
ただ、今後の成長テーマとしてAI・半導体に期待するなら、サテライト的に持つのはありだと思う。
つまり、
コアは広く分散されたインデックス
サテライトでAI・半導体関連
この形。
これなら、半導体が大きく伸びれば恩恵を受けられる。
一方で、半導体がしばらく調整しても、資産全体へのダメージは抑えられる。
投資で大事なのは、勝つことだけではない。
退場しないこと。
一度の下落でメンタルが壊れない配分にすること。
ここはかなり大事だと思う。
今回の急落で見るべきポイント
今回の急落で見るべきなのは、株価だけではない。
本当に見るべきなのは、
AIと半導体の需要そのものが崩れているのか
ここだと思う。
データセンター投資は続いているのか。
GPU需要は強いのか。
メモリ価格はどう動いているのか。
半導体製造装置の受注はどうか。
電力や冷却設備、データセンター周辺の需要はどうか。
米国の金利はどうなるのか。
中東情勢や原油価格は落ち着くのか。
このあたりを見る必要がある。
株価だけを見ると怖い。
でも、事業の中身や需要を見ると、まだ強いテーマもある。
逆に、株価が下がっていても、まだ割高な銘柄もある。
だから急落時ほど、感情ではなく構造を見る必要があると思う。
僕の結論
今回の日経平均と半導体株の急落は、
日本株全体の終わりではない
と思っている。
そして、
AI・半導体の成長ストーリーが完全に終わったわけでもない
と思っている。
むしろ、これまで期待で上がりすぎていた分、調整が入っただけという見方をしている。
もちろん、短期的にはまだ下がるかもしれない。
半導体株は値動きが大きい。
だから全力買いは危ない。
でも、10年単位でAI・半導体の成長に乗りたい人にとっては、こういう急落は少しずつ拾うチャンスにもなると思う。
僕なら、完全に逃げる場面ではないと思う。
ただし、全力で突っ込む場面でもない。
余力を残しながら、時間を分散して買う。
そして、コア資産はインデックスで持ちつつ、サテライトとして半導体・AI関連を持つ。
このくらいが一番現実的だと思っている。
株で一番危ないのは、下がることそのものではない。
下がった時に感情で売ること。
そして、上がった時に焦って飛びつくこと。
今回の急落も、ただ怖がるのではなく、
「なぜ下がったのか」
「本当に需要は崩れたのか」
「自分は何年持つつもりなのか」
を考える良いタイミングだと思う。
あくまでこれは個人的な考察であって、投資は自己責任。
でも僕は、長期で見ればAI・半導体はまだ終わっていないと思っている。

