見出し画像

【140字小説】 怒らせないで 【超短編小説】

全力で走る。

依頼人は死んでいた。

盗まれたはずの私の銃で。

背後でサイレン。

振り向きもせず走る。

角を曲がる度、過去が追いつく。

醜く歪んだ奴の口元が思い浮かぶ。

雑居ビルの屋上に駆け上がる。

遠ざかるサイレン。

残った四発の弾丸が月明かりに輝く。

薄汚れた街の底を眺め、私は静かに微笑んだ。




こちらのマガジンもよろしければお読みください。


いいなと思ったら応援しよう!